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イラクにおける陸上自衛隊第一次支援群の人道復興支援活動の内容及びその実績に関する質問主意書

衆議院 第159回 第136号お答えすることは困難 ×2承知していない ×2

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2004年6月4日
内閣転送 2004年6月7日
答弁書受領日
2004年6月29日
提出から25日
答弁の項目数
24
質問 2,639字/答弁 4,368字

質問本文

先般、いわゆるイラク支援特措法に基づき、イラクに派遣された自衛隊の第一次支援群約五百五十人が帰国した。イラク人道復興支援特措法第四条の規定に基づく基本計画において定められている人道復興支援活動として、平成十六年二月十九日から医療活動、同年二月二十五日から学校等の公共施設の復旧と整備に係わる活動、また、同年二月二十六日から給水に係わる活動が、それぞれ陸上自衛隊第一次支援群によりイラクにおいて実施されたと理解している。陸上自衛隊第一次支援群が、帰国までにイラクにおいて実施した人道復興支援活動の内容及びその実績に関して、次の事項について質問する。

第一 イラクに派遣され今般帰国した自衛隊員約五百五十人に対して本活動期間中に支払われた手当(爆発物取扱等作業手当、危険航空作業手当、放射線取扱手当、夜間特殊業務手当、イラク人道復興支援等手当、俸給の特別調整手当を含む)につき、各任務別の合計額及び全体の総計額をそれぞれ明らかにされたい。

第二 医療に係る活動に関して、次の事項を質問する。

一 医療に係る活動に従事した自衛隊員は何名であるか明らかにされたい。また、当該活動に従事した医師、看護師、臨床検査技師、診療放射線技師等の国家資格を有している自衛隊員はそれぞれ何名であるか、明らかにされたい。

二(一) 医療に係る支援活動が実施された病院名をすべて明らかにされたい。

(二) 医療支援活動の内容に関して明らかにされたい。

(三) 一連の人道復興支援活動として、病院に対する医療器材及び医薬品等がわが国から供与された場合には、医療器材の名称及び数量、医薬品等の場合は、薬品名及び数量、同じく器材及び薬品等の金額をそれぞれ明らかにされたい。

(四) 自衛隊医官が、イラク人患者に対する医療行為や診療等に従事した事実があったかどうか明らかにされたい。実際に医療行為等がおこなわれていたならば、何名のイラク人に対して診療等をしたのか、明らかにされたい。

(五) 医療に係る支援活動の実施された病院においては、イラク人医師に対する助言及び指導がおこなわれたと理解するが、各病院でそれぞれ何名のイラク人医師が助言及び指導を受けたか、明らかにされたい。

三 病院外で地域住民に対する医療支援活動が実施されたのか、明らかにされたい。

四 サマーワ市の病院長ら五名が、本年五月二十日から二十八日まで日本に滞在し、二十七日に都内にある自衛隊中央病院を訪問したという報道があった。

(一) この訪日及び自衛隊中央病院への訪問は、事実であるか、明らかにされたい。

(二) 事実であるとしたら、誰が病院長らの訪日を計画したのか、明らかにされたい。

(三) 訪日の目的を明らかにされたい。

(四) 病院長らの旅費及び滞在費は誰が負担したのか明らかにされたい。

(五) わが国の自衛隊がサマーワ市で医療支援活動を実施しなければならないほど現地においては医療事情が逼迫している中、サマーワ市の病院長らが医療現場を離れ、日本を訪問していたという事実について、政府の見解を示されたい。

五 今回、自衛隊が三ヶ月以上イラクで人道復興支援活動の一環として医療に係る活動を実施しているが、現在、イラク・ムサンナー県における住民の健康対策にとって最も必要とされている施策は何であると考えるか、見解を示されたい。

