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新型コロナウイルスが出入国管理行政及び「収容・送還に関する専門部会」に与える影響に関する質問主意書

参議院 第201回 第117号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×3

提出者
参議院
提出日
2020年5月19日
内閣転送 2020年5月25日
答弁書受領日
2020年5月29日
提出から10日
答弁の項目数
10
質問 1,964字/答弁 1,914字

質問本文

「第七次出入国管理政策懇談会における「収容・送還に関する専門部会」の開催について」(令和元年十月。出入国在留管理庁。)において、「収容・送還に関する専門部会」設置の趣旨について、次のように書かれている。

「かねてより退去強制令書の発付を受けたにもかかわらず、様々な理由により、送還を忌避する者が相当数存在しており、実務上、迅速な送還の実現に対する大きな障害となっている。(中略)送還忌避者の増加は、我が国にとって好ましからざる外国人を強制的に国外に退去させるという退去強制制度の趣旨を没却するばかりか、退去強制を受ける者の収容の長期化の主要な要因ともなっている。そして、送還忌避者の増加や収容の長期化が適正な出入国管理行政を害するものであることは明らかであることから、これらを防止する方策やその間の収容の在り方を検討することは、出入国管理行政にとって喫緊の課題である。」

しかし、新型コロナウイルス禍を迎えたことにより、我が国の出入国管理行政を取り巻く情勢は、大きく変わっている。そこで、前述の専門部会設置の趣旨に鑑み、以下、質問する。

一 現在、多くの国際航空便が停止されていることから、退去強制令書の発付を受けた者の意思にかかわらず、退去強制令書に基づく送還執行は、困難となっている。現時点で退去強制令書に基づく送還執行は不可能として停止すべきと考えるが政府の見解は如何か。

二 新型コロナウイルス禍が収束し、各国に対する送還執行が可能となる時期について、政府の予測はあるか。あれば明らかにされたい。

三 出入国在留管理庁の収容施設は、職員、被収容者を問わず、ひとたび新型コロナウイルス感染者が発生すると、集団感染の防止が困難な環境であることから、必要性の低い収容をすべきでなく、被収容者数を最低限に抑制するべき状況にあると考えるが、政府の見解は如何か。

四 入管収容施設被収容者の合計人数及び収容施設別人数について、令和元年十月末日時点と、令和二年四月末日時点の数値を明らかにされたい。

五 収容施設別の、令和二年三月及び四月の新規収容者数(移収を受け入れた者を含む人数と含まない人数といずれでもよいが、いずれかに統一した上、いずれであるかを明示されたい。)をそれぞれ明らかにされたい。

六 「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」(令和二年五月一日。出入国在留管理庁。以下「対策マニュアル」という。)は、収容施設内における密集等の回避及び、感染発生時の収容余力の確保のための方策の一つとして、特に仮放免をすることが適当でないと認められる場合(既に感染が確認されている場合及び感染が疑われる場合を含む。)でない限り、仮放免を積極的に活用することとしている。

1 収容施設別(統計がない場合は総計)の、令和二年三月及び四月の新規被退令仮放免者数(即日仮放免を除く。即日仮放免数を除いた許可数の統計がない場合は、除かない人数を示されたい。)をそれぞれ明らかにされたい。また、そのうち、職権仮放免の数と、更に職権仮放免を受けた者のうち過去に有罪判決を受けたことがある者の数も明らかにされたい。

2 「収容・送還に関する専門部会」の議論は、対策マニュアルを踏まえていないと考えるがどうか。

七 「収容・送還に関する専門部会」第一回会合の資料とされた「送還忌避者の実態について」(令和元年十月一日付)の二ページに「我が国で罪を犯し刑事罰を科された者や退去強制処分歴又は仮放免取消歴を有する者を仮放免することは、我が国の安全・安心を確保する観点から認めるべきでなく」との記載があったところ、「送還忌避者の実態について」(令和二年三月二十七日付)では削除され、さらに、令和二年四月、五月に、我が国で刑事罰を科された者や仮放免取消歴を有する者が複数、仮放免許可されている。現時点で政府は「我が国で罪を犯し刑事罰を科された者や退去強制処分歴又は仮放免取消歴を有する者を仮放免することは、我が国の安全・安心を確保する観点から認めるべきでな」いとの見解を取っているか、明らかにされたい。

八 国際的な人の移動の減少に伴って、難民認定申請数は減少していると推測される。昨年と今年の、三月及び四月の難民認定申請数をそれぞれ明らかにされたい。全国総計未集計の場合は、各地方局で把握されている受理数だけでも明らかにされたい。

