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守屋前事務次官と自衛隊員倫理法・倫理規程に関する質問主意書

衆議院 第168回 第143号

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2007年10月23日
内閣転送 2007年10月29日
答弁書受領日
2007年11月2日
提出から10日
答弁の項目数
11
質問 1,371字/答弁 2,712字

質問本文

一 自衛隊員倫理法による倫理監督官として、守屋武昌前事務次官は在任中、自衛隊員の職務に関わる倫理の保持について、どのような指導・監督を行ったのか。また、国家公務員倫理審査会と密接に連絡をとっていたか。

二 守屋前事務次官は自衛隊員倫理法と自衛隊員倫理規程を理解していたか。「倫理行動基準」「利害関係者」「禁止行為」などに照らして、関係業者とのゴルフや接待、便宜供与について倫理規程違反との認識はあったのか。

三 守屋前事務次官は、倫理監督官として防衛庁・省内から利害関係者及び近接する関係業者とのゴルフや接待、便宜供与について相談を受ける時、どのようなアドバイスをしていたのか。それとも、相談など受けたことはなかったのか。

四 守屋前事務次官と山田洋行社及び日本ミライズ社との関係について、自衛隊員倫理規程に違反するおそれがあるのは、どのような行為か。どの条文に何回違反しているのかを明らかにされたい。

五 守屋前事務次官が、山田洋行社元専務らとゴルフ場に行った時、夫婦で偽名を用いていたと報道されているが事実か。その回数及び理由は何か。

六 自衛隊員倫理法と自衛隊員倫理規程は何のために制定されたのか。

その遵守義務を徹底させるはずの事務次官であり、かつ倫理監督官自らが規則破りをしていて規範・規律を保持することが出来るのか。監督官が「業者丸抱え」のルーズな関係を続けていることを見ている部下は、右に倣えで、倫理規程を有名無実化していたのではないか。

七 守屋前事務次官が倫理監督官として、自衛隊員倫理規程十五条一項四号により、法又は法に基づく命令に違反する行為を防衛庁長官・防衛大臣に何度報告したか。その内容について、かいつまんで記されたい。

八 公務員倫理の監督者が堂々と規則破りをしていた事態について歴代大臣及び、当時の官房副長官だった二橋正弘官房副長官、官房長官だった福田康夫総理の監督責任はあるか。

九 守屋前事務次官就任以前における、山田洋行社への防衛省職員の天下り者数の推移について明らかにされたい。また、就任後の山田洋行社ならびに、日本ミライズ社への天下り者数についても記されたい。

十 長年GE(ゼネラル・エレクトリック)社代理店を務めてきた山田洋行社から、宮崎元伸元専務ら主要な従業員が一斉に退社して日本ミライズ社を設立し、代理店契約を締結したとされている。昨年十月、山田洋行社は日本ミライズ社側に対して損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしている。このように設立の経緯をめぐって係争があり、防衛省への納入実績も十分ではない新設の企業に、重要な防衛調達を委ねることの問題が指摘されている。防衛省が次期戦術輸送機C−XのエンジンとしてGE製エンジンを採用することとなった経緯について説明されたい。

十一 GE製エンジンの納入が可能である業者は代理店である日本ミライズ社に限られないと考えるが、代理店契約の有無はC−X開発となんらかの関連があるか。

十二 米国の防衛装備大手企業は多くが自ら商社機能を持っている。GE社は、日本ゼネラル・エレクトリック株式会社という日本法人を持ち、自ら日本国内で商品を販売しメンテナンス等を行っている。防衛装備のみあえて日本の商社を介在させる必要がなぜあるのか説明いただきたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

倫理監督官は、自衛隊員倫理法(平成十一年法律第百三十号)第十三条第二項において、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に関し、必要な指導及び助言並びに体制の整備を行うものとされている。

守屋氏が倫理監督官である防衛事務次官に在任中、自衛隊員倫理に関する教育の実施やパンフレットの作成による自衛隊員倫理法及び自衛隊員倫理規程(平成十二年政令第百七十三号)(以下「倫理法等」という。)の周知、自衛隊員倫理週間の設定、自衛隊員倫理ホットラインの設置等の措置が講じられたほか、必要に応じ、防衛省の事務担当者から国家公務員倫理審査会事務局に対する一般職国家公務員における運用事例等の照会が行われていたところである。

二について

防衛省としては、平成十二年四月に施行された倫理法等は、その制定当初より周知が図られてきていることから、守屋前防衛事務次官にあっても、その内容について理解すべき立場にあったと考えている。

また、防衛省としては、守屋前防衛事務次官は、平成十九年十月二十九日の衆議院国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会(以下「衆テロ特委員会」という。)において、倫理法等についての認識に関する質問に対し、長期間にわたり自衛隊員倫理法違反を継続した旨を証言していると承知している。