六 今回の自衛隊による医療支援活動が、イラク住民に対する健康対策に多大な貢献をしたと考えるか、見解を示されたい。

第三 学校等の公共施設の復旧及び整備に係る活動に関して、次の事項を質問する。

一 学校校舎の復旧及び整備に従事した自衛隊員は何名であるか、明らかにされたい。

二 当該活動に関して、学校数及び学校名をそれぞれ明らかにされたい。

三 当該活動に関する内容を明らかにされたい。

四 当該活動に関して、イラク人を雇用したかどうか明らかにされたい。雇用した事実があるならば、延べ人員及び雇用賃金の総額をそれぞれ明らかにされたい。

五 関係学校に対して、文房具を供与したと理解するが、供与された文房具の種類及び数量、金額をそれぞれ明らかにされたい。

六 ムサンナー県に存在する学校数を明らかにされたい。また、そのうち当該活動が必要とされる学校は何校であるか明らかにされたい。

七 サマーワ市に存在する学校数を明らかにされたい。また、そのうち当該活動が必要とされる学校は何校であるか明らかにされたい。

八 今後、ムサンナー県内における当該活動について、どのように取り組んでゆくのか、政府の見解を示されたい。

第四 給水に係る活動に関して、次の事項を質問する。

一 給水活動に従事した自衛隊員は何名であるか、明らかにされたい。

二 当該活動に関する内容を明らかにされたい。

三(一) 当該活動に関して、浄水処理をした総水量は何トンであるか、明らかにされたい。

(二) 浄水処理をした水のうち、自衛隊が使用した水量は何トンであるか、明らかにされたい。

(三) ムサンナー県水道局に対する供給量は、何トンであるか、明らかにされたい。

(四) それ以外に自衛隊が浄水した水が使用された場合には、誰が何トン使用したか、明らかにされたい。

(五) ムサンナー県水道局以外に対しても水の供給がおこなわれた事実があるならば、対象及び水量をそれぞれ明らかにされたい。

四 ムサンナー県水道局に供給された水量は、給水車何台分に相当するのか、明らかにされたい。

五 政府として、ムサンナー県水道局の水の供給能力に関する情報を、イラク人道復興支援特措法第四条の規定に基づく基本計画作成時に入手していたのかどうか、明らかにされたい。入手していたとすれば、ムサンナー県水道局の水の供給量は、一日あたり及び一ヶ月あたりに何トンであったか、それぞれ明らかにされたい。また、現在は、自衛隊による供給量を除いてどの程度の供給量であるのか、一日あたり及び一ヶ月あたりに何トンであるか明らかにされたい。

また、ムサンナー県水道局の水の供給能力に関する情報が入手されていなかった場合には、なぜ政府は自衛隊のイラクにおける人道復興支援活動において、当該活動が必要と判断したか、根拠を明らかにされたい。

第五 イラクにおける陸上自衛隊第一次支援群の実施した人道復興支援活動に関して、政府は、本活動をどのように評価しているのか、見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

第一について

第一次イラク復興支援群(平成十六年一月二十六日に発出されたイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年法律第百三十七号。以下「法」という。)に基づく人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する命令により編成され、イラクに派遣された陸上自衛隊の部隊をいう。以下同じ。)に所属していた自衛隊員に対して、これらの自衛隊員が法に基づく人道復興支援活動又は安全確保支援活動に従事したことにより、法第十四条の規定に基づき支給されたイラク人道復興支援等手当並びに防衛庁の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第十一条の三の規定に基づき支給された俸給の特別調整額並びに同法第十四条の規定に基づき支給された爆発物取扱等作業手当、放射線取扱手当及び夜間特殊業務手当の合計額は、約八億円である。

なお、人道復興支援活動としての医療に係る活動、給水に係る活動、学校等の公共施設の復旧・整備に係る活動及び輸送に係る活動並びに安全確保支援活動としての補給に係る活動にそれぞれ従事した自衛隊員に支払われたこれらの手当の額の内訳については、それぞれの活動に従事した人数を推測することが可能となり、ひいては、現地に派遣されている自衛隊員の安全確保に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

第二の一について

第一次イラク復興支援群にあっては、その衛生担当部隊に所属していた自衛隊員が医療に係る活動に従事したところであるが、その人数については、現地に派遣されている自衛隊員の安全確保に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

