サイボウズ・kintoneが無くてもグループウェアは持てる
——買い切り55,000円で始める社内システム
株式会社エクスブリッジ(名古屋) / 自社で開発・運用しているシステムの実物をもとにしています
「うちはサイボウズも kintone(キントーン)も入れていない」——中小企業では珍しくありません。予定はホワイトボード、名簿はExcel、日報は紙かメール。脱エクセルしたいとは思っているけれど、月額のグループウェアは人数ぶん払い続けるので踏み切れない。
結論から書きます。共有スケジュール・社員名簿・アカウント管理という「土台」は、買い切りで持てます。お使いのレンタルサーバーに置くだけなので、追加の月額はかかりません。そして足りない業務アプリは、あとからAIに書かせて増やせます。
まず、kintoneの料金を正確に確認する
比較の前提になるので、公式の価格表の数字をそのまま置きます(kintone公式サイト・いずれも税抜)。
| コース | 1ユーザー月額 | 最低契約 | 最小構成の年額 |
|---|---|---|---|
| ライト | 1,000円 | 10ユーザー | 120,000円 |
| スタンダード | 1,800円 | 10ユーザー | 216,000円 |
注目すべきは「最低10ユーザー」です。従業員5人の会社でも、10ユーザーぶんを払います。スタンダードなら年216,000円のうち、108,000円は使っていない5人分ということになります。5年なら108万円。
「脱エクセル」でつまずく本当の理由
Excelの台帳をやめられない理由は、たいてい機能ではありません。「誰がどこまで見てよいか」を決められないことです。
日報を共有フォルダのExcelに置けば、他人の日報も全部見えます。見せたくなければファイルを分ける。分ければ集計できない。——この行き止まりを抜けるには、ログインと権限が要ります。だからExcelの次はグループウェアなのですが、そこで月額の壁にぶつかる。
「土台だけ買い切る」という選択肢
グループウェアを分解すると、どの会社でも共通して必要な部分と、会社ごとに違う部分に分かれます。
| どの会社でも同じ | 会社ごとに違う |
|---|---|
| ログインの仕組み(認証) | 日報の項目 |
| 誰が何を見られるか(権限) | 点検記録の判定基準 |
| 社員名簿・部署・在籍状態 | 経費精算の費目 |
| 共有スケジュール | 稟議の承認ルート |
左側は作り直す意味がありません。左を買い切りの土台として1回用意し、右はあとから足す。これが、月額を払わずにグループウェアを持つ現実的な方法です。
買い切りの土台に入っているもの
1. ユーザー認証(3方式から選べる)
- 社員番号+パスワード——Google Workspaceも Microsoft 365 も使っていない会社向け。パスワードは管理者が画面から発行し、本人が最初のログインで変更します
- Google Workspace——お使いのアカウントでそのままログイン。社員のアカウント登録作業が不要になります(初回ログイン時に自動登録)
- Microsoft 365——同上
Google Workspace方式では、認証情報に含まれる所属ドメインを検証するため、個人のGmailアカウントでは入れません。自社の社員だけが使える状態になります。
2. 社員管理(人事の情報)
社員番号・氏名・カナ・部署・役職・入社日・退職日・内線・在籍状態を持つ社員マスタです。アカウントを持たない社員も登録できます(現場・パートの方など、名簿には載るがシステムには入らない人)。
在籍状態を「退職」にすると、アカウントが有効のままでもログインできなくなります。退職者のアカウント削除を忘れても事故になりません。
3. ユーザー管理と権限の棚卸し
役割は担当(自分の記録だけ)・責任者(部署ぶん+承認)・管理者(全社)の3つだけ。増やせるようにすると権限表が読めなくなり、読めない権限表は必ず設定を間違えるからです。
「いまログインできる人」の一覧では、退職者のアカウントが残っている・90日以上ログインがない・パスワードが未発行といった要確認のものが先頭にまとまります。半年に一度見るだけで、権限の棚卸しができます。
4. 共有スケジュール(スマホ対応)
全員が全員の予定を見られます。そしてiPhone・Androidの標準カレンダーに購読URLで取り込めます。専用アプリは要りません。購読URLは人ごとに違い、その人が見られる範囲だけを配信します。
足りない業務アプリは、AIに書かせて増やす
日報も、点検記録も、経費精算も、土台には入っていません。必要になったら足します。足すのは「定義ファイル1枚」だけです。
中身はこういう配列で、これを apps/ に置くと、そのままアプリとしてメニューに出ます。
| 書くこと | 例 |
|---|---|
| アプリ名とアイコン | 設備点検記録/🔧 |
| 項目(種類・必須・選択肢) | 点検日(日付・必須)、判定(良/要観察/不良) |
| 権限 | 担当は自分の分だけ、責任者は部署ぶんを見て承認 |
| 承認を使うか | 使う |
これだけで、入力フォーム・一覧・検索・CSV出力・入力検証・権限・承認フローが全部動きます。書いていない部分は土台が引き受けます。
スマホでどこまで使えるか
| やりたいこと | できるか |
|---|---|
| スマホのブラウザで入力・閲覧 | ◎ 画面がスマホに対応しています |
| 予定をiPhone/Androidの標準カレンダーで見る | ◎ 購読URLを登録するだけ(専用アプリ不要) |
| ホーム画面にアイコンを置く | ◎ ブラウザの「ホーム画面に追加」で可能 |
| Androidアプリとして配布する | ○ アプリの土台を用意しています(下記) |
| プッシュ通知 | △ 標準では持ちません。必要ならプロトタイプ制作で対応します |
