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最低賃金の水準を見直す必要性に関する質問主意書
参議院 第196回 第210号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
最低賃金法は第一条において、「この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」としている。現在の最低賃金の水準では、同法の目的を十全に果たしうるとは到底思われない。
以上の認識の下に、以下の通り質問する。
一 最低賃金の引上げに関しては、企業の経営への悪影響とそれに伴う失業率の大幅な上昇を懸念する意見がある。先進国が過去行った最低賃金引上げにより、当該国の企業の経営及び失業率にどのような影響が生じたのか、政府として調査・分析していればその概要を示されたい。
二 最低賃金の水準とその国の生産性との間の相関関係について、政府は如何なる認識を持っているか。
三 現在の最低賃金の水準では、フルタイムで働いても月収にして十四万円程度にしかならず、社会保険料等を差し引いた手取額では約十二万円程度しか残らない。この金額は、健康で文化的な最低限度の生活を維持していく上で十分と考えているか。
また、日本の最低賃金の水準は先進国と比較して低いと考えるが、他の先進国と比較した場合の日本の最低賃金の水準をどう捉えているか。
四 地域間の賃金格差に関する政府の認識を示されたい。地域間の賃金格差の拡大を容認するのか、それとも是正すべきと考えているのか。
五 地域別の最低賃金の推移を見ると、都市と地方の金額差は開く一方である。実際、最低賃金が最も高い東京都と最も低い県との差は、二〇〇六年と二〇一六年の十年間で百九円から二百十八円へと拡大している。
地域別に最低賃金を設けることは決して国際標準というわけではなく、イギリス、ドイツ、フランスなどの欧米主要国では国内一律の最低賃金が設けられている。また、地域間の賃金格差は、都市への一極集中を加速させ、都市と地方の格差を固定する側面がある。
これらを考え合わせると、日本においても国内一律の最低賃金を設けることを研究すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
六 平成二十八年二月十二日に私が提出した「同一労働同一賃金の実現に関する質問主意書」(第百九十回国会質問第四七号)の五において、参議院厚生労働委員会での「労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案に対する附帯決議」(平成二十七年九月八日)に規定された特定最低賃金の活用についての検討の現状等を質問した。これに対して政府は、「今後とも御指摘の附帯決議や労使の意見も踏まえながら、特定最低賃金の活用について検討してまいりたい。」と答弁したが、特定最低賃金の活用について、同答弁後の検討の現状、及び今後の具体的な予定を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、関係する資料の保存期間が経過しているものもあることから、網羅的にお答えすることは困難であるが、現時点において把握している限り、お尋ねのような調査・分析は行っていない。
二について
お尋ねの「最低賃金の水準とその国の生産性との間の相関関係」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。
三について
地域別最低賃金は、最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)第九条第二項において「地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならない」とされていること、及び同条第三項において「前項の労働者の生計費を考慮するに当たつては、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものとする」とされていることを踏まえて決定されている。
また、お尋ねの「他の先進国と比較した場合の日本の最低賃金の水準」については、各国において最低賃金が適用される労働者の範囲や物価水準等が異なるため、それらの最低賃金の水準を一概に比較することは困難であり、お答えすることは困難である。
四及び五について
御指摘の「地域間の賃金格差」については、各地域における企業規模が異なること等により生じていると認識している。また、企業が支払う賃金水準については、各企業が、その経営状況や労働者の生活等様々な要素を考慮しつつ、労使の話合いを通じて、自主的に判断するものであると認識しているが、政府としては、最低賃金の引上げや賃金引上げのための中小企業の生産性向上を図るための助成措置等を進めることにより、賃金の底上げを図ることが重要であると考えている。
全国一律の最低賃金が設けられている欧米諸国の制度は、最低賃金の適用除外の範囲も広く認めていると承知しており、原則として全ての労働者が最低賃金の対象となる我が国の制度とは異なること、最低賃金法第九条第二項において「地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならない」とされていること等から、我が国において全国一律の最低賃金の設定を直ちに実現することは困難であると考えているが、平成二十九年七月二十五日に取りまとめられた「中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告」においても、「地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率を引き続き上昇させていく必要がある」との認識の下、「平成二十九年度地域別最低賃金額改定の引上げ額の目安」が示されており、地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率は近年増加傾向にある。政府としては、引き続き、地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率に配慮していく必要があると考えている。
六について
特定最低賃金については、「その意義および役割を認識し、今後とも特定(産業別)最低賃金の金額改正および新設の取り組みを積極的に進める」との意見がある一方で、「大幅な引上げが近年続いている地域別最低賃金額との差が急激に縮まっている・・・今後も政府の引上げ方針に配意した地域別最低賃金の審議が続くならば、特定最低賃金を存続させる意義はますます失われていく」との意見もあると承知しており、現時点で直ちに特定最低賃金の制度自体を見直す状況にはないと考えるが、今後とも御指摘の附帯決議や労使の意見も踏まえながら、特定最低賃金の活用について検討してまいりたい。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。