Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第221回

原子力事業者における内部通報制度及び公益通報者保護制度に関する質問主意書

参議院 第221回 第31号お答えすることは困難 ×2承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2026年4月8日
内閣転送 2026年4月13日
答弁書受領日
2026年4月17日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 1,287字/答弁 1,934字

質問本文

経済産業省及び原子力規制委員会は令和八年一月、中部電力株式会社(以下「中部電力」という。)に対し、浜岡原子力発電所の地震動の評価に当たって不適切な方法で実施をしていた事案(以下「当該事案」という。)について報告を求めた。これを受け、中部電力は令和八年三月三十一日、「浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査における基準地震動策定に係る不適切事案に関する報告書」(以下「報告書」という。)を提出した。報告書によれば、地震動評価に係る算定プロセスが明確になっていないなど内部からの複数回の指摘(以下「当該指摘」という。)があったにもかかわらず、審査資料等が改められることはなかったとされている。

原子力発電所における事故の発生は国民の生命・身体に重大な影響を及ぼし得るため、その安全性に関する情報の適切な共有及び是正措置の確保は極めて重要である。しかし、当該指摘に対し是正が図られなかったことは、中部電力における内部通報制度の実効性や通報者の保護の在り方に重大な疑義を生じさせるものである。特に、公益通報者保護法(平成十六年法律第百二十二号)の趣旨に照らせば、当該指摘は、公益通報として適切に取り扱われるべきと考えられる。

以上を踏まえて、以下質問する。

一 当該指摘がなされていたにもかかわらず是正されなかったことは、中部電力の内部通報制度が実効的に機能していなかった可能性があることを示していると認識しているか、政府の見解を示されたい。

二 原子力事業者における内部通報制度について、現行制度上どのような体制整備が求められているか、具体的に示されたい。

三 当該指摘は、公益通報者保護法上の公益通報に該当し得ると考えるが、政府の見解を示されたい。公益通報に該当する場合、どのような保護の対象となるか、具体的に示されたい。

四 当該指摘を行った者に対し、不利益な取扱い(配置転換、降格、解雇等)がなされていないか、政府として把握している事実関係を示されたい。また、事実関係を把握していない場合、その理由及び今後の調査の必要性について、政府の認識を示されたい。

五 当該指摘が是正に結びつかなかったことを受けて、原子力分野における内部通報制度及び公益通報者保護制度に課題があると認識しているか、政府の見解を示されたい。

六 原子力分野においては一般産業以上に高度な安全文化が求められるにもかかわらず、当該事案において内部通報制度が機能しなかった要因を政府としてどのように分析しているか示されたい。

七 当該事案を踏まえ、原子力事業者に対し、内部通報制度の運用状況に関する点検又は指導を行う考えがあるか示されたい。

八 通報者が、事業者の内部に対して不正を指摘するのではなく、経済産業省や原子力規制委員会に対して直接不正を通報できる制度の整備を検討する考えがあるか示されたい。

九 当該事案は単なる個別事業者の問題にとどまらず、原子力分野の安全を支える制度基盤そのものに関わるものである。内部通報制度及び公益通報者保護制度の実効性確保について、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文経過

政府答弁書

一、三、五及び六について

現在、経済産業省においては、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第百六条第三項の規定に基づき、原子力規制委員会においては、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下「原子炉等規制法」という。)第六十七条第一項の規定に基づき、それぞれ中部電力株式会社に対し、御指摘の「当該事案」の原因等についての報告を求めているところであり、また、同委員会において、原子炉等規制法第六十一条の二の二第一項の規定に基づく原子力規制検査(以下「原子力規制検査」という。)を通じ、お尋ねの「当該指摘」を含めた詳細な事実関係の把握を行っているところであるため、お尋ねについて、現時点でお答えすることは困難である。

二について

お尋ねの「原子力事業者」を含む事業者は、御指摘の「体制整備」について、公益通報者保護法(平成十六年法律第百二十二号)第十一条第一項において、「第三条第一号及び第六条第一号に定める公益通報を受け、並びに当該公益通報に係る通報対象事実の調査をし、及びその是正に必要な措置をとる業務・・・に従事する者・・・を定めなければならない」とされており、また、同法第十一条第二項において、「前項に定めるもののほか、公益通報者の保護を図るとともに、公益通報の内容の活用により国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法令の規定の遵守を図るため、第三条第一号及び第六条第一号に定める公益通報に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置をとらなければならない」とされている。

四について

一、三、五及び六についてで述べたとおり、現在、経済産業省においては、電気事業法第百六条第三項の規定に基づき、原子力規制委員会においては、原子炉等規制法第六十七条第一項の規定に基づき、それぞれ中部電力株式会社に対し、御指摘の「当該事案」の原因等についての報告を求めているところであり、また、同委員会において、原子力規制検査を通じ、お尋ねの「当該指摘」を含めた詳細な事実関係の把握を行っているところであるため、現時点において、お尋ねの「当該指摘を行った者に対し、不利益な取扱い(配置転換、降格、解雇等)がなされていないか」については把握しておらず、また、「今後の調査の必要性」について、現時点でお答えすることは困難である。

七及び九について

一、三、五及び六についてで述べたとおり、現在、経済産業省においては、電気事業法第百六条第三項の規定に基づき、原子力規制委員会においては、原子炉等規制法第六十七条第一項の規定に基づき、それぞれ中部電力株式会社に対し、御指摘の「当該事案」の原因等についての報告を求めているところであり、また、同委員会において、原子力規制検査を通じ、御指摘の「当該指摘」を含めた詳細な事実関係の把握を行っているところ、お尋ねの「内部通報制度の運用状況に関する点検又は指導」及び「内部通報制度及び公益通報者保護制度の実効性確保」については、その結果も踏まえて検討すべきものであると考えているため、現時点において、予断をもってお答えすることは差し控えたい。

八について

お尋ねについては、公益通報者保護法第二条第一項において、公益通報とは、労働者等が「不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、当該各号に定める事業者・・・又は当該役務提供先の事業に従事する場合におけるその役員(中略)、従業員、代理人その他の者について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、・・・当該通報対象事実について処分・・・若しくは勧告等・・・をする権限を有する行政機関(中略)に通報すること」と定められており、お尋ねの「通報者」が「経済産業省や原子力規制委員会」に対して公益通報を行うことは、現行法の下においても可能である。その上で、同法第十三条第二項において、「通報対象事実について処分又は勧告等をする権限を有する行政機関・・・は、前項に規定する措置の適切な実施を図るため、第三条第二号及び第六条第二号に定める公益通報に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置をとらなければならない」と定められているところ、経済産業省及び原子力規制委員会においては、同項の規定を踏まえ、外部の労働者等からの通報を受け付ける窓口を設けている。また、原子炉等規制法第六十六条第一項に基づき、原子力事業者が原子炉等規制法又は原子炉等規制法に基づく命令の規定に違反する事実がある場合において、原子力事業者の従業者がその事実を同委員会に申告することができる制度が整備されている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる