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特別療養環境室の差額室料に関する質問
参議院 第147回 第12号
質問本文
特別療養環境室の差額室料に関する質問主意書
一 平成十一年十二月二日提出の質問主意書第九号に対する答弁書(以下「答弁書」という。)によれば、院内感染を引き起こすような感染症の患者を保険医療機関が特別療養環境室へ入院させることは、当該患者に対する治療上の必要がある場合に該当しないとある。つまり、差額室料の請求を行っても構わないということである。
患者からの苦情を受け付けている市民グループに寄せられている差額室料の相談で、最も多いのは、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による感染症で隔離された場合の差額室料についてである。MRSAを始めとする院内感染者の場合、他者への感染を予防するために隔離は必要だと考えるが、政府の認識はどうか。もし、隔離が必要との認識であれば、院内感染によって感染症となった患者が、他の患者への感染を予防するための費用をなぜ個人負担しなければならないのか。その理由を示されたい。
二 答弁書によれば、特別療養環境室以外の病室に空床がない場合等においても、差額室料を請求することは差し支えないとある。では、特別療養環境室以外の病室に空床がない場合に、患者側が差額室料の請求に同意しないときには、医療機関はどのような対応をすればよいのか。
三 答弁書によれば、患者による差額室料の負担を伴う特別の療養環境の提供は患者の選択と同意に基づいて行われる必要があるというのが制度の趣旨とある。
しかし、市民グループに寄せられている相談をみると、差額室料の負担に伴う同意は、患者の選択ではなく、医療機関側の求めによる場合がほとんどである。治療上の必要とは認められず、患者が差額室料を伴う特別療養環境室への入院を希望していない場合に、医療機関からの申出で同意書の提出を求めることは適切な請求か。政府の見解を示されたい。
四 特別療養環境室の差額室料を請求するための適切な同意とは、特別療養環境室の設備、構造及び料金以外にどのような情報提供がなされれば適切とみなされるのか。また、請求に必要な同意書内に示されるべき項目についても明らかにされたい。
五 これまで、治療上の必要で特別療養環境室に入院した場合や、同意書の提出がない場合にも差額室料の請求がなされ、数十万円から数百万円の不当な差額室料を払っている患者が存在することは、市民グループに届いている相談内容からも明らかである。厚生省による通知を無視してまでも請求を繰り返す理由には、保険医療機関にとって差額室料は大切な収入源であるということが考えられる。保険医療機関が、通知に基づいて正しく差額室料の請求をするために、治療上の必要や患者の同意がない場合の差額室料相当分を保険点数の中に正式に組み入れてはどうかと提案する。政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
他の入院患者の院内感染を防止するために感染症の患者を隔離する必要性については、当該患者が保有している病原体の種類、当該患者の症状、他の入院患者の状況等を踏まえて、主治医等が個々に判断すべきものと考えている。
一般に、患者が同意した上で特別の療養環境に係る病室(以下「特別療養環境室」という。)へ入院した場合は、それが感染症の患者であったとしても、当該患者から特別療養環境室に係る特別の料金(以下「差額室料」という。)を徴収することは可能であるが、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するために、感染症の患者の選択によらず特別療養環境室へ入院させた場合には、当該患者から差類室料を徴収してはならないと考える。
二について
特別療養環境室に入院するかそれ以外の病室に入院するかは原則として患者の選択によるものであり、各々の患者が望む病室に空床ができるまでの間入院を見合わせる場合もあると考えられるが、緊急を要し、患者の選択によらず特別療養環境室へ入院させた場合には、保険医療機関は当該患者から差額室料を徴収することはできず、その病状の経過を観察しつつ、特別療養環境室以外の病床が空床になるのを待って特別療養環境室から移す等の措置を講ずることになる。
三について
特別療養環境室への入院が患者の選択によらず強制されるようなものであってはならないが、仮に特別療養環境室への入院が保険医療機関から先に申し出られたものであったとしても、保険医療機関から患者に対し差額室料等についての明確かつ懇切な説明がなされた上で当該患者が特別療養環境室への入院に同意したのであれば、不適切なものではないと考える。
四について
差額室料の徴収を伴う特別療養環境室への入院に当たっては、少なくとも当該特別療養環境室の構造、設備及び料金についての明確かつ懇切な説明がなされる必要がある。また、同意書には、差額室料を明示した上で、患者側の署名を受けることが必要である。
五について
入院医療に必要な療養環境の提供については社会保険診療報酬において評価しているところであるが、重症者等療養環境加算の対象となる者等を除けば、特別の療養環境の提供を受けるか否かは原則として患者の選択によるものであることから、その差額室料は全額患者が負担することとしているものであり、当該差額室料相当分を社会保険診療報酬により賄うことは適当ではないと考える。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。