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安倍元総理の国葬儀を実施した理由等に関する質問主意書

参議院 第210回 第13号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2022年10月4日
内閣転送 2022年10月11日
答弁書受領日
2022年10月14日
提出から10日
答弁の項目数
7
質問 2,573字/答弁 2,149字

質問本文

一 安倍元総理の国葬儀の費用の詳細について各支出項目を具体的にその積算の根拠も含めて説明されたい。

二 安倍元総理の国葬に対する国民の反対意見が賛成意見を上回っていた大きな要因の一つは、旧統一教会と安倍元総理との関係への不信感にあり、真相究明が不可欠と考えられる。岸田総理は、安倍元総理が亡くなられたため「その実態を十分に把握することに限界がある」としているが、限界があるからといって何も調査がなされないまま国葬儀が実施されたことは国民理解の観点からも不適切であり、岸田総理は自民党総裁として党幹事長などの役員に命じて関係者からヒアリングするなど調査を行うべきではないか。

三 岸田政権は旧統一教会の何が社会的に問題であると考えているのか。旧統一教会の関連団体の国際会議に複数回出席し、旧統一教会の教祖が出席する日本における会合にも出席している山際大臣は即刻辞職すべきではないか。

四 岸田総理は、安倍元総理を国葬で追悼しなければならないとする理由について、東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開などを挙げているが、それぞれについてどのような国葬に値するだけの実績があると考えているのか具体的に説明されたい。その際には、これらの実績についてそれが戦後の歴代の総理の実績に比べても国葬儀を行う必要があると考えるほどに卓越した功績であると考える理由についても具体的に説明されたい。

五 岸田総理が安倍元総理を国葬で追悼する理由として掲げる東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開などについて、国民各層の中には厳しい批判も存在するところである。政府は、こうした国民における安倍元総理の政策の否定的評価と「故人に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式」(令和四年八月十日総理会見)、「安倍元総理の御功績や御尽力に対する敬意を表す」(九月八日衆議院議院運営委員会)とする国葬儀との関係をどのように考えているのか。国葬儀は、国民における安倍元総理の政策的評価を肯定、賛美の一面的なものとし、批判的な評価を押しつぶし、あるいは、国民世論を分断し、そして、後世における正当な検証を誤らせる危険のあるものではないか。

六 岸田総理は、「国として葬儀を執り行うことで、安倍元総理を追悼するとともに、我が国は、暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示してまいります。」と述べているが、なぜ安倍元総理の国葬を行うことが、我が国が暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示すことになるのか、更には、なぜ我が国が暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示すために国葬儀が必要不可欠であると考えているのか(それは葬儀行為によって示すべきものか、また、内閣葬では示せないものなのか等)について具体的に説明されたい。

七 岸田総理は、国葬儀の実施により「各国からの敬意と弔意に対し、日本国として礼節をもってお応えする」と述べているが、歴代の総理に対する内閣・自民党合同葬などの葬儀形式は礼節として足りないものであったと考えているのか。

また、「各国で様々な形で、国全体を巻き込んでの敬意と弔意が表明されている」とする政府の評価について、過去の総理及び元総理の逝去の際の各国の対応と比べてその根拠を説明されたい。

八 岸田総理は、「特に、海外からの弔意を見ますと、合わせて千七百を超える多くの追悼のメッセージをいただいておりますが、多くが日本国民全体に対する哀悼の意を表する趣旨であるということからも、葬儀を国の儀式として実施することで、日本国として海外からの多くの敬意や弔意に礼節をもって応える、こうした必要もあると考えた次第であります。」と述べているが、過去の総理・元総理の逝去の際の海外からのメッセージには日本国民全体に対する哀悼の意を表する趣旨のものが少なかったのか、また、今回は当該趣旨の記載のあるメッセージがどれぐらいの割合で存在するのか、事実関係を示されたい。なお、通常は、総理や元総理の逝去の際に寄せる追悼メッセージにおいては、その国の国民に対する哀悼の意を表するものであると思われるところである。

九 岸田総理は、「安倍元総理については、民主主義の根幹たる国政選挙において六回にわたり国民の信任を得ながら、憲政史上最長の八年八か月にわたり内閣総理大臣の重責を担ったこと」を国葬の理由としているが、安倍元総理は、第二次安倍政権の二〇一五年には七十五日間、二〇一七年には九十八日間、二〇二〇年には四十七日間にわたって憲法第五十三条に違反して臨時国会の召集要求を無視するなどその政権運営には、国民各層において厳しい批判も存在する(二〇一七年には臨時国会後直ちに衆議院を解散しているなど、解散権の濫用も批判されている)。安倍政権が「憲政史上最長」であったからと言ってそれを国葬の理由とすることは安倍政治を一方的に肯定、賛美し、国民の間に分断を生じさせる等の問題を生じることになるのではないか。

十 安倍政権下で生じた決裁文書の改ざん文書の国会及び会計検査院への提出は、それを安倍政権も事実として認めている。この改ざん文書の提出行為は憲法及び国会法に基づく国政調査権を妨害し欺く違憲・違法の行為であるが、こうした暴挙を犯した政権の元総理に国葬を行うことは、憲法の定める国民主権及び議会制民主主義の原理の至高性に照らして不適切ではないか。