三について

自衛隊員倫理規程第十五条第一項第一号において、倫理監督官は、自衛隊員からの自衛隊員倫理規程第四条第二項又は第十条の相談に応じ、必要な指導及び助言を行う責務を有するものとされているところ、個別の相談、指導及び助言については、自衛隊員倫理規程第十五条第二項の規定及び「自衛隊員倫理法及び自衛隊員倫理規程等に基づく、防衛省職員の職務に係る倫理の保持に関する承認手続、報告等について(通達)」(平成十二年六月二十二日防人一第三八五六号)に基づき倫理監督官の職務の一部を行わせている総括倫理管理官、倫理管理官又は分任倫理管理官により実施されていたところである。

四について

防衛省としては、守屋前防衛事務次官は、衆テロ特委員会において、株式会社山田洋行の元専務(以下「元専務」という。)とゴルフをしたこと、元専務が費用を負担してゴルフのための旅行をしたこと、元専務と麻雀をしたこと、元専務と麻雀の後に食事をしたこと及び元専務から品物を受領したことについて証言していると承知している。防衛省としては、一般に、これらの行為は、自衛隊員倫理規程第三条第一項第一号、同項第六号から同項第八号まで若しくは第五条第一項又は自衛隊員倫理規程の一部を改正する政令(平成十七年政令第五十四号)による改正前の自衛隊員倫理規程第三条第一項第七号から同項第九号まで若しくは第五条第一項に違反する可能性があると考えられる。

五について

防衛省としては、守屋前防衛事務次官は、衆テロ特委員会において、元専務とのゴルフに際して偽名を使ったことについては事実であり、偽名を使った理由について、元専務から、自身の氏名でない氏名が記載されたゴルフバッグに付けるタグを渡されたことにより始めたものである旨を証言していると承知している。

六について

自衛隊員倫理法については、同法第一条において、自衛隊員が国民全体の奉仕者であってその職務は国民から負託された公務であることにかんがみ、自衛隊員の職務に係る倫理の保持に資するため必要な措置を講ずることにより、職務の執行の公正さに対する国民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図り、もって公務に対する国民の信頼を確保することを目的とすると規定されている。

自衛隊員倫理規程は、自衛隊員倫理法の施行に伴い、自衛隊員の職務に利害関係を有する者からの贈与等の禁止及び制限等自衛隊員の職務に利害関係を有する者との接触その他国民の疑惑や不信を招くような行為の防止に関し自衛隊員の遵守すべき事項等を定めたものである。

防衛省としては、一についてで述べた措置を講じてきたところであるが、今後とも更に自衛隊員倫理法の目的が達成されるよう努めてまいりたい。

七について

守屋前防衛事務次官が倫理監督官として自衛隊員倫理法又は同法に基づく命令に違反する行為を防衛庁長官及び防衛大臣に対して報告した回数は、二回であり、その内訳は、自衛隊員倫理規程第三条第一項に違反した事案が一回、自衛隊員倫理規程第三条第一項及び第五条第一項に違反した事案が一回である。

八について

防衛大臣は、自衛隊員の職務に係る倫理の保持のための体制の整備を行うこと、自衛隊員が倫理法等に違反する行為を行った場合には厳正に対処すること等の責務を有し、倫理監督官は、防衛大臣を助け、自衛隊員の職務に係る倫理の保持のための体制の整備を行うこと、自衛隊員倫理法又は同法に基づく命令に違反する行為があった場合にその旨を防衛大臣に報告すること等の責務を有している。

また、当時の内閣官房長官及び内閣官房副長官については、当時の防衛庁の倫理監督官に対する監督に関する法令の規定はない。

九について

平成十二年七月一日に施行された自衛隊法等の一部を改正する法律(平成十一年法律第百二十三号)による改正後の自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第六十二条第三項の規定に基づく承認を得て株式会社山田洋行に再就職した者の数は、平成十二年が零名、平成十三年が零名、平成十四年が零名、平成十五年が二名、平成十六年が一名、平成十七年が一名、平成十八年が零名及び平成十九年一月一日から十月一日までが零名であり、このうち守屋氏が防衛事務次官に就任した平成十五年八月一日以降に再就職した者の数は三名である。また、同項の規定に基づく承認を得て株式会社日本ミライズに再就職した者はいない。

十及び十一について

当時の防衛庁は、平成十四年十一月十五日付けの官報で公告された「次期輸送機(試作機)搭載用エンジンシステム(一式)に関する調査」に応じてなされたジェネラル・エレクトリック社、プラット・アンド・ホイットニー社及びロールス・ロイス社の提案の内容について評価したところ、いずれも要求する性能に対して技術的適合性を有していたため、経費に係る評価で最も安価であったジェネラル・エレクトリック社の提案したエンジンシステムを平成十五年八月八日に選定したところである。この選定において、代理店契約の有無については条件としていない。

十二について

防衛省では、装備品等の調達について、契約の適切な履行が見込めれば、御指摘のような「日本の商社」に限らず契約をすることとしている。

衆議院の原文

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