なお、当該衛生担当部隊には、医師、看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、歯科医師、歯科技工士、薬剤師及び救急救命士の国家資格を保有している者が、それぞれ八名、四名、三名、三名、一名、一名、三名及び四名含まれていたところである。

第二の二の(一)について

第一次イラク復興支援群が医療に係る活動を実施した病院は、サマーワ総合病院、サマーワ母子病院及びヒドゥル総合病院である。

第二の二の(二)について

第一次イラク復興支援群による医療に係る活動については、現地の病院内で実施されている症例検討会に医官が参加し、症例の診断、治療方針等について助言及び指導を行うとともに、随時、病棟において医療器材の使用方法、当該医療器材を用いた治療方法等について現地の医師に助言及び指導を行ったところである。

第二の二の(三)について

第一次イラク復興支援群による活動の期間中、現地の病院に対して行った医療器材等の供与は、いずれも無償資金協力によるものであるが、その実績は、サマーワ総合病院に対する医療器材等の供与及び日本・イラク医学協会を通じたサマーワ母子病院に対する医療器材等の供与の二件である。

なお、供与された医療器材等の品目、数量及び金額の内訳は、それぞれ別表第一及び別表第二のとおりである。

第二の二の(四)及び三について

第一次イラク復興支援群による活動の期間中、医官は、現地の病院内で実施されている症例検討会において、症例の診断、治療方針等について助言及び指導を行ったものであり、直接現地の住民に対して注射、手術等の医療行為を行ったわけではない。

他方、医官は、サマーワ宿営地においては、自衛隊の部隊に雇用された者を含む現地の住民約七十名に対して救急処置等を実施したところである。

第二の二の(五)について

現地の医師に対する助言及び指導については、医官が症例検討会に参加することを通じ、不特定多数の医師に対してこれを行ったものであることから、その対象となった現地の医師数をお答えすることは、困難である。

第二の四について

(一) 御指摘の訪日及び自衛隊中央病院への訪問(以下「本件招聘」という。)は、事実である。

(二) 本件招聘については、防衛庁及び陸上自衛隊並びに本件招聘の実施主体である独立行政法人国際協力機構と協議しつつ、外務省が計画したものである。

(三) 本件招聘は、我が国が今後のムサンナー県における医療事情の改善のための支援を円滑に実施することができるよう、ムサンナー県における中核の四病院(サマーワ総合病院、サマーワ母子病院、ヒドゥル総合病院及びルメイサ総合病院をいう。以下同じ。)の長及び同県保健局長(以下「病院長等」という。)と我が国関係者とが当該支援の在り方についての協議を行うとともに、病院長等において我が国の経済協力制度や医療事情等についての理解を深めていただくことを目的としたものである。

(四) 独立行政法人国際協力機構が負担した。

(五) 本件招聘の目的は、(三)に述べたとおりであるが、病院長等が我が国を訪問している間、四病院における医療活動及びムサンナー県における保健行政は、何らの支障もなく行われていたものと承知している。

第二の五について

ムサンナー県においては、老朽化した病院施設等の改善、不足している基本的な医療器材等の供与、医師や看護師の専門的な知識及び技能の向上等を通じて、現地の住民が等しく医療に係る基礎的なサービスを容易に享受することができるようにすることが、喫緊の課題となっているものと認識している。

第二の六について

第一次イラク復興支援群による医療に係る活動については、その成果を定量的に申し上げることは困難であるが、現地の住民の生活の安定と向上に寄与したものと認識している。

第三の一について

第一次イラク復興支援群にあっては、その施設担当部隊に所属していた自衛隊員が学校等の公共施設の復旧・整備に係る活動に従事したところであるが、その人数については、現地に派遣されている自衛隊員の安全確保に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

第三の二について

第一次イラク復興支援群が学校等の公共施設の復旧・整備に係る活動を実施した学校は、ムサンナー県ダラージ村のオローバ中学校及び同県ヒラール村のアルヘデフ小学校の二校である。

