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神奈川県警事件の責任などに関する再質問主意書

衆議院 第146回 第25号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×2

提出者
衆議院
提出日
1999年12月15日
内閣転送 1999年12月15日
答弁書受領日
2000年1月12日
提出から28日
答弁の項目数
31
質問 5,191字/答弁 4,140字

質問本文

二〇〇〇年を迎えるにも胸のつかえがとれない不快な出来事が未解決のままになっている。神奈川県警問題はその本質において重大な懸念を将来に残したと言わなければならない。神奈川県警外事課の警部補が覚醒剤を使用していた事実をもみ消した当時の県警本部長ら五人が十二月十日、起訴された。都道府県警本部長の起訴はかつてないことで、これだけの事態を引き起こしながら、警察庁長官は引責辞任の姿勢さえない。新聞などを見ると、国民はこの事態の本質を何ら反省せず、表面を取りつくろって居直っているとみている。社会は警察官僚が考えているほど、甘くない。もはや警察に対する信頼は地に墜ち、現場の警察官は日々このために苦労している。警察庁長官の厚顔ぶりは、本部長の犯罪以上に国民と日夜がんばっている全国の警察官に対する背信だと強く非難せざるをえない。

大蔵省がいわゆる「公費天国」で批判された際、綱紀責任者の同省官房長は軽い処分にとどまり、その後に事務次官、都市銀行頭取、日銀総裁などを歴任した。今回の警察庁長官らと同様のこの厚顔ぶりは、省内の綱紀をさらにゆるめ、その後の接待汚職で多くの被疑者、被告人を生んだ。捜査は総裁となった日銀にまで及び、厚顔の元官房長は遂に総裁辞任に追い込まれたのは、「因果応報」そのものである。警察庁もこのままでは、数年後に同じ道をたどるだろう。

十一月十五日に提出した「神奈川県警事件の責任などに関する質問主意書」(以下「前回質問」とする)に対する同月二十六日付け政府答弁書(以下「答弁書」とする)は、大半が警察庁で起案されたものとみられるが、質問に的確に答えず、誠実な姿勢がうかがえない。虚偽とみられる部分もあり、かつて私が受けとった各省庁起案の答弁書の中で、最低である。議員を愚弄しているとしか思えない内容だった。警察庁は独立国として霞が関に君臨しているとでも考えているのだろうか。「裸の王様」はもうやめにしてほしい。

国民のために働く本当の警察を再建するため、以下再質問する。国会法所定の期間内に一問一問真摯に答弁されたい。

一 起訴

(一) 元本部長らが起訴されたことについて、政府はどのように考えているか。

(二) 答弁書「一の(1)について」には、元本部長らの書類送検は「警察に対する国民の信頼を損なうものであり、誠に遺憾」とあるが、広辞苑によると、「遺憾」は「思い通りにいかず心残りなこと。残念。気の毒」という意味で、反省を示す言葉ではない。政府は今回の事態を招いたことについて、反省していないのか。国民に分かるように「反省している」「反省していない」のいずれかで答弁されたい。

(三) 政府にとって、思い通りにいかなかったこととは何か。「残念」というのは事件そのものに対する感想か。それともこうした事態を招いた組織、システムのありようが残念だと考えているのか。「気の毒」というのは国民が気の毒という意味か。それとも警察庁長官が気の毒ということか。

(四) 今回の事件について監督責任が最も重いのはだれか。当然必要な再発防止措置の推進以外に、どのような形で責任を明らかにすべきか。

(五) 答弁書「一の(2)について」記載の「都道府県警察に対する特別監察」は具体的にどんなことをするのか。監察官室が事件もみ消しの中心となった今回の事件と同様、身内をかばったり、事実を隠したりしないのか。しないとすれば、身内をかばったり、事実を隠したりできない合理的なシステムを作ったのか。

(六) 答弁書「一の(2)について」記載の「組織管理者研修」とは具体的にどんなことをするのか。

(七) 答弁書「一の(2)について」記載の「国及び都道府県における公安委員会の管理機能の充実の措置」とは具体的にはどんなことをするのか。

(八) 答弁書「一の(2)について」には「都道府県警察に対して、公安委員会に対する適時適切な報告の励行、幹部職員に対する教養の徹底、監察体制の強化及び特別監察の実施等を指示し(た)」とあるが、都道府県警察はこれまで、公安委員会に「適時適切な報告」を励行していなかったのか。

