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インフルエンザ脳症の患者数の確認と治療法の確立に関する質問主意書

参議院 第201回 第84号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2020年3月23日
内閣転送 2020年3月30日
答弁書受領日
2020年4月3日
提出から11日
答弁の項目数
2
質問 1,412字/答弁 1,071字

質問本文

新型コロナウイルス感染症が大きな問題となっている現在、政府においてはその対応に日々ご尽力されていることと存じます。

ただし、実際のところ、新型コロナウイルスと季節性のインフルエンザの感染力はほぼ同等であるとのデータがあり、観察期間が異なるという面はあるものの、季節性インフルエンザにより我が国でも年間約三千人が亡くなっている現状においては、未知の新型ウイルスを軽視するわけではないが、季節性インフルエンザも同様に恐ろしい感染症であると言える。

今回は、「インフルエンザ脳症」について質問する。インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスが原因となり引き起こされる合併症の中でも最も重篤なもので、昨年は三百四十四件の患者数が報告されており、死亡に至るケースも毎年十例前後報告され、重い後遺症が残るケースも散見される非常に恐ろしい疾患である。このインフルエンザ脳症は、毎年のように大流行を繰り返すインフルエンザウイルスが原因となっていること、また、ワクチン接種の有無にかかわらず老若男女問わず誰もが罹患する可能性があり、発症後に重症化する可能性も際立って高いことから、国民生活の安心・安全を守っていくために見過ごすことができる疾患ではない。さらに、この疾患は、新型コロナウイルスが引き起こす肺炎等と同様に、免疫系の暴走によるサイトカインストームが原因となり多臓器不全を引き起こし、わずか数時間のうちに死亡に至ることもある。どういった条件下で発症するのかの原因の特定は進んでおらず、特に有効な治療法もなく対症療法のみとなっている。

先日も、岡山県津山市在住の健康そのものであった五歳の女児がインフルエンザ脳症が原因で突然命を落とすことになった。こうした命を決して無駄にすることがないよう、発症メカニズムの解明や適切な治療法の確立とともに、国民にインフルエンザ脳症の脅威についての認知を広げたいと考えている。

インフルエンザワクチンの接種によりインフルエンザ脳症を防ぐことができる、あるいは逆にワクチンや解熱剤が原因となっている薬害であるとの主張等もあるようだが、実際のところワクチンの接種とインフルエンザ脳症発症の間には相関関係は認められていない。

そもそも、インフルエンザウイルスの種類の多さを考えたときに、ワクチン接種自体の予防効果も決して万全とは言えないことからも、インフルエンザ脳症の罹患・発症に対する完全な予防法は現在のところ存在しない。実際にインフルエンザワクチンを接種していてもインフルエンザ脳症に罹患するケースも存在している。

「インフルエンザ脳症ガイドライン」という厚生労働省インフルエンザ脳症研究班により作成されたガイドラインがあるが、改訂版でさえ平成二十一年九月現在のものである。

右を踏まえて、政府の見解を問う。

一 インフルエンザ脳症の過去五年間の年齢別の患者数およびインフルエンザ脳症が主な原因とされる患者の死亡者数を伺いたい。

二 インフルエンザ脳症ガイドラインの作成後、インフルエンザ脳症に関して予防法や治療法などの進展はあったか。

三 インフルエンザ脳症に関する研究支援の現状を伺いたい。

なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁を求めない。国会法七十五条二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「インフルエンザ脳症の過去五年間の年齢別の患者数」について、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第十二条第一項第二号の規定に基づき行われたインフルエンザ脳症の患者に係る届出の件数を、平成二十七年から令和元年までの年ごとに、①零歳、②一歳から四歳まで、③五歳から九歳まで、④十歳から十四歳まで、⑤十五歳から十九歳まで、⑥二十歳から二十四歳まで、⑦二十五歳から二十九歳まで、⑧三十歳から三十四歳まで、⑨三十五歳から三十九歳まで、⑩四十歳から四十四歳まで、⑪四十五歳から四十九歳まで、⑫五十歳から五十四歳まで、⑬五十五歳から五十九歳まで、⑭六十歳から六十四歳まで、⑮六十五歳から六十九歳まで、⑯七十歳以上の年齢階層別にお示しすると、次のとおりである。

平成二十七年 ①三件 ②十八件 ③二十四件 ④二件 ⑤四件 ⑥一件 ⑦三件 ⑧一件 ⑨一件 ⑩二件 ⑪二件 ⑫二件 ⑬一件 ⑭三件 ⑮三件 ⑯十五件

平成二十八年 ①十一件 ②七十九件 ③七十二件 ④二十九件 ⑤四件 ⑥一件 ⑦一件 ⑧一件 ⑨三件 ⑩五件 ⑪五件 ⑫一件 ⑬二件 ⑭一件 ⑮四件 ⑯十二件

平成二十九年 ①四件 ②五十二件 ③三十一件 ④十七件 ⑤二件 ⑥一件 ⑦零件 ⑧零件 ⑨三件 ⑩一件 ⑪零件 ⑫四件 ⑬四件 ⑭零件 ⑮四件 ⑯十三件

平成三十年 ①一件 ②四十八件 ③五十件 ④十三件 ⑤八件 ⑥三件 ⑦二件 ⑧三件 ⑨三件 ⑩一件 ⑪二件 ⑫二件 ⑬四件 ⑭六件 ⑮三件 ⑯十三件

令和元年(暫定値) ①四件 ②百十七件 ③百十二件 ④四十六件 ⑤二件 ⑥一件 ⑦四件 ⑧四件 ⑨三件 ⑩五件 ⑪四件 ⑫三件 ⑬五件 ⑭四件 ⑮一件 ⑯十八件

また、お尋ねの「インフルエンザ脳症が主な原因とされる患者の死亡者数」については、把握していない。

二及び三について

お尋ねの「予防法」の意味するところが必ずしも明らかではないが、インフルエンザにかかった後にインフルエンザ脳症の発症を防止することができる科学的根拠に基づく方法は確立していないと承知している。

また、お尋ねの「治療法」及び「研究支援」については、平成三十年二月に、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業の「新型インフルエンザ等への対応に関する研究」において、御指摘の「インフルエンザ脳症ガイドライン」の改訂版を改訂したものとして、「インフルエンザ脳症の診療戦略」が作成されているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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