あなたの街の学童待機児童、実は「隠されている」?
この話は、単なる行政への不満ではなく、データが「作れないから借りている」という状況によって生じる情報の非対称性をどう解決するかという技術論です。多くの企業や個人が月額費用を払ってシステムを導入する背景には、自前で仕組みを構築・維持するコストを避けたいという事情があります。しかし、今回私が取り組んだのは、行政の不透明なデータ構造をAI時代の手法とエンジニアリングで可視化し、特定の場所(自治体)に依存しない形で解決することでした。
私は1995年から業務システムを作ってきました。現場の基幹システムからパッケージ開発、オフショア開発の会社経営を経て、現在はAIを使って一人でプロダクトを構築しています。今回の「学童保育の待機児童」に関する調査でも、その姿勢を貫いています。国の公表資料を確認したところ、全国の待機児童のうち約31.4%(5,122人)がどの市町村にいるか特定できない仕組みになっていました。これは行政がデータを取っていないのではなく、公表の粒度が都道府県や一部の指定都市で止まっていることが原因です。私はこの「PDFを読み込んで手動で探す」という非効率な作業を、システム開発技術によって自動化しました。
具体的には、PDFから3つの表を取り出し、JSONとCSVに変換して住所から判定する仕組みを構築しました。ここで重要なのは、私が「分からないもの」を勝手に補完しなかったことです。データがない自治体に対して「待機児童0人」と表示することは可能ですが、それは嘘になります。私はあえて「国が公表していません」とはっきり書き、ハザードマップで未収録地を表示するのと同じ考え方で設計しました。また、高額な月額費用を払う必要がないよう、データベースや常駐サーバーを一切不要としたPHP1ファイルとJSONだけで完結する構成にしています。
私が提供しているのは、単なるツールではなく「データの民主化」です。行政側がCSVで公開すればいいという理想を掲げつつ、現状の不備を技術で橋渡しし、議員事務所や子育て支援団体がすぐに使える形に落とし込んでいます。AIで一人でも高度なプロダクトを作れるようになった今、特定のベンダーに依存する固定費を払うのではなく、ソースコードを同梱した買い切り型の仕組みを提供することで、社会の課題に対する解決スピードを最大化できると考えています。
この記事は、次の動画をつくったときに考えたことです。
動画: https://kurage.exbridge.jp/kuragev.php?id=16b5010bad364536
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