(九) 都道府県警察はこれまで「幹部職員に対する教養」を十分してこなかったのか。「教養」という言葉は研修と似た意味で使っていると思われるが、国民にその意味が理解されていると考えているのか。

(十) 各都道府県警察は数千人から四万人にのぼる巨大な組織であり、個人的な理由から事件を起こす警察官もいるだろう。答弁書「一の(2)について」記載の「不祥事案対策」とは、そうした警察官の個人的な犯罪を未然に防ぐためのものか、それとも警察官の不祥事を組織的にもみ消すような警察の犯罪を起こさないシステムをつくるためのものか。後者も意図しているとすれば、政府は今回の措置で十分と考えているのか。

(十一) 前回質問「一の(3)」では「監察官という綱紀の保持に当たるセクションが自ら不祥事もみ消しに動いた事実は、監察制度そのものの限界を示していないか」と質問したのに、答弁書では明確に答えていない。今回の事件が監察官制度の限界を示した事例と考えているかどうか、明確に答弁されたい。

(十二) 答弁書「一の(3)について」には「不祥事案が発生した場合、監察部門が中心となって速やかに調査を行い、解明された事実に基づき所要の懲戒等の処分を行うとともに、刑罰法令に触れる行為があると認められた場合には、刑事事件として適正な捜査を行い、厳正に対処している」とあるが、神奈川県警事件など一連の警察不祥事が次々に発覚する中で、それまで「厳正に対処」していなかった事案をあらためて調査、捜査し、処分したケースを示されたい。

(十三) 答弁書「一の(4)について」では、監察業務に外部の者を従事させることが適正でない理由として「警察の組織及び業務に精通し、かつ、刑事部門、交通部門等の執行部門から独立した者が監察業務に当たることが適当」「個人のプライバシーの保護及び職務上知ることのできた秘密の保持に配慮する必要がある」を挙げているが、国及び都道府県の公安委員会の委員は就任時から「警察の組織及び業務に精通」しているのか。

(十四) 監察業務に外部の人が加わる場合、各公安委員会の委員同様、守秘義務が課せられるのは常識だ。守秘義務も課さない前提で議論しているとでも思っているのか。「個人のプライバシーの保護及び職務上知ることのできた秘密の保持」は理由にならないのではないか。

二 組織犯罪

(一) 神奈川県警は「共通の目的を有する多数人の継続的結合体」か。

(二) 神奈川県警は「その目的又は意思を実現するため、業務の全部又は一部を指揮命令に基づき、あらかじめ定められた任務の分担に従って構成員が一体として行動する人の結合体」か。

(三) 今回の事件は、県警本部長の指揮命令に基づき、監察官室長らがあらかじめ定められた任務の分担に従って犯行を完遂した犯人隠避事件か。

(四) 今回の事件は、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律に定義された団体が実行した犯人隠避事件か。

(五) 神奈川県警外事課警部補が覚醒剤を使用した事実が明らかなのに、それが立件されていないことが報道で発覚後、神奈川県警本部長は横浜地検検事正と直接面談したり、電話で話したりした事実はあるか。警察庁長官が検事総長や法務省事務次官と直接面談したり、電話で話したりした事実はあるか。警察庁次長が次長検事と直接面談したり、電話で話したりした事実はあるか。警察庁官房長が最高検察庁刑事部長や法務省官房長と直接面談したり、電話で話したりした事実はあるか。捜査の内容にも関わるので、会話の内容は問わずに事実の有無のみを問う。

(六) 元本部長ら九人が書類送検され、うち五人が起訴された今回の事件で、被疑者が互いに連絡の取れる状態のまま、捜査したことについて、政府は国民に不信感を抱かせたと考えないか。「考えている」「考えていない」のいずれかで簡潔に答弁されたい。

(七) 今回の事件の捜査を振り返り、政府は反省点があると考えているか。「反省点がある」「ない」のいずれかで簡潔に答弁されたい 。

(八) 前回質問「一の(7)」で「捜査を尽くしたか」否かを質問した。しかし、答弁書「一の(7)について」では「捜査の具体的内容については、答弁を差し控えたい」として、政府は答えなかった。捜査を尽くしたか否かは捜査の具体的内容なのか。捜査は尽くしていないのか。

