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信濃川水系の東京電力測水所に関する再質問主意書
衆議院 第164回 第344号
質問本文
東京電力株式会社(以下「東電」という。)は、信濃川水系清津川に2件の発電水利権を有し、平成十七年十一月三十日水利権更新申請を提出しており、現在国土交通省にて審査されている。この申請の基になった基準期間(平成四年〜十三年)十年間の流量データには、
�@ 豪雪のため観測が不可能な地点にて、定期的に流量観測をした記録がある。
�A 出水時に連続した観測を数箇所で同時にした記録がある。
など実測の可否と、その結果得られたデータの数値矛盾について国土交通省・経済産業省に対し下流住民から調査要請が出されていた。これに対し、東電は住民説明会を開き、適正に実測したものとの見解を発表した。しかし、その内容は、基準期間に観測を行った事実に基づく客観的な証明ではなく、請負会社への聴取や、観測地点までのルート説明、多数チームがあれば観測できるとするシミュレーション等であった。更に、国土交通省の流量記録との検証によって、水文学上あり得ない問題も発覚した。
�@ 清津川の流量記録では、上流の東京電力清津川第一測水所の流量が、近接した下流国交省小出観測所の流量より多い日が渇水時に頻発する。両観測地間に取水施設・分水路はなく、観測誤差を考慮しても、上下流が逆転した流量はあり得ない。
�A 魚野川の流量観測で、下流の国交省六日町観測所(流域面積三五五平方キロメートル)の渇水時の比流量は、上流の東京電力湯沢測水所(流域面積一五七.八平方キロメートル)の二.五倍となっている。同一の魚野川水系で、比流量がこれほど異なることは河川水文学の常識ではあり得ないものである。
よって政府に対して、次の事項について質問する。
一 国交省観測記録と大きく異なる東電の記録について
1 このような矛盾が生じている東電観測値を肯定し、更新を認めることは、流量年表・水文データベースで公表されている国土交通省観測値の精度に問題があることになるが、どうするのか。
2 経済産業省は「東電が流量報告をねつ造するメリットがない」としている。昭和六十三年発電ガイドライン以後、更新時に取水制限流量等の具体的数値を水利使用規則に記載することになった。その計算において放流量を少なくし、発電量を減らさないよう流量データを恣意的に操作することで、ねつ造のメリットが発生するのではないか。
3 水利権更新の場合の申請書様式には特定の定めはないものの、概ね新規の水利使用申請に準じ作成される。これは、更新許可の際にも河川管理者が新規許可と同様の審査を行うからとされている。国土交通省は衆議院決算行政監視委員会調査室の質問に対し、「更新時は流量についてはノーチェックである」と回答している。申請者自身が観測した数値にチェック機能が無いことは、それによって設定された河川維持流量が実際には川に流れず、ガイドラインの本旨が達成されないことにならないか。
4 清津川に限らず他の河川においても、取水制限流量を算出する際、申請者自身が計測したデータを使用する場合にチェック機能が無いのならば、同様の問題が生じてないか検証する必要があるのではないか。検証する必要がないとするならば、その理由も示されたい。
二 河川台帳の調製保管について
1 一級河川清津川は河川法第九条第二項により都道府県管理であり、省令(河川法施行規則)第七条によると水利台帳の調製保管は国土交通省が行うこととされている。国土交通省(信濃川河川事務所)は、「現況台帳の調製保管は国が行うことに違いは無いが、県管理の部分については現在調製中であり、閲覧に耐えるものが無い」としている。県が口頭で「末梢したのではない」としている休止中の慣行水利権については、現況台帳が調製されていないため、水利権者が、自己の権利を台帳上で確認しようとしてもできない事態になっている。現況台帳は同法第十二条及び省令第五条によると、様式第一を用い、省令第七条に従い一級河川に係るものにあっては関係地方整備局の事務所において保管されていなければならない。現況台帳が存在しないことは違法ではないか。
2 同様に、全国の他の一級河川の指定区間においてどのような水利権管理がされているのか答えていただきたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
国土交通省の水文観測は、「水文観測業務規程」(平成十四年四月二十二日国河環第六号国土交通事務次官通達)及び「水文観測業務規程細則」(平成十四年四月二十二日国河環第七号国土交通省河川局長通達)並びに「建設省河川砂防技術基準(案)調査編」(平成九年五月六日建設省河計発第三十六号建設省河川局長通知)に基づいて行われている。また、平成十七年十一月三十日に東京電力株式会社が国土交通省北陸地方整備局長に対して行った流水の占用の許可の更新の申請において、同社から提出された流量測定は、「建設省河川砂防技術基準(案)調査編」に基づく測定手法と同等の手法によるものであることを確認しており、国土交通省による水文観測の値及び同社による測定結果の値は、必要な精度を有していると考えている。
一の2について
経済産業大臣が電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第百二条の規定に基づき東京電力株式会社から報告を求める河川の流量の測定結果は、国の電源開発に関する政策の企画及び立案のために用いられるものであり、同法上、当該測定結果が、同社に対して利益を与えるものではない。
一の3及び4について
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第二十三条の規定に基づく流水の占用の許可を新たに行うための審査の際、当該許可の申請者から提出された流況資料については、既に許可されている水利使用の取水量、当該許可に係る新たな水利使用の取水量等が確保されるかを審査するため詳細な審査を行っている。また、流水の占用の許可の更新のための審査の際には、当該更新の申請者から提出された個々の資料について、必要な審査は実施しているところであり、著しい誤りがあると考えられる場合等には、必要に応じ詳細に確認を行っているところである。
なお、河川管理者(同法第七条に規定する河川管理者をいう。以下同じ。)は、詐欺その他不正な手段により同法の規定による許可を受けた者に対し、同法第七十五条第一項の規定に基づき当該許可を取り消し、変更し、その効力を停止し、その条件を変更し、又は新たに条件を付すことができる。
二の1及び2について
河川管理者は、河川法第十二条第一項の規定に基づき、河川の台帳を調製し、これを保管しなければならないこととされており、同法第四条第一項に規定する一級河川に係る河川の台帳について、ほぼ調製し保管しているところであるが、御指摘の清津川等の一部の河川については、一部の流水の占用の許可等に係る調書等について調製中であるので、国土交通省地方整備局及び北海道開発局において鋭意調製を進めているところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。