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固定資産税等の過納金の返還請求に関する質問主意書
衆議院 第108回 第4号
質問本文
衆議院議長 原 健三郎 殿
固定資産税等の過納金の返還請求に関する質問主意書
固定資産税等の課税客体に対する現況未確認、地目認定の誤認、評価算出の誤り等、行政が責任を負わなければならない事件が、山形県酒田市、静岡県熱海市、神奈川県川崎市等で相次いで明らかになつている。
土地の評価額は、固定資産税・都市計画税(市町村税)のほか登録免許税(国税)と不動産取得税(都道府県税)の課税基準にもなつており、納税者に与える影響が大である。
従つて、法の執行に当たつては、公正かつ厳正に行われなければならないものである。
そこで、固定資産税等の確定行為が違法である場合の賦課処分又は地目誤認等の行政上の責任で生じた過誤納金等の返還請求の消滅時効について、現行法上存在する国(行政)の優越的地位と、これに対する正当に保護されなければならない納税者の利益との調整について十分配慮されなければならないものと考える。
従つて、次の事項について質問する。
一 違法の賦課処分は無効である。
1 固定資産評価基準は「土地の地目は土地の現況によるものとする」として、完全な現況主義をとつている。それにもかかわらず、現況確認をしないで地目変更を行い、その評価額に基づいて賦課した場合は違法であり、それらの賦課処分は無効の行政行為と解することが妥当であると考えるが、どうか。
2 従つて、無効の固定資産税・都市計画税及び不動産取得税の賦課処分は、地方税法第十七条の五及び第十八条の三の五年の期間制限には服さないものと解すべきであるが、どうか。
二 行政責任が負うべき過誤納金等の返還請求について
1 固定資産税・都市計画税及び不動産取得税については、地方税法第十七条の五及び第十八条の三の五年の期間制限にかかわらず「何らかの措置」により納税者に対し、正当な保護を講ずるべきものと考えるが、どうか。
2 登録免許税の過誤納金については、昭和五十五年六月六日法務省民事局第三課長回答により、「登記後五年を経過したものであつても、価額が修正された日から五年内のものについては登録免許税の還付をすべきものと考えます。」となつているが、その還付は「市町村長から修正通知がなされたことにより過納となつた登録免許税還付」となつている。
一方、地方税法第十七条の五(更正、決定等の期間制限)により修正は五年の期間制限になつているため、五年を経過している場合の修正通知は「超法規的措置」によらざるを得ない。これでは恩恵的措置となり不合理である。
従つて、法施行の整合性を確立すべきであると考えるが、どうか。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
固定資産評価基準(昭和三十八年自治省告示第百五十八号)では、「土地の地目は、土地の現況によるものとする」とされていることから、地目認定の変更に際しても、実地調査等により現況確認を行うべきものである。
しかしながら、現況確認は課税の正確性を期するための事務処理上の手続であること、固定資産課税台帳の縦覧により納税者が地目の確認を行うことができること等を勘案すれば、現況確認を行わずになされた地目の変更に係る当該変更後の評価額に基づく賦課決定であつても、現況確認の手続を欠いたことのみをもつて直ちに無効となるものではない。
一の2について
無効の賦課決定と地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第十七条の五及び第十八条の三の規定との関係については、当初の賦課決定が無効であつても、新たな賦課決定は原則として同法第十七条の五の規定により法定納期限の翌日から起算して五年を経過した日以後においてはすることができず、また、無効な賦課決定に基づいて納付したことにより生じた過誤納金の還付請求権であつても、同法第十八条の三の規定により、その請求をできる日から五年を経過したときは時効により消滅するものである。
二の1について
御質問の「何らかの措置」がいかなる措置を意味しているのか明らかでないが、いずれにせよ不動産取得税、固定資産税及び都市計画税については、地方税法第十七条の五又は第十八条の三の規定に定めるところに従つて処理されるべきものと考える。
二の2について
固定資産税については賦課決定に期間制限が設けられていること等から、原則として、当該期間の経過後における固定資産課税台帳に登録された固定資産の価格等の修正は行つていないが、必要がある場合に当該修正を行うことができないわけではない。したがつて、固定資産課税台帳に関する取扱いと登録免許税の取扱いとの間で特に法的な整合性に欠けるとは考えていない。
右答弁する。
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