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外国資本による日本の鉱業権取得と国益に及ぼす影響に関する質問主意書

参議院 第217回 第3号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×4

提出者
参議院
提出日
2025年1月24日
内閣転送 2025年1月29日
答弁書受領日
2025年2月4日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,208字/答弁 1,665字

質問本文

令和六年十一月十五日、毎日新聞は「外国資本の企業五社が日本国内の少なくとも計四十二カ所の金鉱山の開発に向けて調査や試掘を進めている」と報じた。カナダの三社とオーストラリアの二社が新たな金採掘の事業を進めているが、北海道黒松内町では、住民の反対運動が起きており、鉱害の発生など環境や健康への悪影響、開発の持続可能性に対する懸念等が報じられている。

歴史的にみると、外国による鉱物資源の獲得は、侵略や植民地化の大きな理由であった。そのため、我が国では、鉱山開発を国の直轄事業として厳格に管理し、外国の介入を阻止してきた。現行の鉱業法では、国は、鉱物(金鉱、銀鉱、銅鉱など)を掘採し、取得する権利を賦与する権能を有し(第二条)、「日本国民又は日本国法人」でなければ、鉱業権(試掘権及び採掘権)者となることができない(第十七条)と規定されており、外国人又は外国法人は鉱業権者となることはできない。

平成二十九年にカナダのJapan Gold社が、平成二十四年の鉱業法改正以降外国企業として初めて日本国内での探鉱・試錐許可を取得した(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構、平成二十九年十二月二十二日付「金属資源情報」)。その後、令和六年においてもJapan Gold社に対し、鉱業権の設定の許可処分がなされている。

試掘は探索段階であり、必ずしも商業的に採掘可能な量の鉱物が見付かる保証はない。しかし、企業は利益を求め投資をするため、鉱物が発見されれば、それが日本の資源の外部流出と国益の損失に直結するリスクが高い。日本の鉱物資源は希少であることから、極めて制限的に許可するべきと考える。

以上をもとに、以下質問する。

一 鉱業法第十七条の「日本国民又は日本国法人」の定義を明らかにされたい。

二 鉱業法第二条及び同法第十七条が規定された背景、目的及び理由を明らかにされたい。

三 過去十年以内の外国事業者による鉱業権の設定出願に関する処分の詳細(出願人の氏名又は名称、件数、処分年月日、処分内容等)を明らかにされたい。

四 外国事業者に鉱業権を許可することが、鉱業法第十七条の趣旨に照らして適切であると政府が判断する根拠を示されたい。また、このような許可が国益にどのような影響を及ぼす可能性があるか政府の見解を示されたい。

五 鉱山開発による近隣住民の健康や環境に与える悪影響をどのように防止しているか示されたい。

六 鉱業に関連する税制について

1 鉱業者が日本国内で鉱業活動を行う際に、利益の国外流出防止、環境保護、国内企業との競争、公平性の確保及び国内産業の保護といった観点から、鉱業に関連する税制(鉱区税及び鉱産税等)はどのように設計されているか示されたい。

2 前記の税制は、国際的な基準に適合しているか示されたい。

3 前記の税制は、国益にどのような影響を及ぼしているか政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)は、鉱物資源を合理的に開発することによって公共の福祉の増進に寄与するため、鉱業に関する基本的制度を定めることを目的としているところ、お尋ねの「日本国民又は日本国法人」については、同法において明確に定義していないが、同法第二条及び第十七条の規定については、同法附則第二項の規定による廃止前の鉱業法(明治三十八年法律第四十五号)を参考にしたものであると認識しており、その目的などについては、例えば、昭和二十五年十月二十三日の衆議院通商産業委員会において、徳永通商産業省資源庁鉱山局長(当時)が「鉱物は土地の所有権と離れた、所有権の内容以外のものとして、国がそれを掘採取得する権利を人に與える権能を持つているんだという趣旨を簡潔に現行法は表明したものではなかろうかというふうに了解されまするので、ことに、その内容は現行法ができましたときの母法であります外国の例を見ましても、大体そういう趣旨に了解されます」及び「鉱業権というものは、その国にとつてやはり基本的な重要な権利でございまするので、外国立法例も相当やはり制限的な扱いをいたしておりますから、日本におきましても制限的な扱いをいたした方がいいじやないかということで、置いたわけでございます。」と答弁したとおりである。

三及び四について

お尋ねの「外国事業者」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、経済産業大臣として、鉱業法第二十一条第一項に規定する鉱業権の設定の出願がなされた際には、同法第二十九条第一項に掲げる基準に適合するか否かを審査し、当該出願に係る許可を行っている。

五について

お尋ねの「鉱山開発による近隣住民の健康や環境に与える悪影響」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねについては、経済産業大臣として、鉱業法第二十一条第一項に規定する鉱業権の設定の出願に係る許可に当たっては、同法第二十四条に基づく関係都道府県知事との協議を行うとともに同法第二十六条に基づく設備設計書の提出を命ずることにより鉱害の防止のための調査を行っており、また、鉱業権者に対し、鉱業法施行規則(昭和二十六年通商産業省令第二号)第二十七条に基づき、同法第六十三条に規定する施業案において鉱害の防止のための施設に関する事項等を記載させるとともに、鉱業の実施に当たって、鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)第八条に基づき、鉱害の防止のため必要な措置を講ずることを求めている。

六の1及び3について

御指摘の「利益の国外流出防止、環境保護、国内企業との競争、公平性の確保及び国内産業の保護といった観点」及びお尋ねの「国益にどのような影響を及ぼしているか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、鉱区税及び鉱産税を含め、地方税については、地方公共団体が行政サービスを行うために必要な経費を賄うために課されるものである。

その上で、鉱区税については、鉱業権者が地下の埋蔵鉱物を採掘する権利を与えられていることに着目し、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第百七十八条の規定により、鉱区に対し、面積を課税標準として、当該鉱区の所在する都道府県において、当該鉱区の鉱業権者に課することとされており、休眠鉱区の防止をも意図して課されるものである。また、鉱産税については、鉱物の掘採、運搬等の事業活動によって生じる道路橋梁(りょう)の損傷等に伴う行政経費を踏まえ、鉱山と当該鉱山の所在する市区町村の応益的な関係に着目し、同法第五百十九条の規定により、鉱物の掘採の事業に対し、当該鉱物の価格を課税標準として、当該事業の作業場の所在する市区町村において、当該事業を行う鉱業者に課することとされているものである。

六の2について

お尋ねの「国際的な基準」の具体的に意味するところが明らかではないため、「適合しているか」とのお尋ねについてお答えすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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