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野生動植物への放射線影響調査に関する質問主意書

参議院 第180回 第79号趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
2012年4月9日
内閣転送 2012年4月11日
答弁書受領日
2012年4月17日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,428字/答弁 581字

質問本文

環境省は、野生動植物への影響のモニタリングに向けた基礎調査として、東京電力福島第一原子力発電所の周辺地域において、野生動植物に対する放射線の影響を把握し、今後のモニタリング計画立案のための基礎情報を収集するとしている。しかし、同基礎調査の枠組み全体について多くの疑問があるので、以下質問する。

一 政府は、同基礎調査の対象区域を、警戒区域内の富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、南相馬市のほか、警戒区域外のいわき市及び広野町の計七市町としている。しかしながら、実際の放射線の影響は、少なくとも福島県以外の東北地方や関東地方に広く及んでいることから、これらの地方全域を調査すべきである。政府は、同基礎調査を踏まえた上で、本格的な調査をこれらの地方全域に拡大する方針はあるのか。拡大する方針である場合、その対象の地理的範囲及び選定理由を示されたい。

二 同基礎調査では、陸生植物五種類、陸生動物二種類、陸生・水生動物六種類(八種)、海生生物四種類、ツバメの巣などが対象になった。しかし、人間は複雑多様な生態系全体の中に存在しながら生かされている点に鑑みれば、こうした生態系の一部を調査するだけでは、全く不十分である。土壌、河川、湖沼、海域等を始め、それらの中に生息する微生物、菌糸類、コケ類や藻類、ミミズや昆虫類、哺乳類・鳥類・魚類などの野生生物などを幅広く対象とし、生態系と食物連鎖の構造に沿って、可能な限り包括的かつ詳細に調査すべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。また、こうした調査を検討しない場合、その理由も併せて示されたい。

三 前記一及び二のような広範囲にわたる調査を実施するためには、今回の同基礎調査で協力を得たとされる三機関だけでは到底不可能である。また、数十年から百年以上に及ぶ放射線の影響に鑑みれば、数カ月や数年の短期間で調査を終えるべきではない。このため、調査範囲全域における都県・市町村、大学その他の研究機関、地域で活動する市民グループ、その他域外や国外の研究機関やNGOなど、あらゆる主体の協力を呼びかけるべきである。また、その調査結果や情報の集約・分析・公開についても、これらの主体の協力を仰ぐとともに、調査活動の調整や調査結果や情報の集約・分析・公開を担う専門の第三者機関を設立すべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

四 広域かつ長期的で、多数の主体が参加・協力する野生生物への放射線影響調査の実施に当たっては、高等学校や小中学校の生徒達も関与することが望ましいと考える。このような調査を教育現場において課外活動として行うことは、子ども達が生態系と食物連鎖の仕組みや放射能についての認識を深め、環境保全や健康・安全の維持についての判断能力を培うことにもなりうるためである。教育現場において、このような調査活動への参加・協力を奨励・支援する必要性について、政府の見解を示されたい。

五 広島及び長崎での原爆の被害調査や、東京電力福島原発事故の発生以前に最悪とされたチェルノブイリ原発事故における被ばく調査には不十分な面があり、こうした問題が多くの被ばく者を放置し、差別を生むことになった。これらに対する深刻な反省を踏まえ、今回の東京電力福島原発事故後の一連の調査がそれらの轍を踏まないようにするためには、慎重な検討の下で十分かつ丁寧な対策を講じることが必要不可欠であると考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一から三までについて

環境省においては、平成二十三年十一月から平成二十四年三月にかけて、野生動植物への放射線の影響を把握するため「平成二十三年度放射線影響緊急調査」を実施するとともに、同月二十三日には、大学、研究機関等(以下「機関等」という。)が実施している調査の内容や今後の調査予定等に関し、機関等の森林、河川、湖沼、海洋等の生態系を専門とする研究者等の参加を得て、「野生動植物への放射線影響に関する意見交換会」を開催したところである。同省においては、こうした意見交換の場等を通じ、機関等との情報共有を図りつつ、専門家の意見を踏まえ、調査対象とする地域、動植物等を含め、今後の調査の進め方を検討していくこととしている。

四について

お尋ねについては、各学校において、御指摘の調査活動の具体的な計画や内容等を踏まえた上で、当該調査活動に参加、協力することの教育上の意義、地域や学校の実態、児童生徒の心身の発達の段階や特性等を考慮し、児童生徒の安全確保の観点、当該調査活動への参加に伴う児童生徒の負担等を勘案しつつ、判断すべきものと考えている。

五について

「今回の東京電力福島原発事故後の一連の調査」の意味するところが必ずしも明らかではないが、環境省における野生動植物への放射線影響に関する調査の実施に当たっては、今後とも、その内容等を十分に検討してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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提出 2011年5月9日 熊谷 大 答弁 2011年5月17日
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