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認知症問題の改善に関する質問主意書

参議院 第197回 第61号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×3承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2018年12月10日
内閣転送 2018年12月10日
答弁書受領日
2018年12月18日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,563字/答弁 1,690字

質問本文

平成二十八年度に実施された人口推移の調査によると、六十五歳以上の高齢者人口は三千四百五十九万人で、総人口に占める割合は二十七・三%となり、人口、割合共に過去最高となった。このように高齢化が進む日本において、認知症は近年深刻な社会問題となっている。認知症問題の具体例としては、認知症患者の介護等を行う家族の負担(金銭的・精神的負担、介護離職等)、徘徊等により自宅に戻れない行方不明者の増加、認知症を患う高齢者に対する虐待、認知症患者による自動車事故等が挙げられ、このような認知症問題を改善するため、平成二十九年七月に「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」が改定された。本計画には、「認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」という考えのもと、認知症対策等の普及・啓発や、治療法等の研究開発の推進といった内容が盛り込まれている。

厚生労働省は、認知症患者は二〇二五年にはおよそ七百万人に上るという見込みも公表しており、本計画では補いきれない問題が山積している。その結果として、前記のような社会問題が続発しているというのが現状である。いずれにしても、今後日本では、増え続ける高齢者を若年層が支えていかなくてはならず、その若年層を支えていくのは、行政の役割である。以上のことから、若年層への負担を減らすために有効な政策を早急に講じる必要があるといえる。

このような現状を踏まえ、以下の通り質問する。

一 政府に、認知症問題の深刻さについての認識が足りないのではないかと懸念するが、認知症問題に対する政府の認識を説明されたい。

二 警察に届け出があった認知症の行方不明者数は昨年一年間で一万五千八百六十三人(男性八千八百五十一人、女性七千十二人)に上り、前年を四百三十一人上回った。統計を取り始めた二〇一二年以降、五年連続で増加している。

認知症に伴う徘徊により所在がわからなくなった高齢者の早期発見は引き続き社会的な課題である。

各地方自治体は身元確認ができるQRコードを印字したシールやGPS端末を無料で配布したりするなど、それぞれ工夫を凝らした対策をとっているが、政府としても各地方自治体の対策をより力強く支援すべきではないか。

三 六十五歳未満で認知症を発症する若年性認知症は、患者が働き盛りで休職や退職を余儀なくされることから、家庭における経済的負担や介護者となる家族の負担が大きく、社会的損失も大きいという特徴がある。その対策として、政府として、事業主に対し若年性認知症患者が働き続けやすい職場環境を整備するよう協力を求めることが必要と考えるが、政府の認識如何。

四 認知症に関する医薬品開発が重要なことは言うまでもない。医薬品開発を始めとする認知症に関する医療技術の開発について、国が支援や環境整備を行うべきと考えるが、政府の方針を説明されたい。

五 抗認知症薬の副作用や飲み忘れ・過剰摂取という問題も深刻である。抗認知症薬の副作用によって、強い興奮や歩行障害等を訴える患者もいる。そのため、患者は医師から十分な説明を受けて副作用のリスク等を理解したうえで、抗認知症薬の服用を始める必要がある。抗認知症薬の飲み忘れ・過剰摂取の問題に関しては、服薬の分量や服用のタイミングを管理する機器の普及等が有効だと考えられる。認知症治療の現場において、医師による抗認知症薬の処方に当たりインフォームドコンセントが十分になされているのか、また、抗認知症薬の飲み忘れ・過剰摂取の問題に関してどのような対策がなされているのか、政府の把握しているところを明らかにするとともに、これらの問題に対する政府としての取組状況及び今後の方針を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「認知症問題」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、認知症については、誰もが関わる可能性のある身近な病気であり、認知症の方ができる限り住み慣れた地域で暮らすことができる取組を進めていく必要があると認識しており、我が国の認知症国家戦略として策定した「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」(平成二十九年七月五日改訂)(以下「新オレンジプラン」という。)に沿って、介護者支援、地域での見守り体制の整備等、総合的な施策を政府一丸となって推進してまいりたい。

二について

御指摘の「認知症の行方不明者」に対する地方自治体への支援については、厚生労働省としては、地域支援事業(介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第百十五条の四十五第一項から第三項までに規定する地域支援事業をいう。)における取組の一つである「認知症高齢者見守り事業」として、市町村が認知症に関する広報・啓発活動、徘徊高齢者を早期発見できる仕組みの構築・運用、認知症高齢者に関する知識のあるボランティア等による見守りのための訪問等を行う場合、その費用の一部を当該市町村に対して交付しているところである。また、平成二十九年度老人保健健康増進等事業「認知症の人の行方不明や事故等の未然防止のための見守り体制構築に関する調査研究事業」において作成された「見守り・SOS体制づくり基本パッケージ・ガイド」を各都道府県に周知するなど、地方自治体の取組の支援を行っているところである。

三について

お尋ねの「政府として・・・協力を求める」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、若年性認知症者(六十五歳前に発症した認知症の患者であって、六十五歳未満のものをいう。以下同じ。)が働き続けやすい職場環境を整備するため、若年性認知症についての事業主による理解を促していくことが必要であると認識しており、事業主に対し、その雇用する若年性認知症者が精神障害者保健福祉手帳を取得した場合には、障害者雇用率制度の対象となるとともに、障害者雇用納付金制度に基づく助成金の支給の対象となること等を周知しているところである。

四について

お尋ねの「認知症に関する医療技術の開発」については、新オレンジプランにおいて、「健康・医療戦略」(平成二十六年七月二十二日閣議決定)及び「医療分野研究開発推進計画」(平成二十六年七月二十二日健康・医療戦略推進本部決定)を踏まえ、認知症を来す疾患それぞれの病態解明や行動・心理症状等を起こすメカニズムの解明を通じて、予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発等を推進することとしており、引き続き、こうした取組を行ってまいりたい。

五について

お尋ねの「医師による抗認知症薬の処方に当たりインフォームドコンセントが十分になされているのか」については把握していないため、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、医師等は医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めることが重要であると考えており、引き続き、その趣旨について周知啓発を図ってまいりたい。

また、御指摘の「抗認知症薬」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省においては、医薬品の添付文書にあっては過量投与時の処置方法等を必要に応じて記載すること、また、「患者向医薬品ガイド」(「「患者向医薬品ガイドの作成要領」について」(平成十七年六月三十日付け薬食発第〇六三〇〇〇一号厚生労働省医薬食品局長通知)においてその作成が求められている「患者向医薬品ガイド」をいう。)にあっては使用を忘れた場合の対応及び過量使用時に関する事項について原則として記載することを、医薬品の製造販売業者に対して求めており、このように作成された添付文書等に基づき医療関係者及び患者に対して必要な注意喚起がなされているところである。同省としては、医療関係者と協力しながら、医薬品の適正使用に資する情報が提供されるよう適切な注意喚起を継続して行ってまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×3承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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