九 出入国在留管理庁が「収容・送還に関する専門部会」の議論に供した統計や資料は令和元年十二月末日以前の状況に関するものであって現状に齟齬するのではないか。

十 そもそも前述の「収容・送還に関する専門部会」の設置の趣旨が前提としていた環境は、現在では既に存在しないと考えるが、政府の見解は如何か。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

退去強制令書の発付を受けた者は、原則として、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)第五十二条第三項の規定により送還され、又は同条第四項の規定により自ら本邦を退去しなければならず、現時点においても、航空便の運行状況その他の事情を踏まえつつ、可能な限りこのような送還又は退去を促進しており、今後もこのような方針に基づいて対応してまいりたい。

三について

お尋ねの「必要性の低い収容」の意味するところが必ずしも明らかではないが、出入国在留管理庁の収容施設における収容は入管法第三十九条第一項又は第五十二条第五項に規定する場合に行っており、また、収容令書又は退去強制令書の発付を受けて収容されている者の情状等を総合的に考慮した上で相当と認める場合には入管法第五十四条の規定によりその者を仮放免することができるところ、同庁においては、新型コロナウイルス感染症に関する現下の状況を踏まえた特別の対応として、特に仮放免を行うことが適当でないと認められる場合を除き、仮放免を積極的に活用しているところである。

四について

令和元年十月末日時点で出入国在留管理庁の収容施設に収容されていた者の数は合計千二百四十一人(速報値)であり、その主な施設別の内訳(いずれも速報値)は、入国者収容所東日本入国管理センター二百六十五人、入国者収容所大村入国管理センター八十三人、東京出入国在留管理局四百五十三人、東京出入国在留管理局横浜支局百三十九人、名古屋出入国在留管理局二百七人、大阪出入国在留管理局八十五人などとなっている。

また、令和二年四月末日時点で出入国在留管理庁の収容施設に収容されていた者の数は合計九百十四人(速報値)であり、その主な施設別の内訳(いずれも速報値)は、入国者収容所東日本入国管理センター二百二十四人、入国者収容所大村入国管理センター八十六人、東京出入国在留管理局二百八十人、東京出入国在留管理局横浜支局八十五人、名古屋出入国在留管理局百六十八人、大阪出入国在留管理局六十二人などとなっている。

五について

お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

六の1について

令和二年四月に収容令書又は退去強制令書による収容中に仮放免された者(収容された当日に仮放免された者を含む。)の数は、合計五百六十三人(速報値)であり、その主な施設別の内訳(いずれも速報値)は、入国者収容所東日本入国管理センター六十一人、入国者収容所大村入国管理センター八人、東京出入国在留管理局二百九十三人、東京出入国在留管理局横浜支局七十八人、名古屋出入国在留管理局八十二人、大阪出入国在留管理局三十六人などとなっている。

その余のお尋ねについては、お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

六の2について

御指摘の「収容・送還に関する専門部会」(以下「専門部会」という。)においては、御指摘の「対策マニュアル」を資料として委員全員に送付し、出入国在留管理庁担当者からその概要等の説明を行った上で、議論を行っているところである。

七について

仮放免を許可するか否かについては、従前から、御指摘の「我が国で罪を犯し刑事罰を科された者や退去強制処分歴又は仮放免取消歴を有する者」であるか否かを含め、収容令書又は退去強制令書の発付を受けて収容されている者の情状等を総合的に考慮した上で判断しており、このような判断の在り方は現在においても変わりはない。

八について

平成三十一年三月一日から同年四月三十日までの二箇月間に難民認定申請(入管法第六十一条の二第一項に規定する難民の認定の申請をいう。以下同じ。)をした者の数は、千八百六十四人である。

また、令和二年三月一日から同年四月三十日までの二箇月間に難民認定申請をした者の数は、現時点において確認できる範囲で、取り急ぎ集計したところ、九百六十八人である。

九について

お尋ねの「現状に齟齬する」の意味するところが必ずしも明らかではないが、出入国在留管理庁においては、専門部会の議論の状況を踏まえ、可能な限り、最新の統計その他の関係資料の提供を行ってきているところである。

十について

お尋ねの「「収容・送還に関する専門部会」の設置の趣旨が前提としていた環境は、現在では既に存在しない」の意味するところが必ずしも明らかではないが、専門部会は、送還忌避者の増加や収容の長期化を防止するための方策を検討する目的で設置されたものであるところ、このような検討を行う必要性は現在においても変わりはないと考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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