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不妊治療における受精卵や配偶子の取り違え事故に関する質問主意書
参議院 第207回 第26号承知していない ×2検討してまいりたい ×1
質問本文
「全世代型社会保障改革の方針」(令和二年十二月十五日閣議決定)において、「子供を持ちたいという方々の気持ちに寄り添い、不妊治療への保険適用を早急に実現する」、「保険適用までの間、現行の不妊治療の助成制度について、(中略)対象拡大を前提に大幅な拡充を行い、経済的負担の軽減を図る」とされたこと等を踏まえ、現在、政府は、国民が安心して不妊治療を受けることができるような制度設計を進めているものと承知している。
一方で、不妊治療に関係して、その信頼を揺るがす極めて重大な事例も発生している。香川県の医療機関において、不妊治療を受けていた患者が、誤って別の患者の受精卵を移植された可能性がある事例である。本事例について、舛添厚生労働大臣(当時)は、平成二十一年二月二十三日の衆議院予算委員会において、「不妊治療中の患者が昨年秋ころに体外受精により妊娠したが、誤って別の患者の受精卵を移植された可能性が高いことから、患者にこの事実を説明し、人工妊娠中絶を行ったという報告」を香川県及び高松市から受けた旨答弁した。また、米国においても、不妊治療の際に他人の受精卵を移植された事例が報じられるなど、海外においても同様の事例が発生しているものと承知している。不妊治療の末、体外受精により妊娠した後に、このような事実を告げられた患者の精神的苦痛・身体的苦痛は計り知れない。今後、子供を持ちたいという方々に安心して不妊治療を受けていただくためにも、不妊治療を受ける患者が誤って別の患者の受精卵や配偶子を移植等される事故(以下「受精卵や配偶子の取り違え事故」という。)を発生させないことが必要である。
以上を踏まえ、以下質問する。
一 国内外における受精卵や配偶子の取り違え事故の発生件数や発生に至った原因等を政府として把握しているのか示されたい。把握している場合、その発生件数や発生に至った主な原因を併せて示されたい。
二 舛添厚生労働大臣(当時)は、平成二十一年二月二十三日の衆議院予算委員会において、前述した香川県の医療機関における事例を受け、「厚生労働省としては、二月の二十日に自治体や関係学会に向けて通知を出しました。そして、不妊治療を実施する医療機関において、受精卵等の取り違え事故防止のため、ダブルチェックを実施するなど、医療安全上の適切な措置を講じるように周知したところでございます。今後、さらに実態をきちんと把握した上で、いろいろな指導を行っていきたいと思います」と答弁した。政府は、その後、受精卵や配偶子の取り違え事故の発生防止のため、「医療安全上の適切な措置を講じるように周知した」以外に、いかなる措置を講じてきたのか示されたい。また、今後、不妊治療への保険適用が実現し、これまでより多くの方が不妊治療を受けることになれば、受精卵や配偶子の取り違え事故の発生件数が増加することも考えられる。不妊治療への保険適用に際し、これまでに講じてきた措置に加え、現在、政府として、受精卵や配偶子の取り違え事故の発生防止対策を新たに検討しているのか、その検討状況を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一について
国内における御指摘の「受精卵や配偶子の取り違え事故の発生件数や発生に至った原因等」については、網羅的には把握していないが、医療法施行規則(昭和二十三年厚生省令第五十号)の規定に基づき公益財団法人日本医療機能評価機構において行われている「医療事故情報収集等事業」においては、受精卵又は精液の取り違えについて、平成十六年十月から令和元年六月までの間に五件報告されており、その発生に至った要因としては、容器と患者との照合や患者確認が不十分であったこと、特定の者に業務が集中していたこと等が報告されていると承知している。
また、国外における「受精卵や配偶子の取り違え事故の発生件数や発生に至った原因等」については、把握していない。
二について
「いかなる措置を講じてきたのか」とのお尋ねについては、従前より、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六条の十二の規定に基づき、全ての医療機関に対して、医療の安全を確保するための指針の策定、従業者に対する研修の実施その他の医療の安全を確保するための措置を義務付け、医療の安全を確保するための体制の整備を図っているほか、①「医療事故情報収集等事業」において、特定機能病院や独立行政法人国立病院機構の開設する病院等から報告された医療法施行規則第九条の二十の二第一項第十四号に規定する事故等事案等を公益財団法人日本医療機能評価機構において収集・分析し、その結果を医療機関等へ幅広く情報提供することにより、医療安全対策に有用な情報を共有し、医療安全対策の推進を図る、②「安心こども基金管理運営要領」(平成二十一年三月五日付け二十文科初第千二百七十九号・雇児発第○三○五○○五号文部科学省初等中等教育局長及び厚生労働省雇用均等・児童家庭局長連名通知別紙)に基づく不妊に悩む方への特定治療支援事業において、都道府県、指定都市及び中核市の長が、特定不妊治療(体外受精及び顕微授精をいう。)を実施する医療機関を指定する基準(以下「指定基準」という。)を定める際の指針として、医療安全管理体制の確保の観点から、「自医療機関において保存されている配偶子、受精卵の保存管理及び記録を安全管理の観点から適切に行うこと」、「体外での配偶子・受精卵の操作に当たっては、安全確保の観点から必ずダブルチェックを行う体制を構築すること」等を採卵・胚移植を行う医療機関の要件とすることを示すなどの取組を行っているところである。
政府としては、引き続き、医療法の規定に基づく適正な医療安全対策の実施の推進等を行うとともに、令和四年四月からの不妊治療の保険適用に際しては、不妊治療を実施する医療機関の診療報酬上の施設基準等の在り方について、指定基準等を踏まえ、中央社会保険医療協議会において検討してまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。