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株式会社東京スピンドル製作所の労使紛争に関する質問

参議院 第75回 第8号

提出者
参議院
提出日
1975年5月21日
内閣転送 1975年5月24日
答弁書受領日
1975年6月6日
提出から16日
答弁の項目数
6
質問 1,002字/答弁 1,352字

質問本文

株式会社東京スピンドル製作所の労使紛争に関する質問主意書

東京都大田区荻中二ノ一六ノ一六に本社を置く株式会社東京スピンドル製作所(以下会社という)秋田工場(秋田県南秋田郡若美町野石才の神七ノ一)の労使紛争について質問する。

一、会社秋田工場の労働組合(全国金属労働組合秋田地方本部東京スピンドル支部、以下支部という)が昭和四十八年十一月十一日全国金属労働組合(以下全金という)に加入してから、会社は、第二組合(秋田地方同盟、東京スピンドル秋田工場従業員組合)を結成したり、全金支部の団結権を侵害するという不当労働行為が行われ、会社が支部に謝罪文を提出するというように労使の紛争が続いているといわれている。

特に本年三月三十一日には、全金支部に所属する組合員のみ七名を解雇したり、支部組合員のみ賃金カットをしたため、労使の対立は極めて激化していると聞いているが、その経過と現状について明らかにされたい。

二、この紛争について、全金支部などから地方労働委員会への救済申立、労働基準監督署への申告などがされていると聞いているが、それらの内容とその処理状況を明らかにされたい。

三、人権侵害の事実もあるということで、人権擁護委員会にも申告したといわれているが、その処理状況を明らかにされたい。

四、労使の紛争の中で、会社の保坂課長の告訴によつて、男鹿警察署は支部組合員を逮捕したと聞いているが、解雇通告をうけて必死にその生活を守るために闘つている労働組合活動に対する不当な介入ではないか。その後の処置を明らかにするとともに、この逮捕に対し、検察庁、裁判所はいかなる態度をとりまたは決定をしたのか明らかにされたい。

五、会社秋田工場は、若美町の誘致工場であると聞いている。全金支部組合員の中で、自分の土地四反を会社に提供することによつて雇用された者が、今回の解雇の通告をうけている。

このように若美町当局並びにその住民の協力をえて誘致された会社が不法、不当な行為を行つた時には、政府は如何なる見解をもつて臨むのか、明らかにされたい。

六、この労使紛争について、政府、労働省は如何なる方法で解決に努力されるのか、見解を求めるものである。

〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1

電話:03-3581-3111(大代表)

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参議院の原文・経過

政府答弁書

一、について

株式会社東京スピンドル製作所(以下「会社」という。)の秋田工場においては、昭和四十五年十二月、東京スピンドル秋田工場労働組合が結成され、昭和四十八年十一月、同労働組合は、総評全国金属労働組合に加盟し、名称を総評全国金属労働組合秋田地方本部東京スピンドル支部(以下「支部」という。)に改めた。一方、昭和四十九年二月、支部に加入していない従業員が、新たに、東京スピンドル秋田工場従業員組合(以下「従組」という。)を結成した。この間、昭和四十八年十二月、年末一時金、慶弔見舞金等の支給に関する紛争があつたと聞いている。

昭和五十年二月、会社は、業績の悪化を理由に十名の希望退職者を募集したが、応募者が一名であつたため、同年三月末日付けで支部組合員七名及び従組組合員二名の指名解雇を行い、うち従組組合員二名については、従組の要請に基づき希望退職扱いとした。また、会社は、同年四月一日から十五日までの間、被解雇者を除く支部組合員が会社の指示に従つた就労を行わなかつたこと等を理由に、これらの組合員の四月分賃金の一部をカットしたと聞いている。

二、について

労働委員会に対する不当労働行為救済申立てについては、支部等から、本年四月には秋田県地方労働委員会に対して、五月には東京都地方労働委員会に対して、支部組合員の指名解雇問題及び支部組合員に対する賃金カット問題に関してそれぞれ不当労働行為救済申立てが行われ、現在、両事件とも関係地方労働委員会に係属中であると聞いている。

労働基準監督署に対する申告については、支部役員から、本年五月、秋田労働基準監督署に対し、会社の秋田工場において労働基準法第三条及び第二十四条違反の事実があるとして申告が行われ、現在、同労働基準監督署において調査中である。

三、について

人権侵犯事件の申告については、支部役員から、本年五月、秋田地方法務局に対し申告が行われ、現在、同地方法務局において調査中である。

四、について

本年四月八日、会社の秋田工場内において、支部役員二名が、同工場の保坂管理課長補佐に対し暴行、傷害を加えたとして、被害者から男鹿警察署に対し告訴が行われ、同警察署においては、再三にわたつて被疑者の出頭を求めたが、これに応じなかつたため、同月二十四日傷害罪容疑で逮捕状により逮捕し、同月二十五日秋田地方検察庁に送致したところである。同地方検察庁においては、同日、被疑者二名について秋田地方裁判所に対し勾留請求を行つたが、同地方裁判所は右請求を却下したため、翌二十六日、被疑者の身柄を釈放し、現在、在宅のまま捜査を行つている。

政府としては、正当な組合活動に対して何ら介入するものではないが、暴力の行使に対して法の定めるところに従つて厳正な取締りを行うことは当然であると考えている。

五、について

会社が労働関係法令等に違反する行為を行つた場合には、政府としては、関係行政機関において監督指導を実施する等所要の措置を講ずる所存である。

六、について

政府としては、労使当事者の自主的解決への努力を期待しつつ、紛争の解決促進のために採り得る諸措置について更に検討を進めるとともに、労使の話合いを促進する等紛争の早期かつ円満な解決のために努力してまいりたい。

参議院の原文

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