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動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所における回収ウラン転換実用化試験等に関する質問主意書

衆議院 第123回 第4号承知していない ×1

提出者
衆議院
提出日
1992年2月20日
内閣転送 1992年2月24日
答弁書受領日
1992年3月31日
提出から40日
答弁の項目数
9
質問 1,348字/答弁 2,542字

質問本文

動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所における新年度(平成四年度)予算による回収ウラン転換実用化試験は、その科学的性格からして、在来の「保全協定」の枠を超えるものと考えられる。従って放射能等による生活環境の汚染・破壊に危惧の念を抱く周辺住民=岡山県民は、様々な機会を通じてこの試験の具体的内容について、責任ある説明を求め、関係資料の提出を要求するなど、事業の安全性の確認を得ようと努力してきた。しかるに同事業所並びに関係官公庁は、ことごとく試験内容を秘匿するかの如く、適正な回答を拒みつづけて現在にいたり、周辺住民の危機感をいっそう�ミらせている。よってこの際、当該試験の全容に関して適正な説明をなすことは、地域住民の不安をなくし、生活環境の安全を保障する上に緊急を要するものと考える。

従って次の事項について質問する。

一 現行の環境保全協定は、「天然ウラン系」を前提としたもので、管理目標値にもプルトニウム等の人工放射能は含まれない。また、協定に津山圏域十五市町村を代表し、立会人として署名した津山市長は「…パイロットプラント、原型プラントで取り扱うのは核分裂以前の自然の状態のウラン…」と、当時の市議会で明言している事実からも、新計画に基づく回収ウラン転換実用化試験は、青森県ですでに「再処理工場の一部」といわれる事実にまつまでもなく、環境保全協定の改訂・見直しを必要とするものと考えるが、どうか。

仮に、その必要なしとされるならば、それを裏づけるに十分な説明を求める。

二 今後、人形峠事業所への再処理回収ウランの搬入計画(年次、月別数量)を明示し、また保管と搬出計画(年次、月別数量)、加工、使用計画を説明されたい。

三 これまで再処理ウランの転換に使用したCTF ― IIの機器のうち、解体した廃棄物及び含有核種の放射線量、線量別数量、保管場所、処分計画等を明示されたい。

四 同じく再濃縮を行ったウラン濃縮パイロットプラントのカスケード等の機器についても、三と同様の説明を求める。

五 今後、再濃縮が計画されているウラン濃縮原型プラントの処理、解体年次と前記三、四と同様の事項につき、予定を明示されたい。

六 回収ウランの実用化試験の実施にともなうモニタリングポストの増設、測定項目及び監視核種の追加予定ありや。また、モニタリングポストにかかわる指針類はどのようなものか、詳細に説明されたい。

七 動力炉・核燃料開発事業団が実施している人形峠事業所及びその周辺における大気中のラドン濃度測定結果について、年次(月)別、測定点別測定値を明示されたい。また、旧人形峠鉱山における一九五八年一〇月以前の坑道の作業環境、特に、坑道内のラドン濃度測定結果を明示されたい。

八 動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所当局は、一九九一年一一月、ウラン濃縮原型プラントの運転終了を平成十年度とする旨を明らかにしているが、それ以後の同所施設並びに広大な敷地について、如何なる活用計画ありや。

九 高レベル放射性廃棄物の処理、処分計画についての、原子力委員会(廃棄物対策専門委員会)及び高レベル放射性廃棄物対策総合計画委員会、高レベル廃棄物対策推進協議会等の審議内容・経過を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所周辺環境保全等に関する協定書(昭和五十四年七月二十八日締結、平成元年三月十七日改定。以下「協定書」という。)の改定等の必要性は、協定の当事者である岡山県、上斎原村及び動力炉・核燃料開発事業団(以下「動燃」という。)の協議により判断されるものである。

動燃は、従来から、動燃人形峠事業所(以下「事業所」という。)において現行の協定書に基づき回収ウランの転換試験を実施してきたところであり、回収ウランを取り扱う上での問題は生じていない。

動燃が現在予定している今後の回収ウランの転換試験(以下「予定転換試験」という。)についても、動燃において協定書に基づき、岡山県及び上斎原村の了解を得ることとし、その際、必要があると判断された場合には、協定書の改定等について検討されることとなる。

二について

動燃は、予定転換試験において、電気事業者等との契約に基づき、試験期間中、ウランの量が三百六十トンの範囲内で回収ウランを事業所に搬入し、転換を行うこととしているが、予定転換試験における回収ウランの搬入及び保管に係る年次、月別数量に関する計画については、今後、予定転換試験の実施に係る核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第五十五条第一項に定める核燃料物質の使用の変更の許可並びに協定書に基づく岡山県及び上斎原村の了解を得て、動燃において具体的計画が確定されることとなる。

