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保育所の保護者会(父母会)の育成と尊重に関する質問主意書

衆議院 第150回 第38号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2000年11月20日
内閣転送 2000年11月22日
答弁書受領日
2000年12月8日
提出から18日
答弁の項目数
6
質問 1,694字/答弁 1,092字

質問本文

厚生省は「児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令」(厚生省令第一一二号)を八月十一日に公布し、第十四条の二において「児童福祉施設は、その行った処遇に関する入所している者又はその保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない」との条文を付け加えた。これは児童福祉施設において利用者とその保護者の権利擁護のために適切な措置を取る手段として評価できる。

利用者の権利侵害が生じた場合に、当該児童福祉施設を利用する保護者相互間の情報交換・連携等が円滑にはかられていれば、軽微な段階で権利侵害事象が判明し、重大事故を未然に防止することも可能になる。一九九七年には当時の厚生省保育課長が「保育所に対してものを言いづらいというお母さん方、保護者の声もある訳でございまして、例えば保護者会の設置を奨励するというようなことも検討いたしたいと思っております」と述べている。

ところが一方で一部の認可私立保育所や公立保育所において、保護者会や父母会などの結成を制限したり、その活動を妨害するような事例が存在する。

また神奈川県大和市の託児施設で虐待によるものと疑われる死亡事件が発生したが、これらの施設にもし保護者相互の情報交換や連携が存在したなら、このような事件は未然に防げた可能性もある。

児童と保護者の権利擁護と児童福祉施設の健全な運用という観点において、保育所の保護者会を育成・尊重するべきであるという立場から、以下質問する。

一 認可保育所の保護者会(父母会)に関する厚生省の指導について

(1) 保育所において保護者会(または父母会)等が存在することは、児童と保護者の権利擁護と児童福祉施設の健全な運用に資すると考えるが、これについて政府の見解をただしたい。

(2) 一部の保育所において、保護者会(または父母会)の結成を認めない事例があることを把握されているか。

(3) (2)のような事例があった場合、厚生省は自治体や保育所にどのように指導しているか。または今後指導するか。

(4) 保護者会の開催や報告、保育に関する情報交換などに資する目的で保護者等が文書を配布する場合には、施設は便宜を図るよう指導するべきと考えるが、政府の方針を明確に示されたい。

(5) 保護者会が会議や行事のために保育所の施設の利用を希望する場合には、施設は業務に差し支えない範囲で便宜を図るよう指導するべきと考えるが、いかがか。

(6) 小中学校などにおいて、PTAや保護者会などの結成を制限されたというような事例は聞いたことがないが、これは文部省による通知(昭和四十二年七月十五日文社社第二三九号)などで「父母と先生の会(PTA)の目的は『児童生徒の健全な成長をはかる』ことにある。児童生徒の健全な成長をはかるためには、学校と家庭と社会とが、それぞれ教育の責任を分担し、協力しあうことが大切であるが、とくに児童生徒の教育に直接責任をおう学校と家庭の協力体制が必要である」と指導が行われた結果である。厚生省は今後「保護者会(父母会)の育成と尊重」をはかる通知を出すことが必要と考えるが、これについて政府の見解を答弁されたい。

(7) 「児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令」(厚生省令第一一二号)第十四条の二における「その保護者等」に保護者会は含まれるか。

二 認可外の保育施設・託児所における保護者の苦情処理などについて

(1) 認可・認可外、公立・私立を問わずあらゆる児童福祉施設や託児施設において、保護者会を育成し、運営に際して意見を聴取し、活動を尊重することは児童の権利擁護と施設の健全な運営などの面で望ましいと考えるが、どう受けとめるか。

(2) 「児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令」(厚生省令第一一二号)第十四条の二における苦情処理の窓口設置は、認可外の保育施設・託児所には適応されないが、そのような施設について政府は今後どのような指導をしていくお考えなのか、具体的な方法を含めて答弁されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(1)及び二の(1)について

保育所が保育の実施に当たり児童の保護者の意向に配慮することは、児童への適切な処遇を確保するためにも重要であると考えている。このため、児童福祉施設最低基準(昭和二十三年厚生省令第六十三号)第三十六条において、保育所の長が児童の保護者と常に密接な連絡を取り、保育の内容等について児童の保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない旨を規定するとともに、「保育所保育指針について」(平成十一年十月二十九日児発第七百九十九号厚生省児童家庭局長通知)においても、家庭との連携及び児童の保護者の意向への配慮について明記しているところである。

保育所における保護者会、父母会等(以下「保護者会等」という。)については、一般的には児童の保護者が独自に結成するものであり、その性格及び活動の態様もそれぞれ異なると考えられることから、保護者会等の存在が児童の権利擁護又は保育所の健全な運営に資するか否かについて、一概に判断することは困難であると考えている。このことは、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に規定する都道府県知事の認可等を受けていない保育施設についても同様である。

一の(2)及び(3)について

御質問のような事例については、把握していない。保護者会等は、児童の保護者が任意に結成することができるものであり、厚生省においてその結成に関する指導を行う予定はない。

一の(4)及び(5)について

保育所において保護者会等が行う文書の配布、会議等の活動に対して便宜を図るか否かについては、施設の管理運営の状況等諸般の事情を考慮して各保育所の管理者が判断すべき事柄であり、厚生省において指導を行う予定はない。

一の(6)について

保育の実施に当たり保護者の意向に配慮することが重要であることは、一の(1)についてで述べたとおりであるが、厚生省において、保護者会等の結成等に関し、通知を発出する予定はない。

一の(7)について

児童福祉施設最低基準第十四条の二にいう「その保護者等」は、児童福祉法第六条に規定する保護者のほか、児童と別居しているため現在は児童を監護していない親権者等をいうものであって、保護者会等を想定したものではない。

二の(2)について

児童福祉法に規定する都道府県知事の認可等を受けていない保育施設においても、児童の保護者との連絡を確保し、その意向に配慮した保育を行うことについて都道府県等が適切に指導するよう通知しているところであるが、厚生省においても、これらの施設に対する指導監督の在り方について更に検討を行っているところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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