ことばで探す › 参議院 第132回
自衛隊の米軍に対する液体燃料の貸付けに関する質問
参議院 第132回 第1号
質問本文
自衛隊の米軍に対する液体燃料の貸付けに関する質問主意書
我が国では、一九八三年以来日米共同訓練において、海上自衛隊が米海軍へ液体燃料の貸付けを行っている。昨年にはさらに航空自衛隊においても行う旨の事務次官通達が出され、自衛隊の米軍に対する燃料の貸付けが拡大する傾向を示している。
国会の預かり知らぬところで、自衛隊と米軍とのこうした関係が進展することは国民の不安をかきたてるものであり、政府の見解をただすために以下質問する。
一 自衛隊から米軍へのこれらの液体燃料の貸付けは、物品管理法(昭和三十一年法律第百十三号)、防衛庁の管理に属する物品の無償貸付及び譲与等に関する総理府令(昭和三十三年一月十日総理府令第一号)、その他いかなる法令に基づいて認められているのか明らかにされたい。
二 米軍に対する液体燃料の貸付けの要件及び手続を海上自衛隊、航空自衛隊のそれぞれにつき明らかにされたい。
三 米国国防省が米国議会に提出した報告書である「同盟諸国の防衛責任分担に関する報告書(REPORTON ALLIED CONTRIBUTIONS TO THE COMMONDEFENSE(May 1994))」には「In 1992, Japan entered into an expanded refueling at sea (RAS) MOU.」という記述がある。MOUはいうまでもなくmemorandum of understanding(了解覚書)の略称であり、この記述は、一九九二年当時日米間で燃料補給に関する何らかの了解覚書が取り交わされた事実を米当局が明らかにしたものである。一方で、我が国政府はこの事実について国民に何一つ知らせておらず、日米当局者間によるこうした密約の締結はシビリアン・コントロールからはなはだしく逸脱したものと言える。日米安保の存在を容認するにせよ、護憲を標榜する村山政権においては、せめてこうした密約の存在を国民に明らかにし、批判を仰ぐべきと考える。そこで、
1 この了解覚書の内容
2 この了解覚書を締結した正確な日時
3 この了解覚書を締結した日米それぞれの担当省庁・部署及び担当者
4 この了解覚書に基づいて今までに行われた全ての事実
をそれぞれ明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
日米共同訓練における自衛隊から米軍に対する液体燃料の貸付けは、物品管理法(昭和三十一年法律第百十三号)第七条に基づき、同法第二十九条の制限の範囲内で、当該訓練の実施に係る米軍の艦艇又は航空機(以下「米艦艇等」という。)に対し行われてきているものである。
二について
(1) 海上自衛隊
日米共同訓練に参加する海上自衛隊艦艇が、当該訓練の実施に係る米艦艇等から液体燃料の貸付けの要請を受けた場合において、当該米艦艇等が液体燃料を他から入手するみちがなく、貸付けを行わなければ当該訓練の円滑な実施が困難になるときに、貸付けを行っても海上自衛隊の任務遂行に支障を及ぼさないと認められる範囲内で、かつ、当該訓練の円滑な実施に資する限度内で、貸付申請書等を提出させ、貸し付けても差し支えないこととしている。
(2) 航空自衛隊
航空自衛隊が、在日米軍から、日米共同訓練の実施に係る在日米軍の航空機(以下「米軍機」という。)への液体燃料の貸付けの要請を受けた場合において、当該米軍機が液体燃料を他から入手するみちがなく、貸付けを行わなければ当該訓練の円滑な実施が困難になるときに、貸付けを行っても航空自衛隊の任務遂行に支障を及ぼさないと認められる範囲内で、かつ、当該訓練の円滑な実施に資する限度内で、貸付申請書等を提出させ、貸し付けても差し支えないこととしている。
三について
日米共同訓練における海上自衛隊艦艇から米艦艇等に対する液体燃料の貸付けは、物品管理法第七条に基づき、同法第二十九条の制限の範囲内で行われており、この際の要件、手続等を明らかにするために事務次官通達が発出されているところである。当該事務次官通達に基づく手続細目については、実務担当者間で業務を円滑に実施するために文書にて確認しているが、当該文書は、法令及び事務次官通達に基づき、手続細目を確認したものにすぎず、「密約の締結」であるとか、「シビリアン・コントロールからはなはだしく逸脱したもの」であるとかとの御指摘は当たらない。当該文書は、平成四年六月二十二日、防衛庁海上幕僚長と在日米海軍司令官との間で作成されたものである。
平成四年六月二十二日以降行われた、海上自衛隊艦艇から米艦艇等に対する液体燃料の貸付けの実績は、別表のとおりである。
別表
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。