第三の三について

第一次イラク復興支援群が学校等の公共施設の復旧・整備に係る活動を実施した学校においては、学校校舎の扉等建具の修繕、壁等の補修及び電気配線の修繕等を実施したところである。

第三の四について

第一次イラク復興支援群にあっては、学校等の公共施設の復旧・整備に係る活動に関し、イラク人を含む延べ約千三百名の現地の住民を雇用したところであり、これらの者に支払われた賃金の総額は、約六千九百ドルである。

第三の五について

第一次イラク復興支援群にあっては、クリアーケースに収納された落書き帳(一冊)、ノート(一冊)、クレヨン(十二色の十二本)、鉛筆(六本)、鉛筆削り(一個)及びボールペン(赤色二本及び黒色二本)からなる文房具セット七千六十個について、これらを現地の小学生に配布するに当たっての輸送を実施したところであるが、これらの文房具セットは、自衛隊の部隊が購入したものではなく、民間団体が寄贈したものであるため、その購入に要した費用については、承知していない。

第三の六について

ムサンナー県教育局によれば、同県には約三百五十校の学校が存在し、その過半について、復旧・整備が必要であるとのことである。

第三の七について

ムサンナー県教育局によれば、同県サマーワ市には約百四十校の学校が存在し、その過半について、復旧・整備が必要であるとのことである。

第三の八について

第一次イラク復興支援群による学校等の公共施設の復旧・整備に係る活動については、ムサンナー県教育局等からの要望の内容を踏まえ、同局等の関係機関との調整等を行った上で、その実施箇所を選定してきたところであり、今後の活動においても、同様の方法により、適切に決定してまいりたい。

第四の一について

第一次イラク復興支援群にあっては、その給水担当部隊に所属していた自衛隊員が給水に係る活動に従事したところであるが、その人数については、現地に派遣されている自衛隊員の安全確保に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

第四の二について

第一次イラク復興支援群による給水に係る活動については、無償資金協力によってムサンナー県水道局に供与された給水車等に対して、運河から取水し浄水した水の供給を実施したところである。

第四の三について

第一次イラク復興支援群にあっては、給水に係る活動を終了した平成十六年五月二十六日までの間、合計約八千八百三十トンの水を浄水した。

このうち、約四千三百四十トンについては無償資金協力によってムサンナー県水道局に供与された給水車等に対して供給し、約四百二十トンについてはオランダ軍に対して供給し、及び残余の約四千七十トンについては自家使用をしたところである。

第四の四について

ムサンナー県水道局に供与された給水車等に対して供給された水の量約四千三百四十トンは、同県水道局に供与された給水車約四百三十四台分の水の容量に相当する。

第四の五について

政府としては、平成十五年十二月九日、法第四条の規定に基づく基本計画(以下「基本計画」という。)を閣議決定し、この基本計画2(2)ア(イ)において、「自衛隊の部隊等による人道復興支援活動」として、「給水」を定めたところである。

この基本計画については、政府調査団等による累次の報告内容も踏まえて決定されたものであり、ムサンナー県における給水状況に関しては、同県水道局の一日当たり及び一月当たりの水の供給量についてその数値を正確に把握していたわけではなかったものの、同県における水道設備等の状況が劣悪であり、生活用水の供給が質・量共に不十分であるとの事情については十分に把握していたところである。

また、ムサンナー県水道局の現時点における一日当たり及び一月当たりの水の供給量については、現在、現地において同県水道局に対して照会中であるが、同県水道局自身がこれを把握していないこともあり、お答えできる段階にはない。

第五について

第一次イラク復興支援群が実施した人道復興支援活動については、病院長等ムサンナー県の関係者及び現地の住民から、感謝の意とともに当該人道復興支援活動を継続してほしいとの要望がたびたび表明されるなど、高い評価を受けているところである。

政府としても、第一次イラク復興支援群においては、酷暑等の非常に厳しい環境下であったにもかかわらず、その能力を遺憾なく発揮し、現地の住民の生活の安定と向上に寄与することができる活動を適切かつ円滑に実施したものと考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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