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米国で発売された「日本輸出不可」商業用レコードに関する質問主意書
衆議院 第160回 第12号お答えすることは困難 ×1
質問本文
川内博史 長安 豊
米国で発売された「日本輸出不可」商業用レコードに関する質問主意書
第一五九回通常国会において著作権法の一部を改正する法律(平成十六年法律第九二号。以下「改正法」という。)が成立した後、アメリカ合衆国(以下「米国」という。)においてパラソル・レコード社(以下「パラソル社」という。)が本年七月二十二日に発売した音楽用コンパクトディスク「STEREO BLUES」(以下「当該商業用レコード」という。)のインターネット販売に当たってパラソル社は「NOT EXPORTABLE TO JAPAN ― will be released August 10th on Sony Japan」との表記により、当該商業用レコードの日本国内盤が株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下「SMEJ」という。)から発売されることを理由に日本輸出不可商品である旨を告知している。パラソル社は、当該告知について日本の一般消費者からの問い合わせに対し「ライセンス契約に際しての日本国内盤発売元であるSMEJからの要請により、当該商業用レコードの日本への輸出は出来ない」旨の回答を行っている。
そこで、以下質問する。
一 本年五月二十一日提出の「著作権法の一部改正案に関する質問主意書」において指摘したとおり、参議院文教科学委員会における本改正法案の審議に際して河村建夫文部科学大臣は「この点が確かに皆さんいろいろ御心配をいただいておる点でございまして、この点については、五大メジャーと言われる各社はこの日本販売禁止の表示はしないと、こう言っております。しかし、それ以外の会社もあるわけでございますが、これはその他の洋盤レコード、明確にはいたしておりませんが、いずれにしても、今回の措置によって権利者の得ることが見込まれる利益が不当に害されることにはならないだろうと。また、不当に害されることになる場合だけが要件となっておりますから、そういう観点から考えますと、洋盤レコードが不当にはならないだろうという見解、これは、最終的な判断はそれはどこでどう判断するとなると、最終的には裁判所に判断をいただくということになるんでしょうけれども、一般的に言うならば、今回の措置によって、日本に比べて物価が著しく安い国から入ってくるやつを防ぐんだということに限定をしているわけでございますので、洋盤レコードのように欧米諸国から直接入ってくるものについては、内外価格差の問題からいっても、また国外における販売によって得る利益が、国内における販売によって得る利益と比べてもほとんど差がないということから考えますと、今回の措置の対象とはならない」と答弁し、稲葉大和副大臣も同様に「洋楽のレコードにつきましては、いわゆるもう既に御説明をいただいておりますが、ファイブメジャー、ここでは日本の販売禁止の表示をしないで、日本への輸入については権利を行使する考えはないということを明確にしておられるわけでありまして、欧米の洋盤レコードについては今回の措置についてさほどの影響はないものと、そう考えております」と答弁している。しかし、改正法の施行を前にして早くも「NOT EXPORTABLE TO JAPAN」との意思表示により日本のみを販売区域から除外する洋楽商業用レコードが実際に登場したことは、前述の政府答弁が明白な失当であることの証左と言わざるを得ない。政府は、前述の答弁が失当であることを認めるか。
二 SMEJはいわゆる「五大メジャー」の日本法人の一社であるが、当該商業用レコードの日本国内盤を発売するに当たって契約により「NOT EXPORTABLE TO JAPAN」と明確に日本を販売区域から除外する表示をインターネット上で行わせていることが事実であれば、一において指摘した河村文部科学大臣及び稲葉副大臣の答弁によると「明確にされている」はずの権利不行使の意志に反する行動であることは明らかであると考えられる。文化庁は、SMEJを含む五大メジャーの日本法人各社による権利不行使の意志を確認した旨を国会で明らかにしている社団法人日本レコード協会に対して経緯の説明を求め、当該契約条項削除の指導を含む適切な対処を行うべきではないか。
三の一 当該商業用レコードのジャケット及び盤面に「NOT EXPORTABLE TO JAPAN」ないしそれに類する表記が印字されている場合、平成十七年一月一日の改正法施行後に本件と同様の事例が確認された際は輸入業者が「情を知って」いるものとして取り扱うのか。
三の二 当該商業用レコード実物のジャケット及び盤面には「NOT EXPORTABLE TO JAPAN」ないしそれに類する表記は印字されていないが、改正法の法文上は「情を知って」いることのみが条件とされているので、平成十七年一月一日の改正法施行後に本件と同様の事例が確認された際はジャケット及び盤面に当該表記がない場合であってもインターネット上で「NOT EXPORTABLE TO JAPAN」かつ日本国内盤が発売される旨の告知がなされている商業用レコードであれば日本国内盤が発売されている旨の告知が日本への輸出を禁止する理由に該当するものとみなし、輸入業者が「情を知って」いるものとして取り扱うのか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
お尋ねの平成十六年四月二十日の参議院文教科学委員会における河村文部科学大臣及び稲葉文部科学副大臣の答弁(以下「本件答弁」という。)は、欧米の主要なレコード会社五社(以下「ファイブメジャー」という。)が、著作権法の一部を改正する法律(平成十六年法律第九十二号)による改正後の著作権法(昭和四十五年法律第四十八号。以下「新法」という。)第百十三条第五項の規定に基づいて、欧米諸国において発行した商業用レコードの我が国への輸入を差し止める考えがない旨を国内の関連会社を通じて表明していること、ファイブメジャー以外の会社が、同項の規定に基づいて、欧米諸国において発行した商業用レコードの我が国への輸入を差し止める考えを有しているか否かについては明確ではないこと等について述べたものである。
お尋ねの事例について、文化庁において社団法人日本レコード協会から事情を聴取したところ、パラソル・レコード社(以下「パラソル社」という。)は、「STEREO BLUES」という商業用レコード(以下「当該商業用レコード」という。)の著作権者及び著作隣接権者である「ヴェルヴェット・クラッシュ」と称するグループ(以下「ヴェルヴェット・クラッシュ」という。)から委託を受けて、当該商業用レコードの製造及び通信販売を行っている事業者であり、パラソル社及びヴェルヴェット・クラッシュのいずれについても、ファイブメジャーではないとのことである。
また、当該商業用レコードの日本国内盤を発売しているのは、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントではなく、その子会社の株式会社ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルであるが、これら両社のいずれについても、当該商業用レコードを我が国へ輸出しないようパラソル社又はヴェルヴェット・クラッシュに対して要請した事実はないとのことである。
これらのことから、本件答弁と抵触するような事実があったとは考えていない。
なお、ファイブメジャーは、そのうち二社が平成十六年八月に合併しており、現在では四社となっているものと承知している。
三の一及び三の二について
お尋ねの場合において、当該輸入業者が新法第百十三条第五項に規定する「情を知つて」という要件を満たすか否かについては、具体的な事実関係を踏まえて個別に判断されるべきものであり、一般的にお答えすることは困難である。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。