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低用量経口避妊薬の認可に関する質問主意書

衆議院 第143回 第9号

提出者
衆議院
提出日
1998年9月2日
内閣転送 1998年9月7日
答弁書受領日
1998年9月18日
提出から16日
答弁の項目数
4
質問 693字/答弁 968字

質問本文

現在、日本の女性は有効かつ安全な避妊手段の幅が狭く限定されている。また、人工中絶した女性の多くが心身のバランスを損ない、困難な状況に置かれているとの報告もある。

そこで、使用に関する十分かつ的確な情報が使用者に提供されることを条件に、女性が低用量経口避妊薬、いわゆるピルを一般的に使用することが可能となることは、これら女性に関わる問題の解決に資するものと考える。

さらに近年、同薬の副作用研究の進行に伴って向上した安全性と高い避妊効果を加えて鑑みることが重要である。

従って、次の事項について質問する。

一 日本以外の国では低用量経口避妊薬(ピル)は医師の処方によって広く使われているが、日本では禁止されているというのは事実か。事実であるとすれば、日本人女性にのみ認められないという医学的根拠はあるのか。

二 現在、中用量のピルが医師の処方で避妊に使うことが認められているのに、低用量のピルの使用は認められないのはなぜか。

三 世界保健機関(WHO)、国際家族計画連盟(IPPF)等の国際機関や、米国食品医薬品局(FDA)をはじめとする世界各国政府は既にピルの安全性と有効性を認めていることを、日本政府および中央薬事審議会はどのように認識しているのか。

四 中央薬事審議会は、既に八年以上ピルの審議をしている。通常の医薬品の審査は平均十八ヶ月といわれるので異常な長さといえるが、この異常な長さにつき合理的な理由はあるのか。

五 ピルの審査において、海外の臨床試験データは使用されているのか。使用されているとすれば、それらはどのような位置づけで、どの程度使用されているのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び三について

薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)においては、同法第十四条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)又は第十九条の二第一項の規定に基づく医薬品の製造又は輸入についての厚生大臣の承認(以下「承認」という。)がない医薬品については、原則として、これを業として製造又は輸入するために必要な同法第十二条第一項、第十八条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)又は第二十二条第一項の規定に基づく製造業又は輸入販売業の許可が与えられないこととされており、当該許可なくして製造され、又は輸入された医薬品については、同法第五十五条第二項の規定に基づき、その販売、授与等が禁止されている。

御指摘の低用量経口避妊薬(以下「低用量ピル」という。)については、世界保健機関(WHO)において有効性及び安全性に関する諸報告がまとめられていること並びに米国等の諸外国において販売が許可されていることは承知しているが、現在、中央薬事審議会(以下「審議会」という。)において、これらの諸報告等の内容も踏まえ承認の可否に関して審議が進められているところである。したがって、現時点において、低用量ピルの有効性及び安全性についての認識を述べることは差し控えたい。

二について

御指摘の中用量のホルモン配合剤については、その承認に当たって避妊をその効能又は効果として認めていないものである。

四について

審議会においては、低用量ピルの品質、有効性及び安全性に関し、低用量ピルの使用による健康被害に関連する副作用に関する調査又は報告及び低用量ピルの使用が後天性免疫不全症候群等の性感染症の病原体の感染の拡大に与える影響についての公衆衛生上の観点からの議論も含め、慎重に審議を行い、また、この間、必要に応じ、承認申請を行っている者に対し審議に必要な資料の作成を求めているところである。低用量ピルの承認申請に係る審議に要している期間については、これらの理由により御指摘のような期間を要しているものと考えている。

五について

御指摘の海外の臨床試験データの使用については、承認申請を行っている者から申請書に添付される資料の一部として海外の臨床試験データが提出されており、審議会においては、これらを含め承認の可否に係る審議を行っているところである。

衆議院の原文

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