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消防育英事業の危機に関する質問主意書
衆議院 第180回 第319号
質問本文
昭和四十二年、文部大臣・自治大臣の認可により設立され、翌年に業務開始された「消防育英事業」について、震災前は全国で百十人だった給付対象遺児が、今年度において二百五十二人に急増、給付金も倍増する見込みであり、その歴史上初めて赤字に陥る恐れのあることがわかった。事業を運営する財団法人消防育英会は、震災遺児を対象にした「東日本大震災消防殉職者遺児育英奨学基金」を新たに設立し、寄付を呼びかけるなどの努力をしているものの、全国の消防団員・消防職員の拠出金のほか全国知事会、全国市長会、全国町村会及び財団法人日本船舶振興会からの助成金、さらに財界・篤志家からの寄付金によって得られた基金の運用益は今年度において千四百万円と少なく、日本自転車振興会の補助金など以外については財団の預金を給付金に当てるしかない状況に陥っており、現在の預金残高はこのまま数年後には資金不足を余儀なくされると聞く。
崇高なる愛郷心の下、震災に身を挺して立ち向かった多くの殉職者たちの遺志に応えるため、国は、公務災害補償制度や賞恤金の制度はもとより、遺児たちへの長期的な支援強化を早急に図るべきと考える。
従って、次の事項について質問する。
一 今回の震災により、公務中に死亡した消防団員や職員、団員を支援し亡くなった住民の子供が就学できない事態を避けるため給付する「消防育英事業」が、資金不足により赤字を余儀なくされていることについてどのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
二 一に関連し、現在の預金残高はこのまま数年後には資金不足を余儀なくされ、その資金不足を補うため、基本財産を取り崩すことになると、運用益は益々減少し、予期せぬ新たな災害に対応できなくなるが、国として、団体などの運営についての必要な指導以外、どのように支援していくのか、野田内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、未就学児を含む震災遺児は百七十七人と聞く。今後約二十年間に最大五億四千万円が必要という試算について、国としてどのように捉え、支援していくのか、野田内閣の見解如何。
四 一〜三に関連し、崇高なる愛郷心の下、震災に身を挺して立ち向かった多くの殉職者たちの遺志に応えるため、国は、公務災害補償制度や賞恤金の制度はもとより、遺児たちへの長期的な支援強化を早急に図るべきと考えるが、野田内閣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一から四までについて
御指摘の「消防育英事業」は、財団法人消防育英会が、各種団体からの助成金及び篤志家等からの寄附金等からなる基本財産の運用収入、財団法人JKAからの補助金等を原資として実施しているものである。東日本大震災により公務中に死亡した消防職員及び消防団員が多数であったため、その子弟である奨学金の給付対象者及び年間給付額が増加する見込みであり、財団法人消防育英会において、「東日本大震災消防殉職者遺児育英奨学基金」を設立し、寄附金の募集により必要な財源の確保に努めていると承知している。
公務中に死亡した消防職員の遺族に対しては、地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)に基づく地方公務員災害補償制度(以下「地方公務員災害補償制度」という。)により、また、公務中に死亡した消防団員の遺族に対しては、消防組織法(昭和二十二年法律第二百二十六号)に基づく公務災害補償制度(以下「消防団員公務災害補償制度」という。)により、遺族の人数等の状況に応じた遺族補償等が行われることとなる。また、一身の危険を顧みることなく職務を遂行し、死亡した消防職員及び消防団員でその功労により表彰を受けたものに対して、当該功労の程度に応じ、消防表彰規程(昭和三十七年消防庁告示第一号)に基づく賞じゅつ金(以下単に「賞じゅつ金」という。)が支給されることとなる。
政府としては、東日本大震災における消防職員及び消防団員の遺児を含む遺族に対し、殉職者特別賞じゅつ金として殉職時の賞じゅつ金の最高額である殉職者一人当たり三千万円を支給するなど、最大限の支援を行ってきたところであり、今後とも、地方公務員災害補償制度や消防団員公務災害補償制度を適切に運用していくことにより、継続的な支援に努めてまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。