Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第162回

戸籍法施行規則改正に関する質問主意書

衆議院 第162回 第27号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2005年3月4日
内閣転送 2005年3月9日
答弁書受領日
2005年3月15日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 832字/答弁 1,651字

質問本文

戸籍法施行規則の改正により、平成十六年十一月一日から婚外子の続柄表記が長男・長女型に変更されたにもかかわらず、一部マスコミでも報道されたとおり、出生届の続柄欄が旧様式のまま使用されている市区町村が多数存在している。又、横線を引いて訂正し、旧様式をそのまま使用している市区町村も見受けられ、早急に是正すべきである。

又、出生届の父母との続柄欄の「嫡出子」「嫡出でない子」の記載事項は、子どもが生まれた時点で婚内子と婚外子を振り分けるものであり、東京地裁判決が示した「戸籍制度の目的との関連で必要性の程度を超えており、プライバシーの侵害にあたる」ことはもとより、子どもの人権を侵害するものである。そもそも、婚外子であるかどうかは、出生届の他の記載内容等を見れば判断可能であり、このような記載事項を残しておくことは、婚外子差別を温存助長する以外の何ものでもなく、早急な是正が必要と考える。

従って、次のことを質問する。

一 戸籍法施行規則の改正及び平成十六年十一月一日付法務省民事局長名による通達の周知徹底をどのように図ったのか。

二 旧様式が使用されている事実を法務省は把握しているのか。把握していないのであれば、直ちに実態調査を行い是正すべきではないか。

三 何故、出生届に「嫡出子」「嫡出でない子」という記載事項を残しているのか。

四 出生届の父母との続柄欄にある「嫡出子」「嫡出でない子」の記載事項を削除し、長男・長女等の続柄のみの記載とすべきではないか。

五 二〇〇三年七月、国連女性差別撤廃委員会は、「婚外子に対する戸籍及び相続権に関する法律及び行政実務上の差別」に対して是正勧告を行っている。又、国連規約人権委員会や国連子どもの権利委員会も同様の勧告を行っている。更に、少子化社会対策基本法参議院附帯決議には「婚外子がいかなる差別も受けることのないように十分配慮する」旨が記載されているが、これらの勧告や附帯決議をどのように認識しているのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

戸籍法施行規則の一部を改正する省令(平成十六年法務省令第七十六号。以下「改正省令」という。)は、平成十六年十一月一日付け官報に掲載した。

また、改正省令の施行に伴い、法務省民事局長通達(平成十六年十一月一日付け民一第三千八号等)を各法務局長及び各地方法務局長あてに発出し、同通達において、各法務局長及び各地方法務局長から戸籍事務管掌者である各市町村長に周知する措置を講ずるよう指示した。

なお、戸籍における嫡出でない子の父母との続柄欄の記載方法を改めたことについては、報道発表を行い、法務省ホームページにも掲載している。

二について

改正省令による改正前の出生の届書の様式については、所要の修正をした上、これを使用して差し支えないこととしている(平成十六年十一月一日付け民一第三千九号法務省民事局長通達)。

所要の修正がされていない従前の様式が一部の市町村において使用された事実は承知しているが、戸籍窓口担当者において、出生した子の続柄を改正省令に従って届出人に記載させるなどして適正に対応しているものと考えている。

三及び四について

戸籍は、親族的身分関係を正確かつ明確に登録し、公証することを目的とする制度であるところ、民法(明治二十九年法律第八十九号)上、嫡出子と嫡出でない子とで法律的地位に差異がある以上、適正かつ迅速に戸籍事務を処理するためには、出生の届書においては「嫡出子」と「嫡出でない子」を明瞭に区別して記載する必要がある(戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第四十九条第二項第一号)。

なお、戸籍は、何人でも謄本等の交付の請求ができ、公開が原則とされている(戸籍法第十条第一項)ことを考慮し、プライバシー保護の観点から父母との続柄欄の記載方法を改める等の措置を講じたが、出生の届書については非公開が原則とされ、利害関係人が、特別の事由がある場合に限り、出生の届書の閲覧又はその記載事項証明書を請求することができることとされている(同法第四十八条第二項)にすぎないことから、出生の届書における「嫡出子」と「嫡出でない子」の別の記載を削除する必要はないものと考えている。

五について

御指摘の「勧告」は、女子に対する差別の撤廃に関する委員会、人権委員会及び児童の権利に関する委員会の嫡出でない子の扱い等に係る最終見解の中で示された勧告等をいうものと思われるが、これらの最終見解は、いずれも法的拘束力を有するものではない。民法第九百条第四号ただし書は、嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の二分の一とする旨を規定しているが、この規定は、男女において相続分に差異を設けるものではないことから、男女の平等の理念に反するものではなく、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(昭和六十年条約第七号)に違反するものではないと考えている。また、同号ただし書は、法律上の配偶者との間に出生した嫡出子の立場を尊重するとともに、嫡出でない子の立場にも配慮して、嫡出でない子に嫡出子の二分の一の法定相続分を認めることにより、法律婚の尊重と嫡出でない子の保護との調整を図ったものであるから、この規定は、不合理な差別には当たるものではなく、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(昭和五十四年条約第六号)、市民的及び政治的権利に関する国際規約(昭和五十四年条約第七号)及び児童の権利に関する条約(平成六年条約第二号)にも違反するものではないと考えている。

さらに、政府としては、御指摘の附帯決議の趣旨を尊重しなければならないものと考えているが、嫡出でない子と嫡出子の相続分の同等化等の民法の改正については、婚姻制度や家族の在り方にかかわる重要な問題として、国民の間に様々な議論があることから、平成八年二月の法制審議会の答申の内容や世論調査の結果を広く公開するなどして、国民が議論をする上で参考となると思われる情報を提供しつつ、国民各層や国会での議論の動向を注視しているところである。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2000年5月10日 福島 瑞穂 答弁 2000年6月6日
参議院 第147回 第30号
提出 1947年8月13日 加藤靜雄 答弁 1947年8月22日
衆議院 第1回 第6号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる