成行の損切りでも-10.4%。板の薄さを実測して29銘柄を退場させました
昨日のTAC事故(-23.7%)を受けて損切りを成行注文に変えたばかりですが、今日はPLB/USDTで-5%のはずの損切りが-10.4%になりました。「成行にしたのになぜ?」を徹底調査した結果、監視銘柄の約2割を退場させる大手術になったので、経緯を全部公開します。
成行損切りは完璧に動いていた
まずログで確認できた事実です。損切りの検知から成行注文の約定まで、かかった時間は0.24秒。昨日のTAC(指値のまま5分21秒放置)と比べれば、対策は完璧に機能していました。それでも-10.4%になった理由は3つの合算です。
- 滝の速さ: 5分足1本の中で+5%の急騰から-15%の暴落へ反転するむち打ち相場。-5%ラインを割ってから検知までの数秒間でさらに数%落ちた
- 先行していた利確注文の処理: 急騰時に出ていた利確の指値が板に残っており、その入れ替えで数十秒を消費
- これが本命——板の薄さ: 約定価格は、その5分足の安値よりもさらに下でした。約2,850 USDT分の成行売りがPLBの薄い買い板を食い破り、板を滑り落ちながら約定したのです
つまり「-5%の損切り」は板が厚い銘柄でだけ成立する意図であって、保証ではありませんでした。
全銘柄の板を実測した
そこで監視中の全銘柄について取引所の板情報を実際に取得し、「3,000 USDTの成行売りを何%の滑りで捌けるか」をシミュレートしました。結果は衝撃的でした。
| 判定 | 銘柄数 | 内容 |
|---|---|---|
| 最危険 | 13 | 板50段を全部食べても3,000 USDTを捌き切れない(PLBもここ) |
| 危険 | 16 | スリッページ1%超。最悪のTTNは成行売りだけで-29%滑る板 |
| 問題なし | 100超 | メジャー銘柄は誤差レベル(0.01%未満) |
TTNのような銘柄でフラッシュクラッシュに遭ったら、-5%の損切りが-30%超になり得たということです。事故が起きる前に数字で見えたのは収穫でした。
対応: 29銘柄を退場、選抜基準に「板の深さ」を追加
最危険13+危険16の計29銘柄をホワイトリストから除外しました(160→131銘柄)。教訓はシンプルで、銘柄選抜は出来高だけでは足りない。出来高は「取引が活発か」を示しますが、暴落の瞬間に受け止めてくれるのは「板の厚み」です。今後の銘柄追加では、上場日数・出来高に加えて板デプスを選抜基準に組み込みます。
おまけの失敗も公開: 調査でAPI制限を踏んだ
正直に書くと、この板計測で取引所APIを叩きすぎて、一時的にIPブロック(403)を受けました。約30分間、ボットの価格データ取得が止まり、保有ポジションの判定が停止する事態に。実資金ゼロのdry-runだから笑い話ですが、本番運用なら重大事故です。「調査のためのAPIアクセスも本番系と同じレート予算を食う」という、地味だが重い教訓もあわせて記録しておきます。
事故 → 原因の実測 → 構造的な対策 → ついでに自分の失敗も公開。このループを続けます。
注記: このbotは現在dry-run(ペーパートレード)で稼働しており、実際の資金は一切動いていません。本記事の損益・取引はすべてシミュレーション上の数値です。取引ダッシュボードはこちら