(九) 答弁書「二の(1)について」によると、神奈川県警の交通違反検挙件数は大幅に減っている。現場の警察官の苦労をどのように考えているか。

(十) 答弁書「二の(2)について」によると、現場の警察官は交通違反の取り締まりに際して「シャブよりましだろ」「身内だともみ消すのに、こんな微罪でも市民は処分されるのか」と同種の言葉を浴びせかけられているという。政府は「不祥事案対策の推進」だけで、こうした事態を解消できると考えているのか。時間が経過すれば、国民は忘れるとでも考えているのか。

(十一) 答弁書「二の(3)について」記載の「国民からいささかの疑念も抱かれることのないよう」にするためには、「不祥事案対策の推進」だけで足りるのか。ほかに何が必要か。

(十二) 答弁書「二の(4)について」で、政府は「警察による通信の傍受は適正に実施されるものと考える」と答えているが、適正に実施されず、警察官が傍受で入手した情報を元に関係者を恐喝する事件などが発生した場合、政府はどのような形で責任を明らかにするつもりか。それとも神奈川県警のように事件をもみ消すのか。

(十三) 都道府県警察は数千人から数万人の巨大な組織であり、個人的な動機による警察官の犯罪は起こり得るし、その一件一件についてトップの進退をただすのは合理的ではない。しかし、警察組織が不祥事そのものをもみ消した今回の事件は、組織の犯罪であり、警察官個人の犯罪とは明らかに質が異なる。再発を防止し、警察に対する信頼を回復するためには、警察組織のトップが辞任することで事態の重大さを明らかにした上で、国民が納得できる組織の改編が必要と考えるが、政府はそう考えないのか。

三 緒方宅盗聴事件と検察

(一) 答弁書「三の(2)について」によると、政府は一九九七年六月二十六日の東京高裁判決は「警察による組織的犯罪であると断定したものではない」と承知しているようだが、東京高裁は判決理由の第三で「被告久保らの各行為が個人的動機に基づく独自の行動であったと見ることは到底できないものと言うべきであって、同人らによる本件盗聴行為は、神奈川県警本部警備部公安第一課所属の警察官としての『共産党国際部長である原告靖夫の通話内容の盗聴』という目的に向けた組織的な行動の一環であったものと推認するのが相当であり、被告久保ら三名の間において右目的に向けた意思の連絡(共謀)が成立していたことについては疑い得ないところである」と事実認定している。政府は警察庁の虚偽の説明をうのみにしていないか。答弁に当たり、判決文を確認したか。

(二) 緒方宅盗聴事件について、警察庁と神奈川県警はこの期に及んでも「警察の組織犯罪ではない」と強弁し続けている。警察庁は「神奈川県警の組織犯罪であって、警察全体の組織犯罪ではない」と、神奈川県警は「盗聴は警察庁の命令であり、神奈川県警の組織による犯罪ではない」と、それぞれ考えているのか。

(三) 緒方宅盗聴は警察庁警備局の指示による犯罪ではないのか。

(四) 答弁書「三の(3)について」には「神奈川県警察においては、必要な人事の刷新が図られるとともに、関係警察官を懲戒処分に付し」とある。県警関係者から寄せられた情報では「この事件では地元採用の警察官が自殺している。県警では、責任は地元ばかりに負わせたと不満が大きかった。盗聴を指示したキャリアは警察大学校の教官などに異動し、しばらく『冷や飯』を食わされていたが、最近になって本部長に復帰した。こんな不条理が許されるのかと不満は再燃した。一連の不祥事はキャリア追い落としのための怒りの内部告発だ」という。政府はどのように考えるか。今回の事態を招いた根源は、警察庁の緒方宅盗聴事件に対する反省のなさと考えるが、どうか。

(五) 今回の事件で、検察は自らの機能を十分に果たしたと考えているか。新聞には警察に甘い検察の限界を指摘する記事もあったが、政府は国民に疑念を招くようなことは決してないと、断言できるか。「断言できる」「できない」のいずれかで簡潔に答弁されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(一)について

昨年十二月十日、元神奈川県警察本部長(以下「元警察本部長」という。)等の警察の幹部職員が犯人隠避等の罪で起訴されたことは、警察に対する国民の信頼を損なうものであり、誠に遺憾である。警察においては、今回の事態を厳粛に受け止め、不祥事案対策の推進に全力を挙げて取り組んでいるところである。

