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財団法人日本美術刀剣保存協会の刀剣審査の透明性に関する質問主意書

衆議院 第165回 第241号

提出者
日本共産党
提出日
2006年12月12日
内閣転送 2006年12月18日
答弁書受領日
2006年12月22日
提出から10日
答弁の項目数
3
質問 1,662字/答弁 1,129字

質問本文

公益財団法人である日本美術刀剣保存協会における刀剣審査のあり方、その透明性が、いま大きく問われている。本年五月、文部科学大臣宛に匿名の投書が送られ、「重要刀剣、特別重要刀剣の審査制度が一部の理事と業者の癒着によって歪められている」と指摘されたことは、同財団を所管する文部科学省・文化庁も認めているところである(平成十八年十月二十日、衆議院文部科学委員会)。

日本美術刀剣保存協会は、「刀剣類並びに刀装・刀装具を審査し、保存・特別保存、重要・特別重要刀剣等の鑑定・指定を行う」ことを事業の一つとしている。今日では、全国の刀剣商や刀剣収集家から持ち込まれる刀剣を審査する役割も担っている。これらの刀剣は、「特別重要」「重要」「特別保存」「保存」の四階級に区分され、「特別重要に指定されれば重要文化財クラス」ともいわれるほどの評価を受けるものである。

同時に、金額的にも相当の価値を生んでいることも周知の事実である。実際、当該財団(保存協会)の審査で上位階級に指定されると、例えば一振百万円〜二百万円相当の刀剣が、その数倍から十数倍へと金額的にも跳ね上がるといわれている。

それだけに刀剣審査のあり方については、いっそうの透明性・公平性が求められるものである。しかしながら先の「匿名の投書」にも表れているように、同財団における審査制度のあり方は、常に疑問が生じており、過去にも様々な点が指摘されてきた。

透明性と公平性を保った審査を貫くことは、同財団の生命線である。とりわけ、国からの補助金を受給し、税制面でも優遇されている公益法人だけに、運営上の不正や不透明性が生じることは決してあってはならないことである。早急に改善の方策をとるべきである。

以下、質問する。

一 「重要刀剣、特別重要刀剣の審査制度が一部の理事と業者の癒着によって歪められている」との文部科学大臣宛の匿名の投書を受けて以降、実態解明のためのいかなる対策をとってきたか。

また、その結果、どのような事実が明らかになったか。

二 二〇〇一年(平成十三年)十月、文化庁が行った当該財団法人(日本美術刀剣保存協会)の実地検査について

�@ 実地検査を行うに至った経緯と理由、検査の目的はどのようなものだったか。

�A 実地検査の結果、法人側から提出された改善方策ならびに政府としての対応について、詳細を明らかにされたい。

三 刀剣審査の透明性を確保するために、「役職員、審査員本人及びその親族については、審査会への申請はしない」との法人側の自主規制(いわゆる窓口規制)があり、文化庁もこれを了としている。しかし、二〇〇一年(平成十三年)の実地検査以降も窓口規制に反する行為が生じている。現に、同法人が発表している「重要刀剣等指定品」の一覧(『刀剣美術』)のなかでも、理事ら現職の役員が申請した刀剣が「重要刀剣」として指定されていることが公になっていることは重大である。

そこで以下の点について明らかにされたい。

�@ 二〇〇一年(平成十三年)十月の文化庁による実地検査以降、直近までの期間で、窓口規制に違反した件数は何件か。

�A その内、理事・親族、職員・親族、審査員、非会員などの内訳を明らかにされたい。

�B また、「重要・特別重要」、「保存・特別保存」などランク別の件数を明らかにされたい。

�C 違反した役員に対してはどのような処分を行ったか。また、今後の対応策を示されたい。

四 伊吹文明文部科学大臣は、先述の文部科学委員会で「一つしかない機関が…インサイダーだとか行為規範というのと同じ疑いを差し挟まれないように厳正に行動していただくという原点が確立されれば一番いいわけですから、その方向で文化庁が努力をすると思います」(二〇〇六年十月二十日)と答弁を行っている。これは、当該財団の刀剣審査の透明性を確保し、社会的信頼を取り戻すうえでもきわめて重要な指摘であると考える。政府として改善のためのいかなる具体的な方策をとるか、明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

財団法人日本美術刀剣保存協会(以下「協会」という。)に関しては、刀剣及び刀装具(以下「刀剣等

」という。)の審査を始めとする業務運営について、投書、苦情等が寄せられていたことを踏まえ、文化庁において、定期的な検査の機会をとらえ、業務運営全般について協会の実態を的確に把握することを目的として、平成十三年八月三十日に実地検査を行った。本実地検査の結果を踏まえ、文化庁においては、同年十月十六日、協会に対し、刀剣等の審査の公正性の確保等に関して指導したところ、協会から、同年十一月七日、刀剣等の審査に関し、協会の役職員及びその親族並びに刀剣等の審査の審査員が審査を申請できないようにすること等の改善措置を講じたとの報告を受けた。

文化庁としては、その後、刀剣等の審査の公正性を確保するよう逐次協会を指導してきたが、その後も協会による刀剣等の審査について、御指摘の投書を含め、複数の苦情、投書等が寄せられたことから、協会に対し、平成十八年五月以後、これらの苦情、投書において指摘された事項の事実関係を調査し、速やかに報告するよう指導した。

これに対し、平成十八年十月十八日及び同年十一月二十七日、協会からは、平成十三年十一月七日の協会の報告に係る業務改善措置に反する刀剣等の審査の申請がなされていること及び当時の協会の報告は協会の意思としてなされたものではないと考えていることが報告された。

このため、文化庁では、協会に対し、より詳細な事実関係の調査、今後の業務改善措置等について、報告を求めているところである。

三の�@から�Bまでについて

文化庁としては、平成十三年十一月七日の協会の報告に係る業務改善措置に反する刀剣等の審査の申請については、協会から、重要刀剣及び特別重要刀剣に関するものが五十四件あり、その審査申請者の内訳については、理事三名(十五件)、職員の親族二名(三十五件)、審査員三名(四件)であるとの報告を受けている。保存刀剣及び特別保存刀剣に関するものの件数、これらを含めた全体の件数、その審査申請者の内訳等については報告を受けていない。

このため、文化庁としては、協会に対して更に詳細な事実関係の調査を求めているところである。

三の�C及び四について

文化庁としては、協会から、平成十三年十一月七日の協会からの報告に係る業務改善措置に反する刀剣等の審査の申請をした役員に対して処分が行われたとの報告は受けていない。文化庁としては、協会が公益法人として適切な法人運営を行い、社会的信頼を確保することが最も重要であると考えており、協会から詳細な事実関係の報告を受けた後、当該報告の内容を踏まえ、必要な指導監督を行ってまいりたい。

衆議院の原文

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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

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