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中国電力株式会社島根原子力発電所原子炉設置変更許可処分(島根原発三号機増設許可)に関する質問主意書
衆議院 第162回 第100号
質問本文
本件処分にかかわる原子力安全・保安院が実施した安全審査は、中国電力株式会社が実施した調査結果に全面的に依拠し、敷地周辺の耐震設計上考慮すべき活断層としての宍道断層の長さを、松江市福原町から鹿島町南講武を経て尾坂までの約八キロメートルに加え、さらに約二キロメートル西方の鹿島町佐陀本郷までの約十キロメートルとしている。
しかし、宍道断層について、中田高広島大学教授(当時)が原子力安全・保安院の委託を受けて三年間にわたり実施した調査研究(「平成一六年度原子力安全基盤調査研究 活動度の低い活断層による地震の評価手法に関する研究」以下、調査研究と略す)において、宍道断層の断層線は長さが十八キロメートルであり、�X層と�Y層にかかわるイベント発生時期についても、それぞれおよそ五千八百年前から三千三百年前、一万二千年前から五千八百年前と推定し、松田式に基づくと最小でもマグニチュード七・〇クラスの地震を発生させる可能性が強いと指摘している。
そこでつぎの事項について質問する。
一 経済産業省は、許可処分に当たりこの中田教授らの調査研究について、検討対象とされたのか。検討対象とされたとしたらどのように検討されたのか検討結果を明らかにされたい。なお、原子力安全・保安院が実施した安全審査では、調査研究についての記述が一切ない。これは検討していない証左と考えるが、間違いないか。また、検討されていないとするなら、その理由を明らかにされたい。
二 耐震安全性については、最新の知見に基づいて検討されるべきと考えるが、中田教授らの調査研究については、最新の知見に該当しないのかどうか。しないとすればその理由を明らかにされたい。
三 松永和夫原子力安全・保安院長は、「今回の調査結果は、〇二年に教授が発表した論文と同じ内容。研究者は数十万年前以降の地震活動があった場所を活断層としているが、国の基準では五万年前以降。それに今回の教授の調査は、空中写真のみによるものだった」(「山陰中央新報」平成一七年七月六日号)と述べておられるが、この新聞報道に誤りはないのか。誤りないとすれば、この報道どおりの認識を現時点においても持っておられるのか。また、この報道が誤りとすれば中田教授の調査結果についての認識はどのようなものか、明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
経済産業省は、発電用原子炉の耐震設計に係る安全審査(以下「耐震設計審査」という。)を実施するに当たっては、「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」(昭和五十六年七月二十日原子力安全委員会決定。以下「耐震設計審査指針」という。)に基づき、最新の知見も踏まえて検討を行っているところである。中国電力株式会社島根原子力発電所三号原子炉の増設に係る耐震設計審査(以下「本件耐震設計審査」という。)に当たっては、最新の知見の一つとして、御指摘の調査研究(以下「当該調査研究」という。)も踏まえて検討を行ったところであるが、当該調査研究においては、過去数十万年間におおむね千年から数万年の間隔で繰り返し活動し、その痕跡が地形に現れ、今後も活動を繰り返すと考えられる断層を活断層として扱っているものと思われ、空中写真に基づく判読の結果から、宍道断層を十八キロメートルの長さの活断層と評価しているのに対し、本件耐震設計審査においては、耐震設計審査指針に基づき、五万年前以降活動した活断層を考慮することとし、空中写真に基づく判読のみならず、地表地質調査、トレンチ調査、ボーリング調査等による詳細な地質調査の結果も踏まえ、耐震設計上考慮すべき宍道断層の長さを約十キロメートルと評価したものである。
三について
御指摘の新聞報道は、松永和夫原子力安全・保安院長が松江市を訪れた際の発言内容が山陰中央新報平成十七年七月七日号の記事になったものと承知しており、また、当該調査研究に関する認識については、一及び二についてで述べたとおりである。
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