一の(二)について

元警察本部長等の警察の幹部職員による犯人隠避等の事件(以下「本件隠避等事件」という。)に関しては、神奈川県警察が同県公安委員会の管理に十分服していなかったこと等について反省すべき点があると考えており、警察においては、不祥事案対策の推進等国民の信頼を回復するために真摯な努力を重ねているところである。

一の(三)について

本件隠避等事件が横浜地方検察庁に送致されたことについて、「遺憾」という言葉で表現したものである。

一の(四)について

本件隠避等事件においては、神奈川県警察の所属の全職員を指揮監督する立場にあった元警察本部長までもが、覚せい剤取締法違反事件の被疑者を隠避させたものとして起訴されている。また、その他の関係者についても、起訴され、又は懲戒処分等を受け、その責任を厳しく問われているところである。

一の(五)について

御指摘の「都道府県警察に対する特別監察」は、都道府県警察における監察体制の現状、監察業務の推進状況、職務倫理教養の実施状況等について、国の機関である警察庁が監察を実施するものである。

特別監察の実施に当たっては、警察庁の本庁及び管区警察局に「特別監察プロジェクトチーム」を設置し、必要な体制を整えることにより、厳正かつ効果的な監察を実施することとしているが、併せて、国家公安委員会が特別監察の実施結果について警察庁から報告を聴取し、これを指導することによって、当該監察が更に適正に実施されるものと考えている。

一の(六)について

御指摘の「組織管理者研修」は、警察庁に採用された者のうち、初めて県警察本部長の職に就く予定である年次の者を対象に、警察庁幹部や部外講師による直接指導等により、組織の最高責任者としての見識を養うための研修を行うものである。

一の(七)について

警察庁においては、警察庁及び都道府県警察に対する国家公安委員会及び都道府県公安委員会等の権限行使の一層の充実を図るため、監察に係る指示、警察職員の法令違反等の報告及び委員の再任の制限に関する規定を設けることを含む警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)の一部改正について検討しているところである。

一の(八)について

例えば、神奈川県警察本部警備部外事課員による覚せい剤使用事件、同県相模原南警察署員による押収品窃盗事件及び同県厚木警察署員による集団暴行事件については、神奈川県公安委員会に対する神奈川県警察の報告が不十分であったと承知している。

そのため、警察庁において、都道府県警察に対して、不祥事案発生時等における都道府県公安委員会に対する適時適切な報告の励行を指示したところである。

一の(九)について

これまでも、都道府県警察においては、幹部職員に対して組織管理、職務倫理等に関する教養を実施してきたところであるが、神奈川県警察における今回の事態を踏まえ、その一層の徹底を図ることとしたものである。

「教養」という用語は、各省庁の設置法、組織令等においても、職員の教育、研修等を意味する用語として多く用いられている。

一の(十)について

御指摘の「不祥事案対策」には、警察職員による不祥事案を未然に防止すること、不祥事案が発生した場合に厳正に対処すること、監察体制を強化すること等が含まれている。警察においては、このような不祥事案対策の推進に努めているところであり、その成果に期待するものである。

一の(十一)について

今回の事案が監察制度そのものの限界を示したものとは考えていない。

一の(十二)について

御指摘のような事例としては、本件隠避等事件、神奈川県警察本部警備部外事課員による覚せい剤使用事件、同県相模原南警察署員による押収品窃盗事件及び同県厚木警察署員による集団暴行事件について、改めて捜査を行い、各被疑者を逮捕又は書類送致した事例がある。

一の(十三)について

国家公安委員会及び都道府県公安委員会等に期待されているのは、専門的、能率的観点からの権限行使ではなく、国民の良識を代表する者による警察の民主的管理にあり、各界において豊富な経験と高い見識を備えた委員が警察から直接報告を聴取し、これを指導することにより、管理の実を挙げているものと承知している。

御指摘の答弁は、警察を管理する立場にある国家公安委員会及び都道府県公安委員会等の委員が警察の組織及び業務に精通している必要がある旨を述べたものではない。

一の(十四)について

御指摘の「個人のプライバシーの保護及び職務上知ることのできた秘密の保持」は、監察業務を行うに当たり特に配慮する必要のある事項について述べたものである。

二の(一)及び(二)について

神奈川県警察は、警察法第三十六条の規定に基づき、神奈川県に置かれ、同県の区域につき同法第二条の責務に任ずる行政機関であるが、御質問の「目的」がそのような責務を含む趣旨であるか否か、「結合体」が行政機関を含む趣旨であるか否かなどのことが明らかでないので、御質問に対し回答することは困難である。

