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大腿四頭筋拘縮症対策に関する質問

参議院 第75回 第5号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
1975年2月20日
内閣転送 1975年2月22日
答弁書受領日
1975年2月28日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,795字/答弁 982字

質問本文

大腿四頭筋拘縮症対策に関する質問主意書

大腿四頭筋拘縮症対策に関しては、政府においても、(1)患児の把握 (2)原因の究明 (3)治療法の研究 (4)予防対策の確立 (5)患児に対する当面の治療等について、一斉健康診査の実施、研究班の設置、育成医療の適用等の措置が進められているところと承知しているが、現に患児を持つ親は、治療の可能性と予後の見通しに不安をいだき、また受療機会の確保と治療を受けるための経済的負担について心配している。

他方、健康児を持つ親もまた、拘縮症が、多くの場合注射が原因だとされていることから、子どもが病気にかかつた場合に受ける一般の医療に対して危惧をもち、そのことが一般的に医療への不信へつながりつつある。

これらの不安、心配、危惧、不信は一刻も早く解消することが行政の責務であると考えるので、とりあえず、次の各項について質問する。

一 患児の把握について

さきに決定をみた「大腿四頭筋拘縮症診断基準」に基づいて各都道府県が行つている健康診査結果の第一次集計が、一月末現在でまとめられることになつている。早急に、(1)地域別に (2)年齢別・男女別 (3)症状別の集計結果を公表されたい。

なお第二次以降の集計もその都度公表願いたい。

二 治療の可能性と予後の見通しについて

多くの親は、棒のようになつた脚は、もう一生治らないものと悲嘆にくれている。

研究班の報告書によれば、「本症の予後」として「重症例を放置すれば膝変形、膝蓋骨脱臼などをおこすことがあるが、幼児期から適切な治療を行えば、予後は一般に可良である。」とされている。

しかし、これでは親の不安を和らげることにならないので、この趣旨を徹底させて、治療への希望をもたせる必要がある。そのためには、(イ)なおつていつた例 (ロ)なおらなかつた例 (ハ)かえつて悪くなつた例の紹介を行うことがもつとも効果的であると考える。

その具体的な施策を示されたい。

三 受療機会の確保について

注射を行う医師は全国にまたがつているのに、育成医療機関、整形外科専門医は限られているから、患児のなかには、治療を受けるのに泊りがけで行かなければならないものが多く出ている。

注射が機縁となつて引きおこされたものであること、おそらく万をこえるだろうと推定される多数であることを考えると、特段の行政的配慮を加えるべき性格の疾病である。

したがつて、単に育成医療によつて自己負担分を公費でみるということにとどめることなく、

(1) 受療機会の確保について、例えば交通費の追加負担、所得制限の緩和についても特別の措置を講ずべきだと考えるがどうか。

(2) なお育成医療の予算わくにしばられて、受療が拒否されることのない旨を周知させる必要もあるので、併せて確認しておきたい。

(3) 記録によれば、四十年に福井県で、四十四年に愛知県で集団的に発見され、示談あるいは訴訟によつて、損害賠償の面だけに切りがつけられたとあるが、これら過去の事例も、もちろん今回の分と同様に取り扱われるものだと了解してよいか。

四 未然防止対策について

注射の部位、回数、注射を受けた年齢、注射薬の成分等との関連を究明しなければ根本的原因はわからない、したがつて未然防止対策もつくれない、とする科学的な研究姿勢は、学問的にはもつともなことであるが、子どもをもつ親たちにとつては、子どもの病気はいつ起るか判らないし、そうなれば今日明日にでも注射を含む医療を受けざるを得なくなる。科学的な原因究明によつて確定されるだろう予防対策を待つゆとりはないのである。行政は医療に介入できないといつた一般原則で、何もしないのでは、親自身が自衛のために医療への介入をはじめるか、あるいは訴訟によつて間接に医療のあり方に反省を求める道を選ぶしかなくなつてくる。

行政としては、とりあえず、

(1) 注射の安易な施用の是正

(2) 医療に基づく副作用(事故)のモニター制の採用

(3) 医師の永久免許のあり方の再検討と卒後研修の採用

について、その対策を考えているか、具体的な用意があれば示されたい。

〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1

電話:03-3581-3111(大代表)

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参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

大腿四頭筋拘縮症に係る健康診査の実施状況(一月末現在)については、集計が終わり次第公表いたしたい。

なお、今後とも大腿四頭筋拘縮症に係る健康診査の実施状況の集計結果については、必要に応じ公表いたしたい。

二について

現在、厚生省の依頼により、大腿四頭筋拘縮症に関する研究班(班長日本大学医学部佐藤孝三教授)において、全国の指定育成医療機関に協力を求め、本症患者の治療方法及び予後等の具体的事例について調査を実施し、同研究班として、この調査に基づきできるだけ速やかに具体的症例に応じた予後の見通し及び適切な治療の方法を示すべく、とりまとめているところである。政府としても、その報告を待つて関係者への周知を図つてまいりたい。

三について

(1) 指定育成医療機関のうち整形外科部門を有する医療機関は、全国で一、〇一九か所あり、医療を受けるのに支障をきたしていないものと考えている。

なお、入院治療又は転医を必要とするときであつて、医療機関まで歩行困難である等により必要と認められる場合には、育成医療においても移送の給付を行うこととしている。

また、育成医療の給付については、養育医療等と同様、扶養義務者等の負担能力に応じ公費負担しており、現在の取扱いは適正なものと考えている。

(2) 育成医療の給付に必要な費用については、所要の予算措置を講じているところである。

(3) 御質問の過去の事例についても、支給要件に該当する場合には、育成医療の給付の対象となり得るものである。

四について

(1) 本症の発生防止に関し、昨年、日本医師会は、小児に対する筋肉注射の回数、部位等についての留意事項を含む研究報告をまとめ、会員に周知徹底の措置を講じている。

政府としても現在行われている研究班の研究結果等を踏まえ、遺憾なきを期してまいりたい。

(2) 医療に関する情報については、地方公共団体等と密接に連絡をとりつつその収集に努めるほか、情報収集体制のシステム化に関する研究開発を進めているところであるが、本症の発生にもかんがみ、更に努力してまいりたい。

(3) 医師の卒後研修については、従来から実施しているところであるが今後ともその充実に努めてまいりたい。また、医師の免許については、国家試験を厳正に実施して免許を与えており、今後とも国家試験の改善に努めたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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