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信濃川水系の東京電力測水所に関する質問主意書
衆議院 第164回 第52号お答えすることは困難 ×1
質問本文
東京電力株式会社(以下「東電」という。)は、信濃川水系の各河川に測水所を多数設置している。それら測水所の多くが、年間数十回、水位と流量を人力で観測している。観測は同一職員が担っている。
東電は、その観測結果から水位流量曲線を作成し、機械によって自動計測された水位記録と合わせて水位流量年表を作成し、政府に報告している。
しかし、その報告を調べたところ、不可解な点があった。
よって政府に対して、次の事項について質問する。なお、同様の文言が並ぶ場合でも、項目ごとに平易な文章で答弁されたい。
一 東電の観測について
1 信濃川水系におけるすべての東電測水所について、河川名、測水所名並びに指定番号を示されたい。
2 信濃川水系における東電測水所には、一部季節、積雪のために職員の立ち入りが困難になるところがあると聞くが、事実か。
3 東電が政府に提出した報告を見ると、積雪期の観測結果も示されている。積雪によって職員の立ち入りが困難になるにもかかわらず、観測結果の示されている測水所があるのはなぜか。
4 政府は、積雪によって職員の立ち入りが困難になる測水所の積雪期観測結果について、どう考えるか。
5 東電が政府に提出した報告を見ると、一人の職員が出水時に、遠隔に位置する複数の測水所において、同日に複数回の測定をしていたことから同一地点に長時間滞在したことが分かる。同一職員が遠隔に位置する複数の測水所において、同日に複数回の測定をできたのはなぜか。
6 政府は、突然発生する出水時に、複数かつ遠隔の測水所において、同一職員が同日に複数回の測定をしていたことについて、どう考えるか。
7 東電が政府に提出した報告を見ると、東電は、虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していたと考えられるが、どうか。
二 東電の水利権更新申請について
1 複数省庁に関わる申請は、最初に申請を受けた省庁の決定に、他の関係省庁が実質的に関与しない慣例もしくは覚書があると聞くが、事実か。
2 東電が経済産業大臣に提出した水位流量年表について、国土交通大臣に審査権限はあるのか。また、東電が経済産業大臣に提出した水位流量年表について、前項で示した慣例もしくは覚書を理由として、国土交通大臣はそれを審査しないと聞くが、事実か。
3 国土交通大臣は、水利権の許可権者として、東電の取水量報告を精査しているのか。
4 東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、東電湯沢発電所の水利権更新申請(二〇〇五年十一月三十日申請)を却下するべきだと考えるが、国土交通大臣の意見を示されたい。却下しないとするならば、その理由も示されたい。
三 省令違反について
1 東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、東電は、発電水力流量測定規則に違反したことになる。その場合、どのような行政処分を下すのか、経済産業大臣の意見を示されたい。
2 東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、それを是正させる必要がある。その場合、どのような是正措置を行うのか、経済産業大臣の意見を示されたい。
3 東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、関係自治体もしくは住民などに対し被害を補償する必要があると考えるが、どうか。
4 東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、長年の不正を見抜けなかった経済産業大臣にも責任があるのではないか。
5 二〇〇二年、東電において原子力発電所に関する不正行為が明るみに出た。東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、企業ぐるみの不正体質が改めて疑われることになる。その場合、東電の企業体質を抜本的に改めさせるため、政府はどのような措置を考えているのか、具体的に示されたい。
6 東電が虚偽の観測結果に基づき、信濃川水系の水位流量年表を作成していた場合、東電が他の水系においても同様の虚偽報告を行っている疑いが出てくる。また、その場合、他の電力会社も同様の虚偽報告を行っている疑いが出てくる。したがって、全国の測水所について、政府に提出された報告を検証するべきだと考えるが、どうか。検証する必要がないとするならば、その理由も示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
信濃川水系において東京電力株式会社(以下「東電」という。)が発電水力流量測定規則(昭和四十年通商産業省令第五十五号。以下「規則」という。)に基づき流量を測定するものとされている測水箇所(以下「測水所」という。)は、現在九か所あり、その河川名、測水所名及び指定番号は、次のとおりである。
一 中津川、逆巻第一測水所、仙六―一
二 中津川、逆巻第二測水所、仙六―二
三 黒滝川、黒滝測水所、仙六A
四 雑魚川、清水小屋測水所、名九〇
五 千曲川、照岡測水所、名九一
六 千曲川、生田測水所、名一〇六
七 犀川、弘崎測水所、名九四
八 湯川、湯川測水所、名一〇一A
九 梓川、上高地測水所、名一〇二
一の2について
東電から聴取したところによれば、一の1についてで述べた測水所には、東電が記録を確認できる平成十七年において積雪が多い時期があったものも含まれているとのことである。
一の3について
東電から聴取したところによれば、東電が記録を確認できる平成十七年においては、積雪の多い時期にあっても、可能な範囲において、測水所において流量測定を行う者が徒歩、車両等の手段により測水所に出向き、測定を行ったとのことである。
一の4について
東電から聴取したところによれば、一の3についてで述べたとおり、実際に測水所において流量測定が行われているとのことである。
一の5及び6について
御指摘の報告が何を指すのか明らかではないことから、答弁は困難である。なお、東電から聴取したところによれば、測水所において流量測定を行う者の移動に長時間を要する複数の測水所において同日に測定を行う必要がある場合には、測定を行うチームの数を増加させるなどにより、測定が可能となるような措置を講じているとのことである。
一の7について
東電から聴取したところによれば、東電が記録を確認できる平成十七年においては、測定を行ったとのことである。
二の1及び2について
規則第十三条に基づき東電が経済産業大臣に提出した水位流量年表については、国土交通大臣には、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第百二条に基づく審査権限はない。また、「慣例もしくは覚書を理由として、国土交通大臣はそれを審査しない」という事実はない。
二の3について
国土交通大臣は、河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第二十三条に基づき許可を受けた者から、取水口ごとの毎日の取水量について毎年報告を受け、当該許可の範囲内で河川の流水の占用が行われていることを確認している。
二の4及び三の1から6までについて
仮定の事実を前提としてのお尋ねであり、お答えすることは差し控えたい。
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