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民法第七百七十条のいわゆる「精神病離婚」に関する質問主意書
衆議院 第192回 第158号検討してまいりたい ×1
質問本文
民法第七百七十条第一項第四号は離婚事由として「回復の見込みのない強度の精神病」を定めている。しかし、いわゆる「精神病離婚」と称される同規定に対し、法制審議会は平成八年に答申した民法の一部を改正する法律案要綱及びその中間報告で、「削除する」とし、その理由について「精神障害者に対する差別感情の助長のおそれがある」としている。
そこで、以下質問する。
一 前述の通り「精神病離婚規定を削除すべし」という法制審の答申、中間報告に対する政府の見解を示されたい。特に前述中間報告が同条項について「精神障害者に対する差別感情の助長のおそれがある」としている点について、安倍政権はどう考えるか明確にお答えいただきたい。また、精神病離婚規定削除に向けてどのような取り組みをしてきたのか、しなかったのか明らかにされたい。
二 民法の一部を改正する法律案要綱が答申されてからちょうど二十年がたつが、この答申のうち、すでに法改正が済んだものと、未だ改正されていない条項をそれぞれ示されたい。
三 精神病離婚条項について、法改正が実現されてない理由をお答えいただきたい。
四 法務省のホームページによると、平成二十八年九月二日の記者会見で、金田法務大臣は「法制審議会に対して諮問をした立場にある者としては、法制審議会の答申は、尊重すべきものと考えており、これらの経緯を踏まえると、婚姻適齢の問題についても、民法の成年年齢の引下げと併せて検討をしていく必要があるものと認識しています」と答えている。「法制審議会の答申は、尊重すべき」というのは、安倍内閣の考えとも同じなのかどうか、念のため確認いただきたい。
五 「法制審議会の答申は、尊重すべき」というのであれば、婚姻年齢同様、法制審議会の答申に盛り込まれた「精神病離婚規定の削除」も同時に検討、実現すべきと考えるが政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一、三及び四について
法制審議会は法務大臣の諮問機関であり、その答申は尊重すべきものと考えている。御指摘の「中間報告」における民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百七十条第一項第四号に関する記述については、同号の規定の存在により精神障害者に対する差別が現に助長されているとは考えていないが、いずれにしても、障害を理由とする差別は許されないものであり、政府としては、引き続き差別の解消の推進に取り組んでまいりたい。
法制審議会が平成八年に答申した「民法の一部を改正する法律案要綱」(以下「要綱」という。)については、法務省において、平成八年及び平成二十二年に要綱を踏まえて法案を準備したが、各方面から様々な意見が提出されたこと等から、国会への提出は見送られた。
二について
御指摘の「この答申のうち、すでに法改正が済んだものと、未だ改正されていない条項」の趣旨が必ずしも明らかでないが、要綱に掲げられた事項のうち、子の監護に必要な事項の定め及び相続の効力については、民法等の一部を改正する法律(平成二十三年法律第六十一号)及び民法の一部を改正する法律(平成二十五年法律第九十四号)により改正がされ、再婚禁止期間については、民法の一部を改正する法律(平成二十八年法律第七十一号)によりほぼ同内容の改正がされたものの、それ以外の事項は改正されていない。
五について
御指摘の「婚姻年齢」については、現在検討している民法の成年年齢の引下げとの関連性があることから、これと同時に法改正を行うことを検討しているところ、御指摘の「精神病離婚規定の削除」については、成年年齢の引下げとの関連性が認められないため、これと同時に法改正を行うことは考えていない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。