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公益通報者保護制度と公務員の守秘義務との関係に関する質問主意書
参議院 第213回 第202号お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×1
質問本文
法令違反行為や不正行為といったコンプライアンス違反の事実、又はそのおそれや疑いのある状況を知った者が、上司等への報告や、事業者の内部に設けられた通報相談窓口、当該法令違反等について権限を有する行政機関その他の通報先に対して公益通報した場合に、公益通報したことを理由として解雇その他不利益な取り扱いを受けることのないよう、公益通報者保護法において、どこへどのような内容の通報を行えば公益通報として法的に保護されるのかを示すとともに、公益通報者の保護と法令の規定の遵守のために必要な措置等について定めている。
同法では通報先として、事業者内部への公益通報(いわゆる一号通報)、権限を有する行政機関等への公益通報(いわゆる二号通報)及びその他の外部通報先への公益通報(いわゆる三号通報)の三類型に分けており、一号通報を内部公益通報、二号及び三号通報を外部公益通報としている。
同法第九条において一般職の公務員等についても、公益通報をしたことを理由として免職その他不利益な取扱いを行うことが禁止されている。
以上踏まえて、以下質問する。
一 三号通報の通報先として報道機関も含まれるが、インターネット上でニュースを配信しているニュースサイトの運営を行っている事業者も報道機関に含まれるのか見解を明らかにされたい。
二 衆議院議員逢坂誠二君提出「政府職員の通報が公益通報保護制度の対象になるか否かの基準に関する質問主意書」(第百九十三回国会質問第四〇九号)の答弁において、国家公務員等が「公益通報者保護法第三条各号に定める公益通報をしたとしても、国家公務員法第百条第一項の規定に違反するものではないと考えられる。」旨の答弁をしているが、地方公務員が公益通報者保護法第三条各号に定める公益通報をした場合、国家公務員の場合と同様に地方公務員法第三十四条第一項の規定に違反するものではないと考えられるのか政府の見解を明らかにされたい。
三 鹿児島県警察本部生活安全部長を務めた元警視正の男性が、不適切な捜査や事件処理を訴える目的で三号通報を行ったことに対して、国家公務員法違反の疑いで逮捕、送検されている。これは明らかに公益通報者保護法に反するもので、自らの法令違反、不適切な事案を隠蔽するために捜査機関としての権限を濫用する行いであり、許されるものではないと考えるが政府の見解を明らかにされたい。
四 上記事案について、通報者の意思を尊重し、政府は通報内容について調査を行い、その結果を明らかにするとともに法令違反や不適切な事案が判明した場合は鹿児島県警察に対し、関係者の処分も含めて是正等を求める必要があると考えるが政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねは、御指摘の「インターネット上でニュースを配信しているニュースサイトの運営を行っている事業者」が、公益通報者保護法(平成十六年法律第百二十二号)第三条第三号に規定する「その者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者」に当たるか否かに関するものであると考えられるところ、当該者に当たるか否かについては、個別具体の事案に即して判断すべきものであり、一概にお答えすることは困難である。
二について
一般論として申し上げれば、公益通報者保護法は、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第三十四条第一項の規定により課される守秘義務を解除するものではないが、公益通報者保護法第二条第三項に規定する通報対象事実(以下「通報対象事実」という。)は、地方公務員法第三十四条第一項に規定する「秘密」として保護するに値しないと考えられるため、そもそも、通報対象事実について、同法第三条第二項に規定する一般職に属する職員が公益通報者保護法第三条各号に定める公益通報をしたとしても、地方公務員法第三十四条第一項の規定に違反するものではないと考えられる。
三について
お尋ねについては、個別具体的な事件における捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、お答えすることは差し控えたい。
四について
お尋ねについて、前鹿児島県警察本部生活安全部長による国家公務員法違反被疑事件に関し、同県警察において、同前部長の行為は公益通報(公益通報者保護法第二条第一項に規定する公益通報をいう。)には当たらないと判断しているものと承知しており、政府として御指摘のような「調査」を行うことは考えていない。