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減額年金支給制度の導入に関する質問

参議院 第143回 第13号

提出者
参議院
提出日
1998年10月16日
内閣転送 1998年10月16日
答弁書受領日
1998年10月30日
提出から14日
答弁の項目数
2
質問 572字/答弁 872字

質問本文

減額年金支給制度の導入に関する質問主意書

現行の公的年金制度では、「国民皆年金」を基本としている。しかし、一方で加入期間二十五年未満の者に対しては基礎年金が支給されない仕組みとなっている。つまり制度上、基礎年金を受けられない事がはっきりしている者でも、保険料を払い込まなければならず、保険料の払戻しも受けられない。厚生省の調査でも該当者は四万人近くになるという。これは著しく社会正義に反すると考える。従って払込み額に応じた減額年金支給制度の導入を図るべきだと考える。

そこで、以下のとおり質問する。

一、基礎年金を受けられない者について国民年金制度を適用していない自治体に対し、国は、収受率の低下によるペナルティーを科しているのか。また、年金を徴収する自治体と徴収しない自治体があることは、法の下の平等に反しないか。

二、総務庁も平成十年六月八日、厚生省に対して行った「年金に関する行政監察」でこの点について指摘し、減額年金支給制度の導入を勧告している。しかし、本年十月九日に提出された年金審議会の意見書にもこの点は触れられていない。これらの点に関し、政府の考えを示されたい。

また、減額年金支給制度を導入する考えがあるとすれば、実施の目処はいつ頃か。本制度を導入する考えがないとすれば、本制度以外の適切な対応策を考えているのか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第七条第一項第一号に規定する国民年金の被保険者(以下「第一号被保険者」という。)に係る保険料の納付については、市町村は、保険料納付済期間の多寡にかかわらず納付を求めているところである。市町村によって収納率に差が生じていることは事実であるが、国民年金制度は、第一号被保険者の保険料の納付については、基本的に、納付義務を負う第一号被保険者が自主的に納付することに期待しているものであることから、収納率に差が生じていることが直ちに法の下の平等に反するものとは認識していない。

また、市町村が国民年金の保険料の収納率の低下を理由として一定の義務を課せられるような制度はない。なお、国民年金法第八十六条の規定に基づき国が国民年金事業の運営に関して市町村に交付する事務費の額の一部については、事務の処理に必要な費用を交付する観点から、被保険者数や収納率に応じて算定しているところである。

二について

被保険者の支払う保険料により受給者への給付に要する費用を賄っている国民年金制度を安定的に運営し、現在及び将来の受給者への年金の支給を確実なものとするためには、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が二十五年以上という老齢基礎年金の支給要件は、維持することが必要であると考えている。

御指摘の「年金に関する行政監察」がその検討を勧告した減額年金支給制度の導入については、被保険者の保険料納付の意欲を阻害し、保険料収入の減少につながり、年金制度自体の崩壊につながるおそれがあることから、慎重な取扱いを要する問題であると考える。

また、年金受給権の確保の観点から、保険料を納付しても二十五年を満たさない者に対する救済措置については、既に高齢者の任意加入制度等が設けられているところであるが、今後とも、国民が国民年金制度に対する正しい理解を得るための広報や情報提供を一層充実させるとともに、保険料の未納者に対する督励の着実な実施等を通じ、被保険者が老齢基礎年金の支給要件を満たすよう努めてまいりたい。

参議院の原文

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