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「送還忌避・長期収容問題の解決に向けた提言」のうち収容の在り方に関する質問主意書

衆議院 第202回 第7号趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

提出者
立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム
提出日
2020年9月16日
内閣転送 2020年9月18日
答弁書受領日
2020年10月2日
提出から16日
答弁の項目数
4
質問 1,283字/答弁 1,360字

質問本文

令和元年十月、法務大臣の私的懇談会である第七次出入国管理政策懇談会の下に、「収容・送還に関する専門部会」が設置され、令和二年六月、当該専門部会から「送還忌避・長期収容問題の解決に向けた提言」が出された。今後、この提言を反映した新たな法整備がなされるとのことであるため、右提言のうち、収容の在り方に関し、以下質問する。

一 「全件収容主義」について、収容の長期化を防止するためには、全件収容主義を変更することが迅速かつ容易であると考えるが、収容期間が六カ月以上の長期に及んでいる場合にも、個人の身体の自由より「円滑な送還の実現」と「在留活動の禁止」の目的によって得られる利益が優越するとの認識か。

二 「収容に関する司法審査」について以下質問する。

1 退去強制手続における収容は、身体の自由に対する重大な制約という点で、刑事手続における拘留と性質を同じくする。右提言においては、退去強制手続における収容は、三審制という慎重な手続を経ていること、事後的な司法審査によって救済を得られること、から、司法による事前審査は必要ないという意見が記載されている。この意見を前提にすると、刑事手続にも同様の仕組みを採用すれば、逮捕・勾留・保釈等の判断に司法審査が必要なくなるということになってしまうが、政府としても、右意見は退去強制手続における収容には司法審査が必要ないことの理由になりうると考えるか、見解を示されたい。

2 退去強制手続の収容において、司法審査を受ける必要性がないとの説明は存在するが、それ以外に司法審査制度を設けることの弊害は存在するか。

三 手続保障について、行政手続法は「行政運営における公正の確保と透明性の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資すること」(行政手続法第一条)を目的としているところ、この趣旨は、収容に関する判断や在留特別許可に関する判断にも妥当する。右提言の意見にも同趣旨の指摘が複数見受けられる。したがって、出入国在留管理行政のうち、少なくとも収容に関する判断と在留特別許可に関する判断においては、可能な限り、行政手続法と同様の手続保障をすべきであると考えるが、そのことに何らかの支障は存在するか。

四 「国連機関からの勧告」について以下質問する。

1 我が国は、国連機関から、繰り返し、庇護申請者の収容は可能な限り最短にすること、難民認定手続きをノン・ルフールマン原則に一致させるよう努力すること、収容期間に上限を設けること、収容について審査の機会を確保すること、等を勧告されている(自由権規約委員会第六回日本定期報告審査に関する総括所見パラグラフ十九、人種差別撤廃委員会第七回・第八回・第九回日本定期報告に関する総括所見パラグラフ二十三、同第十回・第十一回日本定期報告に関する総括所見パラグラフ三十六、拷問等禁止委員会第二回日本定期報告に関する総括所見パラグラフ九、等)。これらの勧告通りに是正する努力はどのくらいなされてきたか。

2 これらの勧告は今回の法整備及びその後の運用の際の考慮要素となると考えてよいか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「個人の身体の自由より「円滑な送還の実現」と「在留活動の禁止」の目的によって得られる利益が優越する」の意味するところが必ずしも明らかではないが、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)は、「入国警備官・・・は、退去強制令書を執行するときは、退去強制を受ける者に退去強制令書又はその写しを示して、速やかにその者を次条に規定する送還先に送還しなければならない。」(第五十二条第三項本文)、「入国警備官は、第三項本文の場合において、退去強制を受ける者を直ちに本邦外に送還することができないときは、送還可能のときまで、その者を・・・収容することができる。」(同条第五項)と規定している。

二について

退去強制手続における収容については、入国審査官による審査、特別審理官による口頭審理、法務大臣に対する異議の申出を経て慎重に判断することとしていること、収容に関する処分に不服があれば行政訴訟を提起することができることなどから、司法審査を行う必要性はないと考えており、そのような必要性がないにもかかわらず、退去強制手続における収容について司法審査を行うことは相当ではないと考えている。

三について

外国人の出入国に関する処分については、国家の主権に関わる事項であるため、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章から第四章の二までの規定は適用しないこととされており、「行政手続法と同様の手続保障」をすることは相当ではないが、可能な限り同法を踏まえた手続の保障をすることが望ましいことから、退去強制手続においては、入国警備官の請求により主任審査官が発付した収容令書又は入国警備官による違反調査を経て行われる入国審査官による違反審査、特別審理官による口頭審理、法務大臣の裁決という判断の主体を異にする慎重な手続を経て主任審査官が発付した退去強制令書により収容することとしているほか、在留特別許可についても、その基本的な考え方及び許否の判断に係る考慮事項を「在留特別許可に係るガイドライン」として公表しており、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図っている。

四について

退去強制手続においては、従前から、個々の事案ごとに、被収容者の健康状態その他の事情を考慮して人道上の観点から配慮が必要な場合に仮放免の措置をとるなどし、また、難民認定手続においては、従前から、難民の地位に関する条約(昭和五十六年条約第二十一号。以下「難民条約」という。)第一条の規定又は難民の地位に関する議定書(昭和五十七年条約第一号)第一条の規定により難民条約の適用を受ける者を、難民認定申請(入管法第六十一条の二第一項の規定による難民の認定の申請をいう。)の内容により個別に審査して難民と認定するなど、退去強制手続及び難民認定手続の適正な運用に努めてきたところであるが、更なる適正化を図るため「収容・送還に関する専門部会」が取りまとめた報告書「送還忌避・長期収容問題の解決に向けた提言」及び「難民認定制度に関する専門部会」が取りまとめた報告書「難民認定制度の見直しの方向性に関する検討結果(報告)」を踏まえ、これらの報告書で示された論点について、現在、法務省において検討を行っているところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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