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米軍北部訓練場における自然環境の保全及び野生生物の保護に関する質問主意書

参議院 第193回 第167号お答えすることは困難 ×2

提出者
参議院
提出日
2017年6月16日
内閣転送 2017年6月16日
答弁書受領日
2017年6月27日
提出から11日
答弁の項目数
6
質問 1,401字/答弁 1,163字

質問本文

沖縄県は二〇一七年五月、絶滅のおそれのある野生生物の現況をまとめた「レッドデータおきなわ」(第三版動物編)を公表した。二〇〇五年の第二版以来、十二年ぶりの改訂である。絶滅または絶滅のおそれのある野生生物は九百九十一種で、第二版から百五十四種増えた。

「レッドデータおきなわ」では、米軍北部訓練場を含む沖縄本島北部のやんばる地域にだけ生息するヤンバルクイナを、最も絶滅のおそれの高い「絶滅危惧1A類」にランク付けした。なお、環境省は二〇〇六年のレッドリストでヤンバルクイナを「絶滅危惧1A類」にランク付けしている。

「レッドデータおきなわ」は、その改訂の目的について以下の通り記している。「沖縄県においては、亜熱帯海洋性気候のもとでイリオモテヤマネコ、ノグチゲラ、ヤンバルクイナなどの数多くの固有種を含む野生生物が生育・生息しており、学術的にも評価の高い地域として国内外から注目されている。一方、各種開発に伴う森林伐採や土地改変等による自然環境の改変や外来動植物による撹乱等もあいまって野生生物の生息・生育状況は深刻になりつつある。このような状況を踏まえ、沖縄の野生生物相の現状を把握し、代々引き継いできた野生生物およびその生息・生育地を次世代に引き継ぐための保護対策を講ずる基礎資料として、沖縄県版レッドデータブックの作成を行うこととなった。」。

環境省は二〇一六年九月、やんばる地域にやんばる国立公園を指定した。二〇一七年二月には、奄美大島や徳之島、やんばる地域、西表島などの世界自然遺産登録に向けた推薦書をユネスコ(国連教育科学文化機関)に提出した。

米軍北部訓練場の新たな四つのヘリコプター着陸帯(以下「オスプレイパッド」という。)の建設は森林等の伐採による自然環境の破壊を招き、オスプレイの訓練等による騒音は野生生物の生息環境を著しく損なうことが明らかであり、日本政府によるやんばる国立公園の指定及びやんばる地域等の世界自然遺産登録に向けた取り組みなど、やんばる地域の自然環境の保全及び野生生物の保護に逆行する。

よって、以下、質問する。

一 日本政府と米国政府との間において、米軍北部訓練場の自然環境の保全及び野生生物の保護等に関し、何らかの取り決め等を有しているのであれば、その内容を明らかにされたい。

二 日本政府は、やんばる国立公園の指定及びやんばる地域等の世界自然遺産登録に向けた取り組みにおいて、米軍北部訓練場をどのように位置づけているか、見解を示されたい。

三 日本政府は、米軍北部訓練場の新たな四つのオスプレイパッドについて環境影響評価を実施していないが、環境影響評価を実施しない理由を示されたい。

四 日本政府がやんばる地域の自然環境の保全及び野生生物の保護等において最も重視する施策を明らかにされたい。

五 米国政府が日本政府に通告した、米軍北部訓練場における直近の訓練の詳細を明らかにされたい。

六 二〇一六年十二月に返還された米軍北部訓練場の約四千ヘクタールについて、日本政府は、土壌汚染の調査、除去等、どのような手順で原状回復を図るのか、その作業工程を詳細に明らかにされたい。具体的には、①土壌汚染の調査対象場所の選定とその根拠、②汚染調査の項目、③汚染物質等の浄化・除去等の方法、④原状回復に至るまでの工程表、⑤原状回復に必要な予算を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「何らかの取り決め等」の具体的な範囲が必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難である。

二について

やんばる国立公園区域又は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界遺産登録に向けて政府が国際連合教育科学文化機関に推薦している区域には、北部訓練場は含まれない。

三について

北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設事業は、沖縄県環境影響評価条例(平成十二年沖縄県条例第七十七号)及び環境影響評価法(平成九年法律第八十一号)の対象事業ではなく、同移設事業に係る環境影響評価については、法的に義務付けられているものではないが、政府としては、自然環境の保全にできる限り配慮するとの観点から、これを自主的に実施したところである。

四について

沖縄本島北部三村にまたがるやんばる地域の「自然環境の保全及び野生生物の保護等」を図るためには、国立公園等の保護地域の管理、ヤンバルクイナ等の希少種の保護増殖、マングース等の外来種対策等を推進する必要があると考えている。

五について

平成二十九年六月十六日時点において、北部訓練場については、米軍から防衛省に対し、同月十二日から同月十八日までの間で、非実弾射撃を実施する旨の通告がされている。

六について

平成二十八年十二月二十二日にアメリカ合衆国から返還された北部訓練場の過半に当たる約四千ヘクタールの土地(以下「本件土地」という。)については、沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法(平成七年法律第百二号)第八条の規定に基づき、沖縄防衛局が返還実施計画を定め、土壌の汚染の状況、水質の汚濁の状況、不発弾その他の火薬類の有無及び廃棄物の有無の項目について調査を実施することとなっている。

現在、当該返還実施計画に基づき、本件土地を利用する上での支障の除去に関する措置(以下「支障除去措置」という。)を講ずる範囲等を決定するため、本件土地の航空写真による確認や米軍に対する使用履歴の確認等による土壌汚染等の状況の調査を実施しているところである。また、本件土地内における土壌汚染の蓋然性が高いと考えられる七か所のヘリコプター着陸帯跡、昭和四十八年八月に発生した米軍のCH四六ヘリコプターの墜落事故現場及び米軍車両の通行があった道路については、平成二十九年一月から先行して土壌の汚染調査を実施中であり、政府としては、これらの調査結果を踏まえ、支障除去措置を一年程度で完了できるよう進めているところである。

また、同年六月十六日時点において、土壌汚染等の状況の調査中であり、「汚染物質等の浄化・除去等の方法」や必要な経費について、予断を持ってお答えすることは困難であるが、仮に土壌汚染等が確認された場合には、政府として適切に対応してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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