十一 安倍元総理については、二〇一八年西日本豪雨災害の当日の「赤坂自民亭」の酒宴や千葉県などへの二〇一九年台風十五号来襲の二日後の内閣改造強行などの災害対策、昭和四十七年政府見解の「外国の武力攻撃」の文言の曲解等による法解釈ですらない不正行為による憲法違反である集団的自衛権行使の容認やアベノミクスの異次元の金融緩和により日本銀行が債務超過の危機に陥り円安による価格高騰等を国民に強いるなど、その政策や政治手法については深刻かつ大きく賛否が分かれるものが多々あるところ、こうした政治家である安倍元総理を国葬で追悼することは日本社会に大きな分断をもたらすことになる、あるいは、なっているのではないか、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

故安倍晋三国葬儀に要した経費については、現在集計中であるため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

二について

御指摘の「旧統一教会と安倍元総理との関係」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねについては、自由民主党総裁の行為に関することであることから、政府としてお答えする立場にない。

三について

前段のお尋ねについて、御指摘の「旧統一教会」については、悪質商法に関する問題、親族の入信に起因する家族の困窮の問題等、様々な問題が指摘されているものと承知しており、このような状況を踏まえて、社会的に問題が指摘されている団体であると認識している。

後段のお尋ねについては、令和四年十月五日の衆議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「山際大臣については、過去、旧統一教会関係の接点があったこと、また、接点を点検した後も新たな過去の接点が報じられていることについて、できる限りの調査を行い、その結果を説明するとともに、これまでの反省に立って、今後は一切関係を持たないと述べていると承知をしています。理解を得られていないというのであれば、引き続き、政治家として、自らの責任において丁寧に説明を尽くす必要があると考えております。」と答弁しているところである。

四、五及び九から十一までについて

元内閣総理大臣の葬儀の在り方については、これまでも、国葬儀を含む国の儀式を行うことが行政権の作用に含まれるとの考えの下、その時々の内閣において、様々な事情を総合的に勘案し、その都度ふさわしい形を判断してきたところであり、御指摘のような個別具体的な政策における特定の「実績」といった特定の観点のみをもって判断しているものではなく、また、こうした観点から、個別の元内閣総理大臣と比較して、「国葬儀を行う必要があると考えるほどに卓越した功績である」と評価して判断すべき性質のものではないと考えている。その上で、安倍元内閣総理大臣の葬儀を国葬儀の形式で行うこととしたことについては、様々な御意見があることは承知しているが、その考え方については、令和四年九月八日の衆議院議院運営委員会において、岸田内閣総理大臣が「安倍元総理については、民主主義の根幹たる国政選挙において六回にわたり国民の信任を得ながら、憲政史上最長の八年八か月にわたり内閣総理大臣の重責を担ったこと、東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした戦略的外交の展開を主導し、平和秩序に貢献するなど、大きな実績を様々な分野で残したこと、諸外国における議会の追悼決議、服喪の実施、公共施設のライトアップを始め、各国で様々な形で、国全体を巻き込んでの敬意と弔意が表明されていること、民主主義の根幹たる選挙運動中での非業の死であること等を踏まえ、安倍元総理の国葬儀を執り行うことが適切であると判断し」たと答弁したとおりである。

六について

安倍元内閣総理大臣の葬儀を国葬儀の形式で行うこととした考え方については、四、五及び九から十一までについてで述べたとおりであり、その上で、御指摘の岸田内閣総理大臣の発言は、「国葬儀を執り行うことで、安倍元総理を追悼する」ということを述べるとともに、国葬儀を通じて、「我が国は、暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示して」いくことを述べたものである。

七について

前段のお尋ねについては、令和四年十月六日の参議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「従来の内閣・自民党合同葬では礼節として不十分であったというのではなく、今回の国葬儀は、安倍元総理は憲政史上最長の八年八か月にわたり内閣総理大臣の重責を担われたこと、選挙運動中の非業の死であったこと、日本経済の再生等の大きな実績を様々な分野で残されたこと、国内、海外からの幅広い弔意が寄せられたことなど様々な状況を踏まえて、我が国としても故人に対する敬意と弔意を表す儀式を催し、これを国の公式行事として開催し、その場に海外からの参列者の出席を得る形で葬儀を執り行うことが適切であると判断し、執り行ったものであります。」と答弁したとおりである。

また、後段のお尋ねについては、同年九月八日の衆議院議院運営委員会において、同内閣総理大臣が「諸外国における議会の追悼決議、服喪の実施、公共施設のライトアップを始め、各国で様々な形で、国全体を巻き込んでの敬意と弔意が表明されている」と答弁したとおりであり、また、このことは、御指摘の「過去の総理及び元総理の逝去の際の各国の対応」と比較して述べたものではない。

八について

前段のお尋ねについては、御指摘の岸田内閣総理大臣の答弁は、安倍元内閣総理大臣の逝去の際に海外から寄せられた「日本国民全体に対する哀悼の意を表する趣旨」のメッセージの多寡について、「過去の総理・元総理の逝去の際」と比較して述べたものではない。

また、後段のお尋ねについては、同元内閣総理大臣の逝去の際に海外から寄せられたメッセージの多くが「日本国民全体に対する哀悼の意を表する趣旨」であると判断し得るものの、追悼のメッセージの表現は様々であるため、お尋ねの「割合」について正確にお示しすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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