二の(三)について

御指摘の犯人隠避事件については、元警察本部長、元神奈川県警察本部警務部長、元同本部警務部監察官室長、元同部監察官及び元同本部生活安全部長の五名が、ほか数名の同本部所属の警察官と共謀の上、覚せい剤取締法違反事件の被疑者を隠避させたとの公訴事実で起訴されたものと承知している。

二の(四)について

組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)は施行されておらず、同法に規定された罰則を適用することを目的とする捜査は行っていないため、御質問に対し回答することはできない。

二の(五)について

警察庁幹部と法務省幹部及び都道府県警察幹部と当該都道府県を管轄する地方検察庁の幹部は、必要に応じ、職務上必要な連絡を行っているものと承知している。

二の(六)について

警察及び検察は、本件隠避等事件について、必要な捜査を遂げ、事案の全容を解明し、検察において、元警察本部長ら五名を起訴したものであり、同事件の捜査が国民に不信感を抱かせたとは考えていない。

二の(七)について

警察及び検察は、本件隠避等事件について、必要な捜査を遂げ、事案の全容を解明し、検察において、元警察本部長ら五名を起訴したものであり、同事件の捜査について特段の反省点があるとは考えていない。

二の(八)について

神奈川県警事件の責任などに関する質問主意書(平成十一年十一月十五日提出質問第六号)一の(7)で御質問のあった「容疑者が相互に連絡を取り合った事実は把握しているか」及び「電話の通話記録を調べ」たかについては、捜査の具体的内容であるため、答弁を差し控えたいと答弁したものである。

神奈川県警察においては、必要な捜査を遂げ、事案の全容を解明して、本件隠避等事件を横浜地方検察庁に送致したものと承知している。

二の(九)について

神奈川県警察における道路交通法違反検挙件数の減少が本件隠避等事件の影響によるものか否かは測りかねるところであるが、いずれにせよ、本件隠避等事件により、警察官の職務執行の現場において国民の協力が得られなくなるなどの影響が生ずることが懸念されるところである。

二の(十)について

警察が今回の事態を厳粛に受け止め、不祥事案対策を推進して、警察に対する国民の信頼の回復に全力を尽くすことが重要であると考えている。

二の(十一)について

「国民からいささかの疑念も抱かれることのないよう」にするため、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(平成十一年法律第百三十七号)に基づく通信の傍受を適正に実施するための方法その他の事項を国家公安委員会規則で定めるほか、警察庁において、都道府県警察に対して必要な指導を行うこととしている。

二の(十二)について

警察による通信の傍受は適正に実施されるものと考えるが、一般論としては、御指摘のような事件が発生した場合には、その真相を究明して厳正な措置を講じることにより、御指摘の責任を明らかにすべきものと考える。

二の(十三)について

今回の神奈川県警察における不祥事案により国民の警察に対する信頼を大きく損なう事態に立ち至ったことについては、重く受け止めているところである。不祥事案対策を強力に推進し、警察に対する国民の信頼を回復することが警察庁長官の重要な職責であり、警察庁及び都道府県警察に対する国家公安委員会及び都道府県公安委員会等の権限行使の一層の充実を図るため、警察法の一部改正について検討しているところである。

三の(一)について

政府としては、答弁に当たり、判決文を確認している。

なお、御質問において引用されている判決理由は、御指摘の平成九年六月二十六日の東京高等裁判所判決には記載されていない。

三の(二)について

御指摘の事件については、警察は組織として関与しておらず、また、警察庁及び神奈川県警察は、ともに御指摘のように警察庁又は神奈川県警察が同事件に組織として関与したとは考えていないと承知している。

三の(三)について

御指摘の事件は、警察庁警備局の指示によるものではない。

三の(四)について

今回の神奈川県警察における一連の不祥事案と御指摘の事件とは関係がないものと考えている。

三の(五)について

検察においては、本件隠避等事件について、必要な捜査を遂げ、事案の全容を解明した上で、法と証拠に基づき、厳正公平、不偏不党を旨として、厳正に対処した結果、元警察本部長ら五名を公判請求したものであって、本件について、検察はその機能を十分に果たし、御指摘のような国民の疑念を招くようなことはなかったものと考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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