「ひなた」を検索して困った人へ。ニッチな需要を突くデータ活用術
SaaSや外部システムに依存すれば、毎月必ず固定費が発生します。「作れないから借りている」という構造を断ち切るには、技術で解決できる範囲を明確にし、自前で動かせる仕組みを構築することが重要です。私が今回取り組んだ「訪問看護ナビ」は、まさにこの視点に基づいています。特定の名前に紐づく情報を正確に提供するだけで、ユーザーの不便を解消し、かつ運用コストを最小化できる領域を見極めて形にしました。
私は1995年から業務システムを開発し、パッケージ販売やオフショア開発の経営も経験してきました。その中で痛感したのは、中小企業や個人にとって「制度対応のために買わされるシステム」がいかに重荷かということです。だからこそ、私は2025年からはAIを駆使して、一人でも作れる技術を武器に「買い切り・ソース同梱・自前サーバーで動くもの」の開発に徹しています。今回のプロジェクトも、PHP1ファイルとSQLite1ファイルという極限まで削ぎ落とした構成で実現しました。
具体的には、厚生労働省のオープンデータと地方厚生局の名簿を突合させました。特に「ひなた」のように全国に複数存在する名称に対し、住所や電話番号をキーにして正確な1軒を特定するナビゲーションを提供しています。東海北陸6県では、電話番号で72%、名前と市区町村で6%のデータが一致し、合わせて2,225軒の届出有無を紐付けました。あえて「空き状況」などの公開されていない情報は「電話で確認してください」とはっきり書き、できないことを正直に伝えることで、情報の信頼性を担保しています。
この仕組みは、特定のニッチな検索需要(固有名詞へのアクセス)を突くことで成立しています。大手や公式が網羅しきれない「裾野の悩み」に対し、公開データとシステム技術で正解を提示する。これが私の考える、AI時代の正しい課題解決の姿です。自分のサーバーで動くオンプレミス版を提供することで、ユーザーは月額費用に縛られず、必要な機能だけを使い続けることができます。
この記事は、次の動画をつくったときに考えたことです。
動画: https://kurage.exbridge.jp/kuragev.php?id=8984d6335ae14367
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