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外務省職員による公金着服・横領に関する質問主意書
衆議院 第167回 第5号個別の事案 ×1
質問本文
一 二〇〇七年八月四日付朝日新聞三十四面に、「外務省職員が千五百九十万円を着服 アフリカ在勤中」との見出しで、
「外務省は三日、同省の男性職員(四十七)がアフリカの大使館に勤務していた〇三年から〇六年にかけて公金計約千五百九十万円を着服したとして、同日付で懲戒免職処分にするとともに、そのうち約四十万円分について近く業務上横領の疑いで刑事告発することを決めた。
同省によると、男性職員は九〇年入省。〇三年二月からマダガスカル大使館、〇六年四月にコートジボワール大使館に会計担当として勤務した。職員は〇六年十一月に休暇で帰国してから行方不明になっているという。」
との記事(以下、「朝日記事」という。)を掲載していることを外務省は承知しているか。
二 二〇〇七年八月四日付日経新聞三十九面に、「大使館員が着服 総額千六百万円か 外務省が懲戒免職容疑で告発へ」との見出しで、
「外務省は三日、在コートジボワール大使館の会計担当だった酒井悟・二等書記官(四十七)=昨年十二月に大臣官房付=が不正な会計処理で少なくとも大使館の資金約四十万円を着服した疑いが強いとして、同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。ほかにも約千五百五十万円の資金を着服した可能性が高いという。同省は近く、業務上横領容疑で警視庁に刑事告発する方針。
また同省は酒井元二等書記官の監督責任者だった在コートジボワール大使館の臨時代理大使を十分の一の減給一カ月の懲戒処分とするなど、関係者計四人を処分した。
外務省によると、酒井元二等書記官は会計担当として二〇〇三年二月から在マダガスカル大使館で、〇六年四月から在コートジボワール大使館で勤務。この間、出張に使う航空券購入のための小切手を無断で換金するなどの手口で計約千六百万円を着服した可能性が高いとしている。
問題は在マダガスカル大使館の後任の会計担当者が帳簿と口座残高が合わないことに気づいたため発覚した。酒井元二等書記官は〇六年十一月に帰国したが、その後、行方不明になっている。
外務省の話 今回の事案を起こしたことをおわび申し上げる。深く反省し、再発防止に努力したい。」
との記事(以下、「日経記事」という。)を掲載していることを外務省は承知しているか。
三 「朝日記事」と「日経記事」に書かれているように、酒井悟・元二等書記官(以下、「酒井氏」という。)が公金を着服していたというのは事実か。確認を求める。
四 着服の定義如何。
五 横領の定義如何。
六 「酒井氏」が公金を着服したという事実を外務省はいつ知ったか。
七 「日経記事」には、「酒井元二等書記官の監督責任者だった在コートジボワール大使館の臨時代理大使を十分の一の減給一カ月の懲戒処分とするなど、関係者計四人を処分した。」と書かれているが、右臨時代理大使の氏名を明らかにされたい。また、当時の在コートジボワール大使館における会計責任者及び今回の事案で処分された四名の官職氏名を全て明らかにされたい。
八 「酒井氏」が着服した金額について、「朝日記事」と「日経記事」では計約千五百九十万円としているが、そのうちの約四十万円分についてのみ刑事告発をする理由を明らかにされたい。
九 八に関して、「酒井氏」に対する刑事告発はいつ行われたか。かかる刑事告発を行ったことに対する外務省の認識如何。
十 小町恭士在オランダ日本国特命全権大使(以下、「小町大使」という。)が以前国際協力事業団のタクシー券を不正に使用していたことがあったと承知するが、右は着服に該当するか。
十一 「小町大使」が以前国際協力事業団のタクシー券を不正に使用していたことがあったと承知するが、右は横領に該当するか。
十二 十について、着服に該当すると外務省が認識しているのなら、「小町大使」に対する刑事告発は行われたか。
十三 十一について、横領に該当すると外務省が認識しているのなら、「小町大使」に対する刑事告発は行われたか。
十四 十二と十三について、行われていないのならば、その理由を明らかにされたい。
十五 十二と十三に関して、外務省は「小町大使」に対する事情聴取を行ったか。事情聴取の結果は記録に残されているか。
十六 「小町大使」に対する外務省の対応は、社会通念上妥当であったと外務省は認識しているか。
十七 「酒井氏」による着服、横領と、「小町大使」によるタクシー券の不正使用に対する外務省の対応が異なる理由について説明されたい。
十八 外務省の処分は「上に寛大で下に厳しい」と言われていると承知しているが、右は事実か。
十九 一九八七年八月、当時のソ連政府機関紙「イズベスチア」に、「小町大使」が女性にブーツを贈って情報収集活動をしているとの記事が掲載されたと承知するが、右記事の内容は公電で外務本省にいつ報告されたか。
二十 外務省において、「小町大使」を在ロシア連邦特命全権大使に任命するという人事案が検討されているという事実があるか。
二十一 外務省において、上月豊久大臣官房総務課長を在ロシア連邦次席公使に異動させるという人事案が検討されているという事実はあるか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
外務省として、御指摘の記事については承知している。
三、六、八及び九について
外務省としては、御指摘の者が平成十五年二月から平成十八年四月まで在マダガスカル日本国大使館において勤務している期間に行った会計処理に不審な点が認められたことを受け、外務省として調査した結果、現時点までに、御指摘の者が在マガダスカル日本国大使館及び、その後、平成十八年五月から十一月まで在コートジボワール日本国大使館において勤務している期間に、両大使館において合計約千五百九十万円相当の経理上の欠損が生じていることが明らかとなり、そのうち少なくとも約四十万円相当については、当該者が在コートジボワール日本国大使館において勤務している期間に着服したと認められたため、外務省として御指摘の者を本年八月三日付けで懲戒免職するとともに、八月九日に警視庁に告発したものである。外務省としては、外務省の職員がこのような不正経理を行ったことは極めて遺憾であると考えており、再発防止を徹底していく考えである。
四について
着服とは、一般に、金品などをひそかに盗んで自分のものにすることを意味すると承知している。
五について
横領とは、一般に、自己の占有する他人の物を不法に領得することを意味すると承知している。
七について
外務省は、三、六、八及び九についてで述べた事案について、在コートジボワール日本国大使館において会計上の監督責任者であった西内和彦臨時代理大使に対して減給処分を行い、また、会計上の責任者を代理する立場にあった小野知之同大使館一等書記官に対して戒告処分を行った。さらに、外務省は、在マダガスカル日本国大使館において現在の会計上の監督責任者である飯澤良隆参事官に対して同省の内規に基づき厳重訓戒処分を行い、また、その前任者であった中川幸子在ハイチ日本国大使館参事官に対して同省の内規に基づき厳重注意処分を行った。
十から十四までについて
御指摘の案件については、外務省として調査を行った結果、犯罪があると思料するには至らなかったため、告発は行っていない。
十五について
外務省において、人事上の措置を検討するため、同職員を含む関係者から、個々の聴取内容を公にしないことを前提として関連事情の聴取を行った。その記録は作成されている。
十六について
外務省としては、本件処分に関する判断は、妥当であったと考える。
十七について
外務省としては、それぞれの事案の個別具体的な事情を踏まえて対応したものである。
十八について
外務省としては、御指摘のような事実はないと認識している。
十九について
外務省において調査した範囲では、御指摘の内容の記事は確認されなかった。
二十及び二十一について
人事に関する検討の過程については、人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれがあることから、明らかにすることは差し控えたい。
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