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新型コロナワクチン接種の効果及び副反応による健康被害救済に関する質問主意書
衆議院 第212回 第49号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×4
質問本文
新型コロナウイルス感染症に係る予防接種(以下「新型コロナワクチン接種」という。)については、本年九月二十日から令和五年秋開始接種が実施されている。令和五年秋開始接種については、主にオミクロン株(XBB.一.五)対応一価ワクチンが使用され、本年十月二十六日の第五十二回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料一には、接種の目的について「重症化予防」と記載されている。また、新型コロナワクチン接種に係る健康被害救済制度については、本年十月十日の武見厚生労働大臣の記者会見において、「新型コロナワクチンに係る予防接種法に基づく健康被害救済制度の累計認定件数は、令和五年十月六日時点で、四千六百五十件が認定となっております。他方、新型コロナワクチン以外の累計認定件数は令和三年末時点で、三千五百二十二件が認定となっております。」と発言している。
一 新型コロナワクチン接種は、我が国では接種費用は全額公費負担とされ、現在までに多い方は五回を超える接種を受けている。他国において、全額公費負担で五回を超える新型コロナワクチン接種を国民に受けることを可能としている国を政府は把握しているか。把握している場合には、その国名を示されたい。
二 厚生労働省の「新型コロナワクチンQ&A」には、「EG.五.一系統とXBB.一系統の違いはわずかであり、有効性が期待できると考えられます。」と記載されており、参考資料が付されている。この参考資料に付された論文の内容は、日本人にも当てはまると政府は考えているか。また、国内でオミクロン株(XBB.一.五)対応一価ワクチンを日本人に接種した場合における重症化予防の効果を確認すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
三 新型コロナワクチン接種には、主にRNAワクチンが用いられている。RNAワクチンを繰り返し接種した場合における安全性や有効性、特に十年後などの長期を経た場合における安全性や有効性について担保されているのか、政府の見解を示されたい。
四 新型コロナワクチン接種の健康被害救済制度について、申請が審査処理件数を上回り、審査に「滞留」が生じているとの指摘もある。武見厚生労働大臣は、本年十月十日の記者会見で「審査会の開催頻度を確実に増加」、「審査会を増設」、「四か所同時並行で審査が進んでいる」と発言しているが「滞留」は解消されたのか。現在、健康被害救済制度の申請から審査結果が申請者に伝達されるまでにどの程度の期間が必要とされているのか。また、一層の迅速化と申請者に対して審査状況を知らせる仕組みを整備すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、全ての国の状況を網羅的に把握しているわけではないが、例えば、米国、イスラエル、英国、カナダ、ドイツ及びフランスが、御指摘の「全額公費負担で五回を超える新型コロナワクチン接種を国民に受けることを可能としている国」と承知している。
二について
前段のお尋ねについては、「参考資料に付された論文の内容は、日本人にも当てはまる」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国立感染症研究所が、我が国における御指摘の「オミクロン株(XBB.一.五)対応一価ワクチン」の接種に当たり、御指摘の「参考資料に付された論文の内容」を踏まえ、調査・分析し、令和五年九月七日に公表した「新型コロナウイルス(SARS−CoV−二)の変異株 EG.五.一系統について」において、「XBB.一.五系統対応一価ワクチンによる中和抗体は、EG.五.一に対してもXBB.一.五と同程度に効果があることも確認されている」と評価されていることを踏まえると、政府としては、御指摘の「参考資料に付された論文」で示唆されている効果は、特定の人に対してのみ発揮されるものではないと認識している。
また、後段のお尋ねについては、同年六月二日の新型コロナワクチンの製造株に関する検討会において、「流行株の成分を含むワクチンは、流行株に対してより高い中和抗体価の上昇とともに、より強い記憶リンパ球の誘導をもたらすことにより、重症化予防効果はもとより、発症予防効果への寄与も期待される」とされたことを踏まえ、御指摘の「オミクロン株(XBB.一.五)対応一価ワクチン」を使用した接種を実施しているところであり、同検討会で示唆された効果をより一層裏付けるために御指摘の「オミクロン株(XBB.一.五)対応一価ワクチンを日本人に接種した場合における重症化予防の効果」について、国内外の科学的知見の収集に努めてまいりたい。
三について
御指摘の「RNAワクチンを繰り返し接種した場合における安全性や有効性」については、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号。以下「医薬品医療機器等法」という。)第十四条の二の三第一項等の規定に基づいて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構において、承認等を申請した企業から提出される安全性及び有効性に関する臨床試験の結果等についての審査等が行われているところ、当該審査等の情報等に基づき、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品第二部会において、評価を行うこととしており、令和四年十月十九日の同部会において、過去の接種回数にかかわらず、前回の接種を終えた時点から三か月以上の間隔をおいての接種が可能と評価されている。
また、御指摘の「RNAワクチン」を使用した新型コロナウイルス感染症に係る予防接種(以下「新型コロナ予防接種」という。)の安全性については、新型コロナ予防接種を受けたことによるものと疑われる症状について、予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)第十二条第一項の規定により、医師等から厚生労働大臣に報告されているほか、医薬品医療機器等法第六十八条の十第一項及び第二項の規定により、新型コロナ予防接種に使用するワクチンの製造販売業者等から同大臣に報告されているところ、新型コロナ予防接種の開始以降、これらの制度により収集した情報等に基づき、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(以下「合同部会」という。)において、複数回の接種の安全性も含め、評価を行うこととしており、令和五年十月二十七日の合同部会において、現時点では新型コロナ予防接種に使用するワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められず、引き続き国内外の情報を収集しつつ、新型コロナ予防接種を継続してよいと評価されている。政府としては、今後もこうした評価の取組を継続していく中で、御指摘の「十年後などの長期を経た場合における安全性」についても継続的に評価を行ってまいりたい。また、御指摘の「十年後などの長期を経た場合」における「有効性」については、その意味するところが明らかではないため、お答えすることが困難である。
四について
お尋ねの「「滞留」は解消されたのか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新型コロナ予防接種に係る予防接種法に基づく健康被害救済制度の審査状況については、令和五年十一月十三日時点で、国に進達された九千三百二十八件のうち五千八百三十六件の審査が終了し、未処理案件が三千四百九十二件となっており、また、審査の迅速化のための取組については、同年十月十日の記者会見において、武見厚生労働大臣が「厚生労働省においては、審査会の開催頻度を確実に増加させております。そして審査会を増設しております。従来の親委員会一つの下に、小委員会を作り、この三つの部会で更に審査するようになっておりますので、今、四か所同時並行で審査が進んでいるとご理解ください。事務局機能の強化も確実に図っております」と述べているとおりである。また、お尋ねの「健康被害救済制度の申請から審査結果が申請者に伝達されるまでにどの程度の期間が必要とされているのか」については、国に進達されるに当たっては、まず、申請を受け付ける市町村が設置している予防接種健康被害調査委員会において、審査に係る資料収集等の調査を行うこととされているところ、当該調査に要する期間は各市町村によって異なること等から一概にお答えすることは困難である。さらに、お尋ねの「申請者に対して審査状況を知らせる仕組み」の意味するところが必ずしも明らかではないが、当該制度の申請窓口である市町村を通じて厚生労働省に照会があった際には、御指摘の「審査会」で審査がされたか否か等について、同省から当該市町村を通じて申請者に回答を行っている。