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宗教法人法に関する質問主意書

衆議院 第13回 第52号

提出者
衆議院
提出日
1952年7月11日
内閣転送 1952年7月12日
答弁書受領日
1952年7月18日
提出から7日
答弁の項目数
0
質問 991字/答弁 866字

質問本文

衆議院議長 林 讓治 殿

宗教法人法に関する質問主意書

宗教法人法制定当時の関係者として、同法の運用については相当深い関心を有するものであるが、近来各地において宗教の本旨を解しないよう思われる運用を見聞して遺憾に堪えない次第であるから、以下数條について質問するものである。

一 宗教法人法附則第二十七項にいう「宗教法人がもつぱらその本来の用に供する。」の意義如何。

二 宗教法人の行事の中には、毎日継続反覆して同様に催されるものの外、一年に一、二回のみとか、数年に一回とかいう大行事もあることは宗教活動としての通例である。

この一年に一、二回のみとか、数年に一回とかの用に供するために存在する固定資産に対しては課税を如何にする解釈であるか。

三 宗教法人の教職舍は、国家公務員の官舍、官邸等と同様に、その本務の遂行上必要なものであり、信徒などの来訪、教化にきわめて都合のよい施設であるから、等しく固定資産税については非課税となるものと解するが、当局の所見如何。

家族の居室についても、元来教職者の教化活動は、その家族生活を通じて行われる面がきわめて多く、家族は決して教職者と隔絶せられた無関係の立場にあるものではなく、常に教職者を補佐しつつあり、殊に教職者の外出等による不在の場合などは、その家族によつて来訪の信者などが用を果し得るものであるから、当然に教職舍の一部と解し、非課税の対象とすべきものと考えるが如何。

四 右教職舍は必ずしも境内地内に存在しないこともあり得るのであるが、庫裡、社務所等は通常狹義の境内地にあり、ここに居住する家族の如きは、教職者としての形式上の資格の有無にかかわらず、朝夕境内の掃除をなし、宗教行事を手伝う等を常とするから、庫裡、社務所内の家族の居室なども当然に非課税の対象たるべきものと解するが如何。

五 神せん田、仏供田、境内地は当然に宗教目的を持つている土地であるから、例えば境内地の一部に菜園を設けた場合、その所産の野菜等を神仏に供することを主目的としている限り、この菜園も当然に非課税たるべきものと考えるが如何。

六 本堂、神殿等が燒失して未だ復興していない場合、その復興に現に努力しつつあり、又事実宗教活動をしつつある場合は、その燒跡地は歴史的に密接な縁故ある土地として、非課税の対象となり得ると解しているが、当局の所見如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 宗教法人法の運用については、憲法に保障される信教の自由、政教分離の精神に則り、公の機関が宗教上の領域に干渉するようなことなく、宗教団体の特性を十分に尊重して認証その他宗教法人に関する事務を行うよう留意し、地方庁に対しても、機会あるごとに、この趣旨を指示し、連絡してきたのであつて、今後も一層この点に注意し、万全を期する方針である。

二 「もつぱら」とは、現在の使用状況からみて、当該施設が宗教目的に使用されていることをいい、「本来」とは、宗教団体の歴史、沿革その他伝統からして本質上宗教目的に使用さるべきものたることをいつたもので、一は現状より、他はその目的からみての使用の実体を述べたものである。従つて例えば、その本来の用に供すべきものでも現にこれを第三者に対して有料で貸している家屋のごときものは除かれる。

三 一年に数回乃至数年に一回、使用されている場合であつても、本来宗教目的に使用すべき施設であれば、課税の対象にはならないものと考える。しかし、その本来の性質を失い、宗教目的以外の目的に使用している場合には、課税の問題も生ずる。

四 教職舍は、教職者が、その職務上止住する施設で、單なる個人の私生活に使用される施設でないことは勿論であり、その目的に反して、又は目的外に一時的でなく使用される場合を除き、原則として非課税の範囲に入るべきものと了解している。

五 くり、社務所等は、原則として宗教団体の本来の目的に使用されるものとして取り扱つてよいと考える。

六 作物を神仏に供えることを主目的とし、又は宗教上の儀式、行事を行うために用いられる土地であれば非課税になるものと考える。

七 堂宇その他宗教施設が滅失しても実際宗教活動が支障なく行われているとか、あるいは、復興されることが客観的に明らかである場合においては、その燒跡地は宗教目的のために使用されているものとして、取り扱つてよいと考える。

なお、いずれの場合においても、宗教団体の特性と当該施設の設置目的及び現状に即して判断されるべきものと考える。

右答弁する。

衆議院の原文

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