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精神科病院の新型コロナウイルス集団感染の防止に関する質問主意書

参議院 第207回 第54号お答えすることは困難 ×2承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2021年12月21日
内閣転送 2021年12月21日
答弁書受領日
2022年1月7日
提出から17日
答弁の項目数
4
質問 1,367字/答弁 1,156字

質問本文

新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は各地で報告されているが、精神科病院では感染者が数百人に上る桁違いのクラスターが続出している。

精神科病院でのコロナ感染率は一般の人の三・五倍、死亡率は五・三倍に上るとの調査もある。

精神科病院での感染対策には精神科ならではの難しさがある。精神疾患を有する患者は、手指消毒やマスク装着が困難であったり、自身の症状や異常を的確に伝えることが困難であったりするケースが多い。特に精神科病院では閉鎖病棟も存在し、閉鎖病棟内で感染者が出ると、ウイルスの蔓延を防ぎづらい環境にある。

また、国は精神科病院の医師数を一般病院の三分の一、看護職は四分の三で良いとする「精神科特例」と呼ばれる基準を設けているため、精神科は病床あたりの医師数が少なく、感染症への備えが弱いとされる。

このような特性を有する精神科患者への感染拡大を防止するため、以下のとおり質問する。

一 新型コロナウイルス感染症患者が重症化した場合は、原則、感染症専門医療機関で対応すべきであることは、精神科患者においても変わらない。しかし、通常のケースと比較し、精神科患者の感染については、転院が困難な状況があると指摘がなされる。

1 日本精神科病院協会が二〇二一年九月に公表した調査結果によると、転院できずに死亡した患者が二百三十五人にも及ぶとのことである。政府はこの実態について、どのように評価するか。

2 精神疾患を有する患者においても、新型コロナウイルス感染症に罹患し、医師がその重症化により転院が必要と判断した際には、転院が遅滞なく行われるよう、体制を構築すべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

二 精神科患者のワクチン接種に関して厚生労働省は、「障害者支援施設等入所者等及び従事者への新型コロナウイルス感染症に係る予防接種について」(令和三年二月十九日付け厚生労働省健康局健康課ほか連名事務連絡)や、「障害者支援施設等入所者等及び従事者への新型コロナウイルス感染症に係る予防接種について(改正)」(令和三年四月五日付け事務連絡)などにおいて、優先接種する方針を示している。しかし、実際にはワクチンはなかなか届かず、精神科病院でのワクチン接種は、一般より大幅に遅れたケースが多いとされている。

1 前記二の事務連絡にもかかわらず、なぜこのような遅延が生じたか。

2 今後予想される感染拡大に当たって、同じような遅延が生じるおそれはないか。

三 私は、精神科の患者の三度目のワクチン接種(ブースター接種)に関して、早い段階での優先接種を求め、令和三年九月二十二日に厚生労働大臣宛申入れを行った。この申入れに対して、厚生労働省からは、前記二の事務連絡を根拠に「精神障害を含む障害をお持ちの方は、一・二回目接種において優先的に接種を受けているため、「一・二回目接種を完了してから原則八か月後」の日も早く来ることになり、追加接種の順番は先の方になります」との回答があった。

1 前述のように、事務連絡とは裏腹に実態として精神科への接種が遅れたとすると、三度目のワクチン接種も同様に遅れることになるのではないか。

2 前述の特殊性に鑑み、精神科患者については、接種の前倒し(接種間隔の短縮)を検討すべきではないか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

御指摘の「調査結果」については、死亡に至る要因等の詳細が記載されていないため、その評価について一概にお答えすることは困難である。

一の2について

新型コロナウイルス感染症にかかった精神疾患の患者の入院に当たっては、特別な配慮を要することから、政府としては、都道府県等に対し、「障害児者に係る医療提供体制の整備について」(令和三年一月二十七日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部及び社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課事務連絡)において、その障害特性と必要な配慮を踏まえて、あらかじめ受入れ医療機関について検討を行うよう依頼してきたところであり、さらに、「今夏の感染拡大を踏まえた今後の新型コロナウイルス感染症に対応する保健・医療提供体制の整備について」(令和三年十月一日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)において、今後の感染拡大に備えた「保健・医療提供体制確保計画」の策定について依頼し、令和三年十一月末時点で、精神疾患の患者を含め、約三万七千人が入院できる体制を構築したところである。

二及び三の1について

厚生労働省において把握している限りでは、御指摘の「精神科病院でのワクチン接種は、一般より大幅に遅れた」との事実について承知しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。なお、政府としては、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種について、精神疾患の患者を含め、接種を希望する全ての者が接種できるよう、引き続き、地方公共団体等と連携しつつ取り組んでまいりたい。

三の2について

お尋ねの「接種の前倒し(接種間隔の短縮)」については、「初回接種完了から八か月以上の経過を待たずに新型コロナワクチンの追加接種を実施する場合の考え方について」(令和三年十二月十七日付け厚生労働省健康局健康課予防接種室事務連絡)において、市町村(特別区を含む。)は、「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き(第六版)(以下「手引き」という。)第二章の二の(二)のア(表一)に掲げる医療従事者等」、「手引き第二章の二の(二)のウ(表三)に掲げる高齢者施設等(以下「高齢者施設等」という。)の入所者及び従事者、通所サービス事業所(手引き同エに掲げる事業所等のうち通所によるサービスを提供するものをいう。以下同じ。)の利用者及び従事者並びに病院又は有床診療所の入院患者」及びこれらの者を除いた六十五歳以上の者(以下「対象者」という。)に対しては、「初回接種の完了から八か月以上の経過を待たずに追加接種を実施できること」としたところであり、精神疾患の患者についても、病院若しくは有床診療所の入院患者又は六十五歳以上の者であれば対象者に含まれるものである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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