ことばで探す › 衆議院 第83回
大都市財政の実態に即応する財源拡充に関する質問主意書
衆議院 第83回 第1号検討してまいりたい ×1
質問本文
衆議院議長 保利 茂 殿
大都市財政の実態に即応する財源拡充に関する質問主意書
「高度成長」政策による大資本本位、産業基盤優先の税・財政制度のもとで、地方自治体は慢性的な財政危機の状態に置かれてきたが、今日、不況によつて税収が伸びないところへ加えて、インフレで各種の事業単価がはね上がり、財政危機は一層深まつている。
特に大都市の場合、企業活動とこれに伴う諸施設、環境改善等、財政需要は増大する一方である。他方、大都市が軒並み交付団体になつていることや、昭和五十年度決算にみられるように大都市の財政状況が他の自治体に比べ特に悪化している現状など、もはや、これまでのような応急的な財政対策を許さない深刻な事態であり、税・財政制度の抜本的な改革、特に税制面においては、大都市及び大都市をかかえる都府県が、地方交付税の不交付団体としてやつていける程度まで税源移譲を行うことが必要となつていると考える。
このような事態の中で、指定都市は、税制に関し次のような要望をしているが、これに対する政府の具体的な見解を伺うものである。
一 法人所得課税の市町村への配分割合八・一%は極めて低いのでこれを引上げること。
二 個人所得課税については、所得税、住民税を通じて市町村への配分割合を強化拡充するとともに、利子・配当所得に対する住民税の非課税をやめること。
三 都市的税目である消費・流通課税の配分割合が、国税七五・七%、道府県税一七・二%に対し、市町村税は七・一%に過ぎないものとなつているが、これを高めること。
四 租税特別措置、非課税等について、大幅に整理合理化を進め、固定資産税、電気税の非課税、課税標準の特例について抜本的に是正すること。
五 地方自治法第二五二条の一九などによる「大都市の特例に基づく財政需要」に対し、昭和五十二年度五九七億円の税制上の措置不足額が生じているので税制上の特例措置を設けること。
六 道路目的財源の市町村への配分割合を大幅に引上げること。
七 有料高速道路について、所在市町村における財政需要の増高にかんがみ、固定資産税課税又はその他の適切な負担を求める措置を講ずること。
八 特別土地保有税を存続させること。
右質問する。
政府答弁書
一から三までについて
法人所得課税・個人所得課税及び消費・流通課税の市町村への配分割合の引上げについては、国、都道府県、市町村を通ずる税源配分、更には行政事務の再配分とも関連する問題であるが、市町村税源の充実にも配意しながら、今後とも地方制度調査会、税制調査会の審議を煩わしつつ検討してまいりたい。
所得税における源泉分離選択課税等に係る利子所得等については、現在、課税技術上の理由から住民税が課税されない仕組みとなつているが、基本的には所得税、住民税を通じて総合課税に移行することにより解決されるべき問題であると考える。
なお、昭和五十二年度予算においては、臨時地方特例交付金の予算計上にあたりこのような事情をも考慮することとしたところである。
四について
非課税、租税特別措置については、税制における公平の確保の見地からその整理合理化を図つてきたところであるが、今後ともその整理合理化に努めてまいりたい。
五について
大都市の事務配分の特例に係る経費については、地方交付税における基準財政需要額の算定上、所要の措置を講じているところである。
六について
市町村の道路目的財源については、昭和五十一年度において新たに地方道路譲与税の一部を市町村に対しても交付する措置を設ける等、その拡充強化を図つてきたところであるが、今後ともその拡充強化に努めてまいりたい。
七について
日本道路公団等の有料道路に対する負担問題については、税制調査会の「昭和五十二年度の税制改正に関する答申」において「有料道路の性格、利用の実態、財政的仕組み、所在市町村に与える影響等を考慮しつつ関係当局において、昭和五十三年度を目途として結論を得るよう努めることが適当である」と指摘されており、現在関係省庁間において協議を進めているところである。
八について
地価の安定を確保しつつ宅地の供給を促進するためには、現行の土地税制の基本的なわく組みは維持すべきであると考えている。
右答弁する。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。