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新聞配達に従事する女子従業員の早朝労働に関する質問主意書
衆議院 第96回 第19号
質問本文
衆議院議長 福田 一 殿
新聞配達に従事する女子従業員の早朝労働に関する質問主意書
今日、新聞は、国民生活にとつて欠くことのできないマス・メディアとして、ますます重要になつていることは、万人の認めるところであり、新聞販売労働者は、新聞事業を行つていくうえで不可欠の存在であることは言をまたないところである。
しかし、この新聞販売労働者は、週一日の休みもなく低賃金で過酷な労働条件の下に置かれている。
今年二月九日、社団法人日本新聞協会販売委員会(委員長丸山巖)は、初村労働大臣に対し、「新聞配達に従事する女子従業員の早朝労働に関し再度要望の件」という表題の要望書を提出した。
同要望書によれば、日本新聞協会は、新聞配達に従事する満十八歳以上の女子従業員の早朝労働について、労働基準法による規制の適用除外(労働基準法の深夜業制限規定を解除)―「女子の健康及び福祉に有害でない業務」に指定すること、又は、満十八歳以上の女子従業員が早朝四時から就労できるように措置することを要望している。
これは、労働基準法第六十二条(深夜業)第一項本文「使用者は、満十八才に満たない者又は女子を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。……」の女子労働者の深夜業禁止規定の改悪を求めるものである。
これに対して、全国販売労働組合協議会は、今日、新聞販売労働者にとつての急務が、新聞の販売過当競争をなくし、労働条件の抜本的改善を行うことであるとき、日本新聞協会の今回の要望は、これらの急務に目をふさぎ、過酷な新聞販売労働者の労働実態を無視した不当な内容であると強く反対を表明しているところである。
この日本新聞協会の要望は、その扱いによつては、単に、新聞販売労働者の問題にとどまらず、日本の労働者の権利と生活に悪影響を及ぼす性格のものである。
そこで、次の事項について質問する。
一 政府は、財団法人日本新聞協会が提出している同要望書に対して、どのように扱うのか見解を明らかにされたい。
二 新聞販売事業の場合については、労働基準法に抵触する事業所が多いという指摘もされているところであるが、政府としては、その実情について、どのように把握をしているか。
三 政府は、このような労働基準法違反に対する改善や労働条件改善のために、どのような措置をとり、行政指導を行つてきたか。
四 政府は、労働基準法違反を根絶し適切な行政指導を行うために、新聞販売事業所について、賃金・労働時間を含む調査的監督を全国的に行うべきと考えるがいかがか。
右質問する。
政府答弁書
一について
日本新聞協会からの要望は、女子保護規定に関する問題であるが、女子保護規定を含む今後の婦人労働法制の在り方は、現在、婦人少年問題審議会において審議されている雇用における男女平等を確保するための諸方策の在り方と深くかかわるものである。
政府としては、去る五月に男女平等問題専門家会議から報告を受けた「雇用における男女平等の判断基準の考え方について」を踏まえて、同審議会の審議が行われるようお願いしているところである。
婦人労働法制の整備の問題については、同審議会における審議等を待つて、適切に対処してまいりたい。
二について
新聞販売店で働く労働者の労働条件については、従来から監督指導の実施、自主点検の推進等を通じてその実情を把握しているところである。
一般的には、事業の零細性、早朝勤務等業務の特殊性、年少者の就労等により、他の業種と比較して労働基準関係法令に抵触する事業場の割合が多くなつている。
三について
労働基準監督機関においては、従来から新聞販売店に対して監督指導を実施し、法違反が認められたものについてはその都度速やかに是正させるとともに、集団指導の実施、自主点検の推進等により、使用者の遵法意識の高揚及び労働者の労働条件の確保・改善に努めてきたところである。
また、新聞販売店で働く労働者の労働条件の確保・改善については、新聞販売店に対する新聞社側の指導、協力も重要であるので、各新聞社及び業界団体に対して、新聞販売店の労務管理の改善に関する申入れ等を行つてきているところである。
四について
労働基準監督機関においては、従来から都道府県労働基準局及び労働基準監督署の管内の実情に応じて、監督指導、集団指導、自主点検等種々の手法を駆使して新聞販売店で働く労働者の労働条件の確保・改善に最大限の努力を払つているところである。
ちなみに、東京労働基準局においては、昭和五十六年十月に千三百余の新聞販売店に対して、賃金、労働時間等の労働条件の適正化のための集団指導を実施し、その後、これらの集団指導に出席しなかつた百余の新聞販売店に対して、本年二月に一斉監督指導を実施したところである。また、全国的にみても、昭和五十四年から昭和五十六年までの三年間に、十九都府県労働基準局で自主点検の対象となつた新聞販売店は、六千三百余に及んだところである。
今後においても、厳正な監督指導等を実施し、新聞販売店で働く労働者の労働条件の確保・改善に努めてまいりたい。
右答弁する。
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