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凶悪犯罪・重大犯罪に関する、被害届の不受理、逮捕状の不執行、捜索・差押の過程及び政府関係者による報道関係者への説明に関する質問主意書

衆議院 第193回 第411号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×3承知していない ×1個別の事案 ×3

提出者
民進党・無所属クラブ
提出日
2017年6月14日
内閣転送 2017年6月16日
答弁書受領日
2017年6月27日
提出から13日
答弁の項目数
11
質問 2,330字/答弁 2,482字

質問本文

性犯罪の重罰化などに関する「刑法の一部を改正する法律案」が政府より第百九十三回国会に提出されているところである。重罰化を図り処罰の対象を明確にする一方で、捜査、逮捕及び起訴に至る手続が適正に行われなければ「近年における性犯罪の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処」を行うという同法改正の趣旨が徹底されないことは言うまでもない。不起訴になった事案においても、申立があれば検察審査会が適正に審査を行うことも当然のことである。

従って、次の事項について質問する。

一 被害届の受理に関する以下の点について質問する。

1 被害届の受理について、警察官に対して犯罪被害の申し出があった場合の警察官の対応や手順については、いずれの法規則において、どのように定められているか。

2 被害届を受理すること又は受理しないことについて警察学校では警察官に対しどのように教育されているか。

3 被害の申し出がなされた警察署(以下「当該警察署」という)から見て、被害者が被害を受けた場所が当該警察署の管轄外であった場合、当該警察署の警察官はいかなる対応をなすルールになっているのか。

4 犯罪被害の申告があっても当該警察署が被害届を受理しないことはあるのか。かりに受理しないことがある場合、警察官はどのような場合に被害届を受理しないのか。また、当該警察署では、被害届を出さないように警察官が被害者に助言や指導を行うことはあるのか。かりに助言・指導することがある場合、被害届を出さないよう助言・指導する目的は何か。さらに、被害者に対して、加害者との間で示談するよう警察官が助言・指導することはあるか。

5 当該警察署が被害届を受理しなかった場合、それについて何らかの記録を行うことはあるか。また受理しなかった場合には、その判断は警察官が単独で行うか。あるいは警部以上の管理者または所属長(署長)の指揮に基づいて判断するのか。

6 警察庁が定義する「凶悪犯罪・重大犯罪」にあたる罪名を全て挙げていただきたい。

7 凶悪犯罪・重大犯罪の被害届を当該警察署が受理しないことはあるか。かりに受理しないことがある場合、不受理について何らかの記録を作成しているか。また被害届の不受理件数に関する統計はあるか。更に、不受理がありうる場合、凶悪犯罪・重大犯罪の被害届を受理するか、受理しないかは被害の申し出を受けた警察官が単独で判断するか、それとも警部以上の管理者又は所属長(署長)の指揮を受けて判断するか。

二 逮捕状の執行に関する以下の点について質問する。

1 逮捕状の請求は警察官全員が請求可能なのか。可能なのが警察官のうちの一部である場合には、その警察官の範囲を示していただきたい。

2 通常逮捕での逮捕状請求は、実務的には、警察署では必ず署長が決裁するのか。あるいは他の役職の者が決裁することがあるのか。仮に署長以外の者が決裁することがあるとしたら、それはどのような場合か。

3 犯罪が凶悪犯罪や重大犯罪に該当すること、又は被疑者や被害者の社会的地位などにより報道機関により大きく報じられる可能性があり社会的な反響が大きいと想定される場合の逮捕状請求について、起訴後の公判を維持する観点から検察官に対して警察官が説明することはあるか。

4 検察官は、司法警察員が逮捕状を請求したにもかかわらず、警察官が逮捕を執行しないことについて知り得る地位にあるか。仮に、検察官が知り得る地位にある場合、逮捕状を執行しないことに対して、検察官が刑事訴訟法上の指揮をすることはできるか。

5 裁判官が逮捕の理由と逮捕の必要を審査して逮捕状を発付した場合であっても、逮捕状を警察官が執行しないことはあるのか。

6 法的に、裁判官が発付した逮捕状を警察官が執行しないことは可能か。仮に発付された逮捕状を警察官が執行しない場合、そのことを何らかの記録に残すか。また、その場合、執行されなかった逮捕状の取り扱いはどのようになるか。さらに、裁判官の判断に反して警察官が逮捕状を執行しなかったことについて、警察官が裁判官へ説明する制度上の仕組みはあるか。

7 逮捕状の請求を司法警察員が取り下げる法的な仕組みはあるか。仮にあるとすれば、実務上はどれくらいの件数の取り下げがあるか。また、取り下げがある場合、取り下げの理由について何らかの記録は残すか。

8 司法警察員が逮捕状を請求し、裁判所より逮捕状が発付されたが、より上位の司法警察員がその執行が不適切と判断した場合、そのことについて何らかの記録を残すか。一方、執行が不適切と判断された逮捕状を請求した司法警察員及び決裁した管理者(警察署長など)は何らかの懲戒の対象と成り得るか。

9 凶悪犯罪・重大犯罪において裁判官が「逮捕の必要がない」と判断して逮捕状が発付されなかったことはあるか。凶悪犯罪・重大犯罪において司法警察員が逮捕状を請求し裁判所から発付を受けたが、逮捕の執行をする必要がなくなったことはあるか。

三 犯罪捜査における捜索・差押に関する以下の点について質問する。

1 裁判所から「捜索・差押許可状」が発付された場合、警察官が被疑者に対して事前にその旨を伝えることはあるか。

2 被疑者が使用する電子計算機が差押の対象となった場合、警察官がその電子計算機上で廃棄されたと思われるデータの復元を行うことは法制度上可能か。

四 政府関係者による、新聞記者・テレビ局記者などの報道関係者への説明に関して質問する。

報道関係者が被疑者の疑いがある凶悪犯罪・重大犯罪に関して、一般的に、政府関係者が報道関係者に対して政府の見解を説明することはあるか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1、3から5まで及び7について

被害届の受理については、犯罪捜査規範(昭和三十二年国家公安委員会規則第二号。以下「規則」という。)第六十一条第一項において、「警察官は、犯罪による被害の届出をする者があつたときは、その届出に係る事件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならない」と、同条第二項において、「前項の届出が口頭によるものであるときは、被害届(別記様式第六号)に記入を求め又は警察官が代書するものとする。この場合において、参考人供述調書を作成したときは、被害届の作成を省略することができる」とされている。また、警察庁においては、都道府県警察に対し「迅速・確実な被害の届出の受理について」(平成二十四年八月二十四日付け警察庁丙刑企発第八十一号警察庁刑事局長通達。以下「通達」という。)により、「被害の届出に対しては、被害者・国民の立場に立って対応し、その内容が明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合を除き、即時受理すること」、「被害の届出を受理しなかったものについては、適宜の様式により届出の内容、状況等を記録化し、所属長に報告すること」、「被害の届出は、迅速・確実に受理できる者が対応すること」、「届出に係る事件が、管轄区域外のものであっても、被害の届出は即時受理すること」等を指示している。都道府県警察においては、規則及び通達を踏まえ、被害者に対し、被害の届出に関する必要な助言等を行っており、また、被害届の受理の判断については、第一次的には、被害の届出に「対応」した警察官が判断しているが、受理しなかったものについても、所属長に報告がなされるなど適切な対応がなされているものと承知している。お尋ねの「被害届の不受理件数」については、統計をとっていないため、お答えすることは困難である。

一の2について

警察においては、全国の警察学校において、警察職員に対し、規則及び通達を踏まえた被害届の受理に関する教育を実施している。

一の6について

警察庁の犯罪統計において、「凶悪犯」とは殺人、強盗、放火及び強姦をいうものとされているが、お尋ねの「重大犯罪」については、警察庁として定義をしている犯罪はない。

二の1について

お尋ねについては、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号。以下「法」という。)第百九十九条第二項において、「国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者」とされている。

二の2について

お尋ねについては、規則第百十九条第二項において、「通常逮捕状を請求するに当つては、順を経て警察本部長または警察署長に報告し、その指揮を受けなければならない。ただし、急速を要し、指揮を受けるいとまのない場合には、請求後、すみやかにその旨を報告するものとする」とされている。

二の3について

お尋ねについては、個別具体的な状況にもよることから、一概にお答えすることは困難であるが、一般論として申し上げれば、法第百九十二条においては、「検察官と都道府県公安委員会及び司法警察職員とは、捜査に関し、互に協力しなければならない」とされており、警察官と検察官は、捜査に関し、緊密に連携しているものと承知している。

二の4について

検察官と司法警察職員はそれぞれ独立の捜査機関であり、逮捕状の請求や執行に関しても独自の権限を有しており、検察官は、司法警察員による逮捕状の請求や執行を当然に把握し得る立場にあるものではない。

二の5から8までについて

刑事訴訟規則(昭和二十三年最高裁判所規則第三十二号)第百五十七条の二においては、逮捕状には、「有効期間内であつても、その必要がなくなつたときは、直ちにこれを返還しなければならない旨をも記載しなければならない」と、規則第百三条においては、「逮捕状の発付されている場合であつても、その後の事情により逮捕状による逮捕の必要がないと認められるに至つたときは、任意捜査の方法によらなければならない。この場合においては、逮捕状は、その有効期間内であつても、直ちに裁判官に返還しなければならない」と、規則第百十八条においては、「逮捕権は、犯罪構成要件の充足その他の逮捕の理由、逮捕の必要性、これらに関する疎明資料の有無、収集した証拠の証明力等を充分に検討して、慎重適正に運用しなければならない」とされており、お尋ねの「逮捕状を警察官が執行しないこと」はあり、お尋ねの「執行されなかった逮捕状」は直ちに裁判官に返還されることとなる。また、規則第百二十五条においては、「逮捕状を請求したときは、令状請求簿(別記様式第十三号)により請求の手続、発付後の状況等を明らかにしておかなければならない」とされており、都道府県警察において、逮捕状の請求の手続、発布後の状況等に関して必要と認める事項を令状請求簿に記載しているものと承知しているが、お尋ねの「警察官が逮捕状を執行しなかったことについて、警察官が裁判官へ説明する制度上の仕組み」及び「逮捕状の請求を司法警察員が取り下げる法的な仕組み」はない。どのような場合に懲戒処分が行われるかについては、個別具体的な事案の事実関係に即して判断されるべきものであることから、一概にお答えすることは困難である。

二の9について

お尋ねについては、政府として把握していない。

三の1について

お尋ねの「事前に」の意味するところが必ずしも明らかではないが、司法警察職員は、法第二百二十二条第一項において準用する法第百十条において、「差押状、記録命令付差押状又は捜索状は、処分を受ける者にこれを示さなければならない」とされている。

三の2について

御指摘の「警察官がその電子計算機上で廃棄されたと思われるデータの復元を行うこと」の趣旨が必ずしも明らかではないが、捜査機関においては、個別具体的な事案に応じ、電子計算機の解析を含めた必要な捜査を行っているものと承知している。

四について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×3承知していない ×1個別の事案 ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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