ことばで探す › 衆議院 第164回
第九次イラク復興支援群の派遣命令に関する質問主意書
衆議院 第164回 第193号
質問本文
防衛庁長官額賀福志郎氏は、去る一月二〇日、陸上自衛隊東部方面隊に対し、イラク支援特措法(通称)に基づき、第九次イラク復興支援群の派遣命令を出した。
しかしこのような新たな派遣について、政府はその実態を明らかにしていない。今回で九回目にもなる自衛隊のかかる海外展開は、世界から注目されるとともに莫大な国費を費消している。
日本政府は国民に対し、真摯かつ誠実に説明責任を果たすべきである。政府が自衛隊のイラク派遣についての全貌を明らかにすることを求め、質問するものである。
一 派遣命令書があれば、その内容を詳細に明らかにされたい。
二 第九次支援群は二月中旬に第八次群と交代するといわれていたが、第九次群の派遣期間はいつからいつまでか。撤収する期日も明らかにされたい。
三 派遣されている第八次群は、いかなる活動をしていたのか。また今次派遣される第九次群はいかなる活動をするのか、具体的に明示されたい。
四 東部方面隊は、東京都練馬区に司令部を置く第一師団、群馬県相馬原の第十二旅団、千葉県習志野の第一空挺団などで編成されているが、第九次群は総勢何人で編成されたのか。総数と各部隊、駐屯地別の人数を明示されたい。
五 東京都立川市には、東部方面航空隊が駐屯しているが、この駐屯地からも派遣されたか。されたとしたら人数は何人か明示されたい。
六 第十二旅団の部隊は今冬の信越地方の大雪害対策への出動があったと思われるが、そこからイラクへ派遣する人的余裕はあるのか。
七 立川駐屯地の部隊は、国有財産中央審議会から提出された『立川飛行場返還国有地の処理の大綱について』(昭和五十四年十一月十九日)によると、「広域防災基地には南関東地域に広域的な災害が発生した場合に、応急災害対策活動の拠点となりうるように国の災害対策実施本部、警察及び消防などの防災関係機関の施設、災害情報の収集連絡及び救援活動などを行う自衛隊飛行基地などを集中的に配置して・・・」となっていることからみて、この部隊がイラクに派遣されるのは設置の目的外と思われるが、いかがか。
八 イラク全土は、アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾による放射能汚染がはげしいといわれているが、帰還した隊員たちの健康調査は実施されているのか。また将来にわたって追跡調査を実施する計画はあるのか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
御指摘の第九次イラク復興支援群は、防衛庁長官が、平成十八年一月二十日に発出した「第八次イラク復興支援群から第九次イラク復興支援群への部隊交代及び第九次イラク復興支援群による人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する陸上自衛隊一般命令」に基づき派遣されたものである。当該命令においては、第八次イラク復興支援群は、第九次イラク復興支援群への業務の引継ぎを実施した後、同年二月下旬までに帰国することや、第九次イラク復興支援群は、同年一月下旬以降出国し、第八次イラク復興支援群からの業務の引継ぎを受け、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年法律第百三十七号。以下「法」という。)第四条の規定に従って決定された基本計画(以下「基本計画」という。)及び法第八条第二項の規定に従って定められた実施要項(以下「実施要項」という。)に従い、人道復興支援活動及び安全確保支援活動を実施することが命じられている。
第九次イラク復興支援群は、当該命令に基づき、平成十八年一月二十九日から二月十三日までの間に出国したが、その帰国時期については、当該命令において「別に示す。」としており、現時点では決定していない。
三について
第八次イラク復興支援群及び第九次イラク復興支援群は、基本計画及び実施要項に従い、人道復興支援活動及び安全確保支援活動を実施することとされており、具体的な活動内容としては、医療及び学校、道路その他公共施設の復旧・整備等がある。
四及び五について
法に基づく人道復興支援活動又は安全確保支援活動を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の規模については、当該活動を行うための陸上自衛隊の部隊の人員を六百名以内とすること等が基本計画及び実施要項において定められているところであるが、第九次イラク復興支援群の人数並びに部隊及び駐屯地別の人数については、これを明らかにすれば、現在イラクで活動を行っている部隊の詳細な規模が推測され、部隊の安全を害する可能性があることから、お答えを差し控えたい。
六について
これまでのところ、第十二旅団隷下部隊から選ばれた隊員を中心に編成されたイラク復興支援群(法に基づきイラクに派遣された陸上自衛隊の部隊をいう。以下同じ。)はなく、また、現時点においては、そのようなイラク復興支援群を編成するという決定はしていない。
なお、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)附則第二十項においては、「長官は、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法がその効力を有する間、同法の定めるところにより、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、部隊等に対応措置としての役務の提供を行わせることができる。」と規定されているところである。
七について
第九次イラク復興支援群は、自衛隊法第二十二条第二項の規定に基づいて特別の部隊として編成されたものであって、立川駐屯地に所在する部隊そのものがイラクに派遣されているわけではない。
八について
政府として、これまでのところ、劣化ウラン弾の影響による健康への被害の事実を確認する情報を有していない。
イラク復興支援群については、万が一に備え、�@放射線検知器類を携行させること、�A通常と異なる放射線レベルを検知した場合には当該地域には立ち入らない等の対応をとること、�B砂嵐が発生した場合には、自衛隊員に防じんマスクを着用させること等としており、仮に劣化ウランが活動地域に存在したとしても、自衛隊員が自然界の放射線量を大きく超える放射線を浴びたり、劣化ウランの粉じんを大量に吸い込むような事態が起きることは考えにくいと認識している。
したがって、現時点では、イラク復興支援群の自衛隊員が帰国後に受ける健康診断における検診項目は、一般的なもので問題ないと考えており、劣化ウラン弾の影響を考慮した特別な健康診断や特別な追跡調査は行っていない。
いずれにせよ、今後とも、自衛隊員の健康については万全を期してまいりたい。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。