さらに、動燃は、転換された回収ウランをウラン濃縮原型プラントで濃縮することとしているが、これについても、具体的な計画は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第十六条第一項に定める核燃料物質の加工の変更の許可並びに協定書に基づく岡山県及び上斎原村の了解を得て、確定されることとなる。

また、その後の回収ウランの加工及び使用の段階の計画は、今後、回収ウランを所有する電気事業者において決定されるものであり、回収ウランの事業所からの搬出の計画は、その際に決定されることとなる。

三について

動燃が事業所においてこれまで実施した回収ウランの転換試験に使用されていた機器の一部は、昭和六十年度と昭和六十二年度に解体され、ドラム缶(容量二百リットル)七十一本に収納されて、事業所内の廃棄物貯蔵施設に保管されている。廃棄物を収納したドラム缶の線量別数量は、その表面線量当量率が現在の検出限界である〇・二マイクロシーベルト毎時以上五マイクロシーベルト毎時未満のものが三十本、〇・二マイクロシーベルト毎時未満のものが四十一本である。

これらの廃棄物の処分計画は、今後動燃において検討されることとなるが、含有核種及びその放射線量については、処分の際に評価されることとなり、処分計画に応じて適切に処理されることとなる。

四について

動燃は、事業所のウラン濃縮パイロットプラント(平成三年度に濃縮工学試験施設と名称変更)において回収ウランの濃縮試験を実施したが、同年度に同プラントの遠心分離機の一部は撤去され、濃縮工学試験施設内に密閉した状態で保管されており、これに関連する機器類は、解体されてドラム缶(容量二百リットル)七十五本に収納され、事業所内の廃棄物貯蔵施設に保管されている。

この遠心分離機及び廃棄物を収納したドラム缶の表面線量当量率は、すべて〇・二マイクロシーベルト毎時未満である。

撤去された遠心分離機については、核兵器の拡散防止上の観点から、動燃において機微情報の拡散を防ぐための処理技術が開発された後、処理されることとなっており、それまでは濃縮工学試験施設に保管されることとなっている。含有核種及びその放射線量については、処分の際に評価されることとなり、処分計画に応じて適切に処理されることとなる。

関連機器類の解体により発生した廃棄物の処分計画も、動燃において今後検討されることとなるが、含有核種及びその放射線量については、処分の際に評価されることとなり、処分計画に応じて適切に処理されることとなる。

五について

ウラン濃縮原型プラントの解体等の計画については、動燃において今後検討されることとなる。

六について

予定転換試験の実施に伴う事業所周辺のモニタリングポストの設置等は予定されていないが、今後、必要があれば検討されることとなる。

地方公共団体及び原子力施設の設置者が具体的な環境放射線のモニタリング計画を作成する際の指針として、環境放射線モニタリングに関する指針(平成元年三月原子力安全委員会決定)がある。

七について

動燃が事業所及びその周辺地域において、測定した大気中のラドン濃度の結果は別表一のとおりである。

動燃においては、労働者の安全を確保するため、御指摘の旧人形峠鉱山における坑内の作業環境の整備に努めていたところである。

昭和三十三年十月以前の坑内のラドン濃度の測定値については、動燃の前身である原子燃料公社が、同公社の年報(昭和三十二年度)で公表したもの以外は承知しておらず、それによれば、探鉱坑道掘削途上における機械通気を行わない時の削岩箇所における値及び坑道掘削完了後の自然通気時における値は別表二のとおりである。

八について

ウラン濃縮原型プラントは、DOP ― 1が昭和六十三年四月から、DOP ― 2が平成元年五月からそれぞれ運転を開始しており、十年間、連続運転を行う計画である。

事業所における研究等に係るその後の計画については、今後検討されることとなる。

九について

平成三年七月に、原子力委員会放射性廃棄物対策専門部会に高レベル放射性廃棄物総合計画委員会を設置し、高レベル放射性廃棄物対策の進め方全般に関し、より具体的にその考え方を示していくための調査・審議を行っている。

また、平成三年十月に、国、電気事業者及び動燃の三者から成る高レベル放射性廃棄物対策推進協議会を設置し、高レベル放射性廃棄物処分対策に係る当面の具体的な推進方策の検討、所要の連絡調整等を進めている。

(別表一)

事業所及びその周辺地域における大気中のラドン濃度測定結果

(別表二)

坑内のラドン濃度の測定値

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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