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「第十回特定原子力施設の実施計画の審査等に係る技術会合」の配付資料に関する質問主意書

参議院 第211回 第113号お答えすることは困難 ×7趣旨が明らかではない ×2

提出者
参議院
提出日
2023年6月15日
内閣転送 2023年6月21日
答弁書受領日
2023年6月27日
提出から12日
答弁の項目数
6
質問 1,483字/答弁 1,492字

質問本文

二〇二三年六月五日に開催された「第十回特定原子力施設の実施計画の審査等に係る技術会合」において東京電力が配付した資料では、福島第一原子力発電所一号機のダスト発生シナリオとして、原子炉圧力容器(RPV)が倒壊し、原子炉格納容器(PCV)に最大百mmの穴が空くとしているが、その過程の詳細が見えてこない。

そこで以下質問する。

一 二〇二三年五月十九日、私が提出した「福島第一原発一号機ペデスタル損傷による原子炉倒壊の危険に関する質問主意書」(第二百十一回国会質問第七〇号)に対する答弁(内閣参質二一一第七〇号)を受領した。これによると、耐震評価の結果にかかわらず、格納容器内は高線量の為に原子炉転倒対策工事が行えないとする旨の答弁があった。原子力プラント設計や耐震構造の専門家である森重晴雄氏は、原子炉の倒壊対策について、「ペデスタルの損傷部分を直接補修することなく、原子炉上部を補強するだけでも対策が出来ます。原子炉上部に振れ止めとしてあるスタビライザ付近の高さ一m前後コンクリートを充填するだけで原子炉は原子炉建屋と一体となり飛躍的に耐震レベルが向上します。しかもその作業は格納容器でなく原子炉建屋側で作業しますので被ばく量を抑えることが出来ます。その作業場所は今も格納容器内調査の現場基地としても使われています。」と述べている。原子炉倒壊は、放射線放出、屋上部使用済燃料プールへの影響、廃炉作業への影響等、場合によっては国家的な危機を招く可能性があり、なんとしても防がなければならないと思料する。早急に具体的倒壊防止策を講じるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 福島第一原子力発電所一号機のRPV倒壊を防ぎ、使用済燃料を取り出し原子力重大事故を未然に防ぐため、様々な分野の専門家による有識者会議を早急に設け真剣に話し合い、国を挙げて対策を講じるべきではないか。政府の見解を示されたい。

三 二〇二三年六月五日に開催された「第十回特定原子力施設の実施計画の審査等に係る技術会合」において東京電力が配付した資料では、RPVがどの方向に倒壊するか示されていない。私は床が最も損傷している原子炉方位二百二十度と想定している。これは三百九十二体の核熱料が残る使用済み燃料プール(SFP)側であるが、政府の見解を示されたい。

四 PCVと原子炉建屋には百mmの隙間がある。RPVがPCVに当たり、PCVを突き破り、RPVが百mm外側にある原子炉建屋に衝突して、RPVがその壁表面にとどまるとして、PCVの穴は百mmにとどまると東京電力は推定している。原子炉建屋はRPVの衝突に対しても耐えられるとする根拠について、政府が把握しているところを数値をもって示されたい。技術研究組合国際廃炉研究開発機構(IRID)が行った地震応答解析から、RPVが原子炉建屋に転倒すると原子炉建屋は耐えられないと考えるが、政府の見解を示されたい。

五 福島第一原子力発電所一号機のPCVの材料は「ASTA A二〇一」及び「A二〇二」である。この材料は建設当時から脆性破壊することが懸念されている。現在はPCVが露天に面し、海風を浴び塩害が進行しており、脆性破壊の可能性が高まっている。PCVが割れることもあり得るが、脆性破壊に対する政府の検討状況を示されたい。

六 PCVに空く穴が百mm以上となるとPCVの閉じ込め機能の見直しが必要であると思うが、東京電力において百mm以上に開く穴が空く場合の対策について検討されているのか。政府が把握しているところを明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「原子炉倒壊」には様々な状況が考えられることから、一概にお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、先の答弁書(令和五年五月十九日内閣参質二一一第七〇号。以下「前回答弁書」という。)でお答えしたとおり、東京電力ホールディングス株式会社(以下「東京電力」という。)福島第一原子力発電所一号機の原子炉格納容器(以下「格納容器」という。)内は放射線量が高く、さらに、同号機の原子炉建屋内も放射線量が高いため、政府として現時点では、同号機の原子炉圧力容器(以下「圧力容器」という。)を支持する構造物の補強等による御指摘の「倒壊防止策」を「講じる」ことは困難であると考えている。

二について

御指摘の「RPV倒壊」及び「原子力重大事故」には様々な状況が考えられることから、一概にお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、万一、格納容器内のペデスタル(以下「ペデスタル」という。)の圧力容器を支持する機能が喪失した場合においても、このことによる環境への影響をできる限り小さくするため、御指摘のように「様々な分野の専門家」から構成する原子力規制委員会としては、令和五年五月二十四日に開催された令和五年度第十二回原子力規制委員会において、東京電力に対して実施を求める事項について検討を行い、東京電力に対して、ペデスタルの圧力容器を支持する機能が喪失したという前提の下、圧力容器を含む上部構造物が沈下し格納容器に新たな開口部が生じるという環境への影響の観点から厳しい条件における環境へのダスト飛散による影響評価の実施、環境へのダスト飛散に対して取り得る対策(以下「取り得る対策」という。)の検討及び圧力容器が沈下した場合の構造上の影響に関する評価(以下「構造上の影響評価」という。)の実施を指示したところである。

三について

御指摘の「原子炉方位二百二十度」の意味するところが必ずしも明らかではないが、二についてで述べたとおり、構造上の影響評価を東京電力に指示しているところであり、現時点において、御指摘の「使用済み燃料プール(SFP)側」であるか否かを含め、原子力規制委員会として、お尋ねの「RPVがどの方向に倒壊するか」について見解を示すことは困難である。

四について

御指摘の「原子炉建屋はRPVの衝突に対しても耐えられる」及び「地震応答解析」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、これまで、東京電力において、御指摘のように「RPVがPCVに当たり、PCVを突き破り、RPVが百mm外側にある原子炉建屋に衝突」するとの評価は行っておらず、また、技術研究組合国際廃炉研究開発機構において、御指摘のように「RPVが原子炉建屋に転倒すると原子炉建屋は耐えられない」との評価は行っていないと承知しており、これらの評価が存在することを前提としたお尋ねについてお答えすることは困難である。

五について

前回答弁書でお答えしたとおり、格納容器の内部については、放射線量が高く詳細な調査を行うことが困難であることから、御指摘の「PCVが割れることもあり得る」か否かを含め、お尋ねの「脆性破壊に対する」「検討」を行うことは困難であると考えている。

六について

お尋ねの「PCVに」「穴が空く場合の対策」については、東京電力において、御指摘のような「原子炉圧力容器(RPV)が倒壊し、原子炉格納容器(PCV)に最大百mmの穴が空く」との想定に基づいて検討されているものではないが、御指摘のような「百mm以上」の穴が空く場合を含め、取り得る対策の中で検討しているものと承知している。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×7趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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