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防衛事務次官通達「隊員の政治的中立性の確保について」に関する質問主意書
参議院 第176回 第160号
質問本文
平成二十二年十一月十日に、防衛事務次官名で発出された「隊員の政治的中立性の確保について」とする通達は、憲法の趣旨に抵触する可能性もあると認識している。
またこれまで長きにわたり、全国の基地・駐屯地等の協力団体から、様々な場面において、自衛隊の活動に対して物心両面の御支援をいただいてきた。今回の通達は、通達を受けた部隊等の捉え方、対応によって、その協力団体との信頼関係を損なうものであり、断じて看過できるものではない。
右の点を踏まえ、以下質問する。
一 当該通達は自衛隊員へ向けて発出されたものであり、通達自体は協力団体等部外の民間人を拘束するものではなく、何ら法的に問題はないとされている。しかし、その通達に基づき、自衛隊の部隊等が実施した対応の結果、民間人に対して会合への「参加を控えるよう」要請したり、部外における協力団体等の会合に隊員を「参加させない」ということを以て、それが有形無形の「圧力」となり、結果的に民間人を拘束することとなれば、問題であると認識しているが、政府の見解如何。
二 自衛隊員が職務において、特定の政党または内閣を支持し、またはこれに反対する目的をもつ集会等に参加し、挨拶または紹介を伴った場合、自衛隊法施行令第八十七条に抵触することは当然であるが、政治的目的が存在しない自衛隊協力団体等の会合に参加し、他者が政治的発言を行い、そこに同席していただけでも、自衛隊法施行令第八十七条第一項第一号に規定する「官職、職種その他公私の影響力を利用」または同条第二項第一号に規定する「公然又は内密に隊員以外の者と共同して行う場合」に抵触するのか。政府の見解如何。
三 当該通達発出に至る要因は、自衛隊施設内で実施された行事における自衛隊協力団体の長による挨拶であるとされているが、当該通達の問題認識は、その自衛隊協力団体の長による挨拶の内容であるのか、または政治的目的のために自衛隊の施設を使用させたとされることであるのか。政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の事務次官通達「隊員の政治的中立性の確保について」(以下「本通達」という。)は、防衛省・自衛隊の施設を管理する部隊又は機関の長等である隊員(自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第二条第五項に規定する隊員をいう。以下同じ。)に対し、当該隊員が自衛隊法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為を行ったとの誤解を招くようなことのないよう、当該隊員自らが留意すべきことを示したものであって、一般の国民の行為を規制しようとするものではなく、また、通達という性質上、一般の国民の行為を規制する効力を有しないことは当然である。さらに、本通達で示された隊員の対応については、あくまで本通達の趣旨・目的の範囲内で行い、いやしくも一般の国民の行為を規制しようとするものとの疑念を生じさせることがないようにすることとしており、問題はないと考えている。
二について
隊員の行為が、自衛隊法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為に該当するか否かについては、事案に即して個別具体的に判断すべきものであるが、お尋ねの「政治的目的が存在しない自衛隊協力団体等の会合に参加し、他者が政治的発言を行い、そこに同席していた」ことは、そのことのみをもって直ちに当該政治的行為に該当するものとは考えられない。
三について
防衛省としては、御指摘の行事に参集した多数の人々の前で、御指摘の者により、一刻も早く菅政権を打倒して自民党政権にしなければならない旨の発言が行われたことは、当該行事の会場となった自衛隊の施設を管理する立場にある隊員が政治的目的をもって当該発言者にそのような発言をさせるために施設の利用を容認したとの誤解を招くおそれのある事態であったと考えており、これを受けて本通達の発出に至ったものである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。