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タバコに含まれる放射性物質ポロニウムに関する質問主意書

参議院 第180回 第250号

提出者
参議院
提出日
2012年9月5日
内閣転送 2012年9月7日
答弁書受領日
2012年9月14日
提出から9日
答弁の項目数
3
質問 1,029字/答弁 735字

質問本文

放射性物質ポロニウムは、暗殺にも使われる毒性の高い放射性物質であるが、日本で生産されているタバコにも含有されていることが明らかになっている。タバコによって体内に取り込まれたポロニウムは、繊毛作用によって気管支に蓄積し放射線を放出する。私どもが厚生労働省から提出を受けた資料によると、タバコを一日一箱半喫煙する人のポロニウムによる放射線の曝露量は、年間で八十ミリシーベルトにも及ぶことになる。男性の喫煙者の平均喫煙量である一日一箱でも年間五十三ミリシーベルトにもなる。そして、喫煙によるポロニウム曝露に起因する健康被害は、一日一箱を十五年間吸ってきた喫煙者では、喫煙によるガン死亡リスクの約一パーセント程度にもなるとされている。そして、七十年間吸ってきた喫煙者では、約四パーセント程度にもなるとされている。

現在、東京電力福島第一原発事故によって、広範囲に放射性物質が放出され、外部被曝や内部被曝が問題になっている中で、食品安全委員会は生涯累積線量百ミリシーベルトを採用し、厚生労働省は食品の規制値設定に際し年一ミリシーベルトを採用している。これに比してもポロニウムによる曝露量は、とてつもなく高いものであり、放射線被曝をトータルに考えた場合、放置することは出来ない。ついては、以下質問する。

一 タバコによる放射性物質ポロニウムは、喫煙者本人だけでなく、喫煙をしない人も受動喫煙で吸引することになり、放射線被曝をトータルに考えた場合、影響はきわめて大きい。仮に生涯累積線量百ミリシーベルトで考えた場合、放射線量の高い地域で受動喫煙を受ける人は、この線量を容易に超えてしまうことになる。政府として、この問題をトータルに検討し、早急に対策を立てるべきではないか。

二 タバコから放射性物質ポロニウムを除去する技術として、酸処理やレジンフィルター処理でポロニウムを除染する方法があるとされているが、これまでなぜ、対策をとってこなかったのか。また、現在の東京電力福島原発事故による広範囲な放射性物質による汚染がなされている中で、タバコのポロニウムの除染対策をとることが急務と思われるが、実施する考えはないか。また、除染措置をとらないなら、その理由を明らかにされたい。

三 タバコに放射性物質が含まれていることは、国民に全く知らされていない。当然、タバコ表示に放射性物質ポロニウムが含有されていることを明記すべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

たばこの煙中に含まれるポロニウムの吸入による喫煙者及び受動喫煙者の健康への影響については、今後、厚生労働省において、たばこに含まれる個々の成分を分析し、医学的知見を踏まえた上で外部有識者の意見も聴きながら検証を行い、その結果を公表していきたい。一方、たばこが健康に大きな影響を与えることは医学的に明らかであり、がん等を予防する観点から対策を進めることは重要な課題であると認識している。政府としては、平成二十四年六月に「がん対策推進基本計画」を閣議決定し、平成三十四年度までに行政機関、医療機関等での受動喫煙の機会を有する者の割合を減少させることを目標とするなど、受動喫煙対策等を推進することにしている。

二について

たばこの煙中に含まれるポロニウムの吸入による健康影響に関する医学的知見が十分でないことから、これまでたばこ製造業者等に対してその除去を求めてきていない。今後については、一についてで述べた分析結果を踏まえながら、必要な検討を行っていきたい。

三について

たばこの煙中にポロニウムが含まれていることについては、昭和六十二年及び平成五年に厚生省(当時)が編集した「喫煙と健康 喫煙と健康問題に関する報告書」において記載している。

たばこに係る注意表示については、たばこ事業法(昭和五十九年法律第六十八号)第三十九条第一項において、消費者に対し製造たばこの消費と健康との関係に関して注意を促すための文言の表示を義務付けている。たばこの煙中に含まれるポロニウムについては、健康影響について、医学的知見が十分ではないことから、現時点ではその含有を表示させることは考えていないが、今後、一についてで述べた分析結果を踏まえながら、必要な検討を行っていきたい。

参議院の原文

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