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港湾運送事業法改正に伴う国土交通省(旧運輸省)の指導に関する質問主意書

参議院 第157回 第3号趣旨が明らかではない ×2個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2003年10月2日
内閣転送 2003年10月6日
答弁書受領日
2003年10月31日
提出から29日
答弁の項目数
5
質問 1,351字/答弁 1,297字

質問本文

港湾運送にかかわる下請事業量の激減により、はしけ運送事業者など下請事業者は廃業に追い込まれるなど、危機的な状況にある。

昭和五九年の第一〇一回国会において港湾運送事業法が改正されたが、元来旧運輸省は、小規模なはしけ業者等が一般港湾運送事業者の関連下請事業者となるための条件の一つとして「長期の専属下請契約に類する契約と経済上の利益の提供」という昭和四一年に追加された港湾運送事業法施行規則の条文を示していた。さらに、右国会の衆議院運輸委員会において同省は、関連下請契約については昭和四三年に出された通達「港政第二一二号」が適用される旨、答弁している。

よって下請事業者保護の立場から、以下のとおり質問する。

一、昭和四三年旧運輸省港湾局長発の各地方海運局長宛通達「港政第二一二号」では、その別紙において「『専属の下請契約』は、次のことを条件とする」として、「当該下請契約の年間契約トン数が、当該下請事業者の年間取扱可能トン数の八〇%以上であること」などが明記されており、これら契約が、「当該一般港湾運送事業者が当該下請事業者に対して行う営業保証によって裏付けられているものであること」としている。

さらに、「この場合において、営業保証は当該下請契約の年間契約トン数の八〇%以上を取り扱うために必要な直接作業費に相当する額の支払を保証する旨の契約とする」と明記されている。

この「専属の下請契約」の内容に関し、特に「営業保証は当該下請契約の年間契約トン数の八〇%以上を取り扱うために必要な直接作業費に相当する額の支払を保証する」という部分については、昭和五九年五月一一日の衆議院運輸委員会で運輸省側が「関連下請契約にはこの規定を適用していきたい」旨説明している。

現在、一般港湾運送事業者が当該下請事業者に対して行う営業保証がどの程度守られているのか、具体的に示されたい。

また、実態を把握していないのであれば、それはなぜか。国の指導した事項について守られているかどうかの監視は必要と考えるが、国土交通省の見解を明らかにされたい。

二、営業保証を守っていない元請事業者に対し、現在、国土交通省及び各地方運輸局はどのような指導を行っているのか、明らかにされたい。

また、今後、どのような指導を行うのか、明らかにされたい。

三、関連下請契約が商行為であり、行政は立ち入らないという判断であるなら、関連下請契約書の作成の段階で指導したというのは、商行為への介入ではないのか、見解を示されたい。

四、昭和五九年の港湾運送事業法の改正において、港湾運送事業者が船部分、労働部分を下請に回すことができることにしたことは、いずれ将来的にはこの分野が衰退するという見込みがあったのではないかとの推測もされるが、コンテナの普及などが当時から予測されていたにもかかわらず、あえて船と労働のそれぞれの分野を下請できるようにした意図はどこにあったのか、明らかにされたい。

五、今後、はしけやいかだなどの港湾運送事業に関し、どのような展望、位置付けを持っているのか、明らかにされたい。

六、はしけによる運送事業に関し、規制緩和や新規事業への誘導など、監督省として、支援策が講じられるべきと考えるが、見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

港湾運送事業法(昭和二十六年法律第百六十一号。以下「法」という。)第十六条第二項に定める下請(以下「関連下請」という。)となるためには、一般港湾運送事業者と下請をさせようとする他の港湾運送事業者(以下「下請事業者」という。)との間に、港湾運送事業法施行規則(昭和三十四年運輸省令第四十六号。以下「規則」という。)第十一条の二に定める「密接な関係」が存在することが必要であるところ、その運用方針を定めた「港湾運送事業の近代化・集約化について」(昭和四十三年八月十六日付け港政第二百十二号運輸省港湾局長通達。以下「通達」という。)においては、「密接な関係」を判断するための基準の一つとして、一般港湾運送事業者と下請事業者の間に一定の営業保証の契約が存在することが示されている。

国土交通省においては、右の営業保証の契約の履行状況等関連下請の制度の運用の実態を含め、個別具体的な港湾運送事業の実態を、必ずしもすべての港湾運送事業者について常時把握しているわけではないが、法の適切な施行を確保するため必要と認める場合は、港湾運送事業者に対し事業に関する報告をさせるとともに、必要な指導等を行ってまいりたい。

三について

御指摘の「関連下請契約書の作成の段階で指導した」との意味が必ずしも明らかではないが、一及び二についてで述べたとおり、通達は、規則第十一条の二の運用方針として各地方運輸局長等に対して示されたものであり、国土交通省においては、一般港湾運送事業者と下請事業者の間で締結される「関連下請契約書」の作成に関し、これらの事業者に対して特段の指導は行っていない。

四について

御指摘の「船部分、労働部分を下請に回すことができることにした」との意味が必ずしも明らかではないが、昭和五十九年の法の一部改正の趣旨は、一般港湾運送事業者が一定量以上の貨物に係る港湾運送をコンテナ埠頭等の施設において自らの統括管理の下において行う場合には、その引き受けた港湾運送を当該事業者と密接な関係を有する港湾運送事業者に下請させることを認めることにより、一般港湾運送事業者に係る下請に関する規制の弾力化を図ったものである。

五について

はしけ運送事業及びいかだ運送事業については、港湾施設の整備、港湾貨物のコンテナ化の進展等により、その貨物取扱量は減少してきている。これは、港湾施設並びに海上貨物輸送及び荷役形態等の構造的な変化によるものであり、今後も減少傾向は続くものと考えられる。

しかしながら、はしけ等による輸送が効率的な不定型貨物、重量の重い貨物等も存在することから、はしけ運送事業及びいかだ運送事業は、今後とも必要な港湾運送の事業形態であると認識している。

六について

はしけ運送事業については、昭和四十八年度から平成三年度にかけて四回にわたり、国庫補助や財団法人港湾運送近代化基金による助成金、融資等による、はしけ等の買上廃棄等を行ってきたところである。

今後とも、国土交通省においては、はしけによる運送貨物量の減少等に対応すべく、作業の共同化、事業の協同組合化等を推進してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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