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中国の習近平新体制発足に際しての日本政府の方針に関する質問主意書
参議院 第181回 第43号お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×1
質問本文
中国では、今月八日より、中国共産党第十八回全国代表大会が開幕し、政治活動報告、中央規律検査委員会報告、党規約改正の審議後、新中央委員が選出され、習近平新指導体制が発足すると見込まれている。
右の点を踏まえ、以下質問する。
一 領海及び領土を他国の侵犯あるいは侵攻から守るのは国家の責務と考えるが、これについて日本政府の見解を明らかにされたい。また、中国船舶が尖閣諸島近傍の領海侵犯を繰り返す行為は、我が国に対する主権侵害だと考えるが、政府の見解如何。さらに、この領海侵犯を許している現状について、日本政府の評価を示されたい。
二 胡錦濤総書記は、今月八日の政治活動報告の中で、「国の海洋権益を守り、海洋強国づくりに取り組む」と述べ、「海洋強国建設」に言及した。南シナ海や東シナ海における中国の権益を守る強い意志を明確にしたということであり、我が国との関係で言えば、我が国固有の領土である尖閣諸島を奪取する方針をとり続けることを改めて明確にしたと考えるが、日本政府の見解如何。この方針は新指導部に引き継がれると考えるが、政府の見解如何。
三 「海洋強国建設」の方針を受け、日本政府は、危機管理上、現在の尖閣諸島近傍での中国による示威行動への対処に加え、将来的にステップアップするかもしれない挑発行為や尖閣諸島奪取等に備える必要がある。中国を刺激しないよう配慮し、危機管理上の備えを見合わせるということがあってはいけないと考えるが、政府の見解如何。
四 海上保安庁及び自衛隊の人員及び装備は、単に削減するのではなく、領海・離島保全のため、防衛及び警備機能を充実させるべきと考えるが、政府の見解如何。また、現在、海上保安庁は中国公船に対して退去要求を行う際、口頭でのみ実施しているが、他国公船に対する領海内における接舷・放水等の措置は、退去要求を目的とし、かつ比例原則に基づく措置であっても、国連海洋法条約に違反すると断言できるのか、政府の見解如何。さらに、領海保全能力を高めるため、領海侵犯を標榜して活動中の公船等に対し、前述の方法以外にも退去要求のための具体的措置ができるよう、国連海洋法条約に抵触しない範囲でこれまでの政府解釈を変更する、あるいは、新たに国内法を整備する等の方法を検討する考えはないのか、政府の見解を明らかにされたい。
五 胡錦濤総書記は、政治活動報告の中で「国家の主権を守り、いかなる外部の圧力にも屈しない」と発言している。これは米国を意識した発言と考えるが、これに対処するため、自衛隊の島嶼防衛・島嶼奪還能力の向上を図り、日米共同対処能力及び相互運用性の向上を図る考えはないか、政府の見解如何。さらに、自衛隊独自の島嶼防衛・警備能力を高めるため、中長距離の対艦ミサイル等の整備も必要と考えるが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一及び三について
御指摘の「他国の侵犯あるいは侵攻」の意味するところが必ずしも明らかでないが、政府としては、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つことが国の責務であると認識しているところである。また、御指摘の「中国船舶が尖閣諸島近傍の領海侵犯を繰り返す行為」の意味するところが必ずしも明らかでないが、政府としては、例えば、「海監」と呼称されている中国国家海洋局所属の船舶や「漁政」と呼称されている中国農業部漁業局所属の船舶等が、尖閣諸島に関する中国独自の主張及び中国管轄海域において正常な法執行を行っている旨の主張を繰り返しながら、我が国領海を航行することは、国際法上認められた無害通航には当たらず、極めて遺憾であると考えている。いずれにしても、尖閣諸島周辺海域の警備については、関係省庁が連携して適切に対応しており、御指摘の「危機管理上の備えを見合わせるということ」はなく、今後とも、情勢に応じて海上保安庁のしょう戒体制を強化するなど監視警戒を厳正かつ的確に行ってまいりたい。
二について
胡錦濤中国共産党総書記(当時)は、平成二十四年十一月八日に行った同党第十八回全国代表大会における御指摘の「政治活動報告」において、「海洋資源の開発能力を高め、海洋経済を発展させ、海洋の生態環境を保護すると同時に、国の海洋権益を断固守り、海洋強国づくりに取り組む。」と述べたと承知しているが、お尋ねは他国の政党の活動や政策の評価に関するものであり、今後の見通しも含め、政府としてお答えすることは差し控えたい。
四について
海上保安庁においては、我が国の領海の警備に関する情勢の変化等を踏まえ、計画的な巡視船艇及び航空機の整備並びに人員の確保を行うなど、同庁の業務執行体制の強化を進めることとしている。また、自衛隊においては、「平成二十三年度以降に係る防衛計画の大綱」(平成二十二年十二月十七日閣議決定。以下「防衛大綱」という。)及び「中期防衛力整備計画(平成二十三年度~平成二十七年度)」(平成二十二年十二月十七日閣議決定。以下「中期防」という。)に基づき、艦艇、航空機及び誘導弾等の整備並びに島しょ部への部隊の配置等により、島しょ部への攻撃に対する対応や周辺海空域の安全確保に関する能力を強化することとしている。
御指摘の「接舷・放水等の措置」等が海洋法に関する国際連合条約(平成八年条約第六号)に抵触するかどうかは、個別具体的な状況に即して判断する必要があり、一概にお答えすることは困難であるが、今後とも、外国公船が、我が国領海において無害通航には当たらない航行をした場合には、当該公船に対し、我が国の領海外への退去要求等の措置を適切に行ってまいりたい。
五について
政府としては、防衛大綱及び中期防に基づき、島しょ部に対する攻撃への対応など、我が国の防衛態勢の充実を図るとともに、平素から、日米共同訓練等により、自衛隊と米軍との共同対処の能力及び相互運用性の維持・向上を図っているところである。
また、御指摘の「中長距離の対艦ミサイル」の意味するところが必ずしも明らかでないが、島しょ部への攻撃に対する対応能力を強化するため、例えば、陸上自衛隊においては、十二式地対艦誘導弾の整備を行っているところである。
なお、我が国の防衛態勢の整備については、特定の国を対象として行っているものではない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。