「社内システムをアプリとして社員に配りたい」という要望には、Capacitor製のAndroidアプリの土台(Kurage Launcher)があります。表示するURLを差し替えるだけで中身が変わる作りなので、この社内システムを指定すればそのまま自社アプリになります。当社では既にこの土台で自社カレンダーのAndroidアプリを配布しており、同じ仕組みを社内システム用に転用できます。
アプリ化まで含めてご相談されたい場合は、下記③のプロトタイプ制作でお受けしています(Google Play への公開まで行うか、社内配布用のAPKに留めるかも選べます)。
正直に書く——これで足りない場合
サイボウズ Office のような総合グループウェアには、掲示板・ファイル共有・多段のワークフロー・メール・アドレス帳・施設予約などが最初から揃っています。買い切りの土台には、それらは入っていません。
ただし「入っていない=作れない」ではありません。掲示板は定義ファイル33行で動いています(デモに入っています)。必要なものだけを足していけばよく、使わない機能に月額を払う必要はない、という考え方です。
それでも、次のような場合は素直にSaaSを選んだほうが合理的です。
- 数百人規模で、多拠点から常時アクセスする
- 法改正で機能が変わり続ける領域(会計・労務)を扱う
- 社内に「設置作業をする人」が誰もいない(=下記③の制作をご検討ください)
3つの入口——ご自身に合うものを選んでください
① 完成品を買う(買い切り55,000円税込)
すぐ始めたい方向け。ソースコード(MIT)と、設置から運用・アプリ追加までの手順書一式が付きます。FTPでアップロードして設定ファイルを1つ作れば動きます。
Kurage App Store で見る(社内グループウェア)
② 手順書だけ買う(コードは無料で入手)
本体のコードはMITライセンスで公開しているので、無料で入手できます。設置・設定・運用・アプリの増やし方をまとめた手順書だけを購入する形でも、①と同じものが揃います。
導入・運用手順書を見る(Brain)/ソースコード(GitHub・MIT)
③ 自社仕様で作ってもらう(110,000円税込〜)
「うちの業務にぴったり合わせたい」「設置する人がいない」「見た目も作り込みたい」方向け。バイブプロトタイピング——最短1営業日で動くデモをお出しし、触ってから発注を判断できます。仕様書の読み合わせから始める必要はありません。
迷っている段階なら、まず無料の場所へ
「そもそもうちに必要なのか」「どこから手を付ければいいのか」——その段階の方に、無料の入口を2つ用意しています。
よくある質問
- キントーン(kintone)とサイボウズ Office は何が違いますか?
- サイボウズ Office は掲示板・スケジュール・ファイル共有などが最初から揃った総合グループウェア、kintone(キントーン)は業務アプリを自分で組み立てるプラットフォームです。本ページで扱う買い切りの土台は、両者の共通部分(ログイン・権限・社員名簿・共有スケジュール)にあたります。業務アプリはあとから足す構成です。
- kintoneの料金は最低いくらかかりますか?
- 公式の価格表では、ライトが1ユーザー月1,000円、スタンダードが1ユーザー月1,800円で、いずれも最低契約は10ユーザーです(税抜)。5人の会社でも10ユーザーぶんが必要で、スタンダードなら最小構成で年216,000円になります。
- サイボウズやkintoneを使わずにグループウェアを持てますか?
- 持てます。共有スケジュール・社員名簿・アカウント管理という土台は、PHPが動く一般的なレンタルサーバーに設置できる買い切りソフトで代替できます。ソースコードがMITライセンスのものを選べば、自社の業務に合わせて改変もできます。
- 買い切りのグループウェアで、業務アプリは追加できますか?
- できます。アプリを「項目・権限・承認の有無」を書いた定義ファイル1枚で表す方式なら、その1枚を足すだけで日報・点検記録・経費精算などが増えます。定義ファイルはAIに日本語で頼んで書かせられるので、利用者がプログラムを書く必要はありません。
- スマートフォンでも使えますか?
- 使えます。画面はスマホのブラウザに対応し、共有スケジュールはiPhone・Androidの標準カレンダーに購読URLで取り込めます。Androidアプリとして配布したい場合は、URLを差し替えるだけで中身が変わるアプリの土台(Capacitor製)も用意しています。
- 買い切りとSaaSはどちらが安いですか?
- 期間と人数で決まります。kintoneスタンダードの最小構成は年216,000円(税抜)なので、買い切り55,000円(税込)の土台は3か月ぶんで元が取れる計算です。ただし自動アップデートやベンダーサポートはSaaSの利点なので、法改正が多い領域はSaaSが向きます。
- 導入前に試せますか?
- 試せます。担当・責任者・管理者の3人ぶんのログインを用意した公開デモがあり、役割によって見える範囲が変わることを実際に確認できます。ソースコードもGitHubで公開しているので、購入前に中身を読めます。
- データはどこに保存されますか?
- 設置したご自身のサーバーの中です。データベースは使わず、ファイルとして保存します。解約という概念がないので、データが人質になることがありません。バックアップはフォルダごとコピーするだけです。
- 設置にはどんなサーバーが必要ですか?
- PHPが動く一般的なレンタルサーバー(月数百円のもので構いません)です。データベースの契約は不要で、Composerやnpmといった開発ツールも要りません。FTPでファイルを置くだけです。
※本ページに記載したkintoneの料金は、2026年8月時点でkintone公式サイトに掲載されていた価格表の値です。最新の条件は各社の公式サイトをご確認ください。サイボウズ株式会社およびkintoneと当社は資本・提携関係にありません。「サイボウズ」「kintone」は同社の商標です。
