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旧陸軍軍医学校の人体標本等に関する質問主意書

衆議院 第168回 第3号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2007年9月10日
内閣転送 2007年9月12日
答弁書受領日
2007年9月18日
提出から8日
答弁の項目数
8
質問 1,266字/答弁 1,159字

質問本文

国立感染症研究所が所在する新宿区の旧陸軍軍医学校跡地から大量の人骨が発見されて一八年を経過した。この人骨は旧陸軍軍医学校にあった標本類又は標本作製用あるいは医学教育用に集められた死体の一部とみられることから、厚生労働省で弔意を示しながら保管している。昨年になって旧陸軍軍医学校元看護師から他の場所にも人体標本が埋められているとの新たな証言があり、当時の川崎二郎厚生労働大臣が元看護師と面談、人体標本を埋めたとされる場所の調査を明言した。

ついては、次の事項について質問する。

一 旧陸軍軍医学校跡地から発見され厚生労働省で保管している人骨の保管状況を明らかにされたい。

二 厚生労働省で保管しているこの人骨に関する報告書「戸山研究庁舎建設時に発見された人骨の由来調査について」で言及している「新たな調査の手がかり」について進捗状況を明らかにされたい。

三 川崎二郎厚生労働大臣(当時)と石井十世元看護師の面談について、厚生労働省として事実経過とその内容をどのように認識しているのか明らかにされたい。

四 石井元看護師の証言による人体標本を埋めたとされる場所の調査について面談後の経過と今後の方策を明らかにされたい。

五 東京都新宿区議会が全会一致で「防疫研究室跡地調査の早期実施を求める意見書」を可決したことについてどのように受け止めているか明らかにされたい。

六 人体標本が埋められていると石井元看護師が指摘している戸山五号宿舎周辺は東京都の戸山公園整備計画地内であり、国立国際医療センターの独立行政法人化との調整をどうするのか明らかにされたい。

七 人体標本がその敷地内に埋められていると石井元看護師が指摘している財務省所管の若松住宅は廃止し、売却する方針と承知している。厚生労働省は財務省に対して石井元看護師の証言その他の事実経過を伝えたと厚生労働省から説明を受けているが、財務省はこの人体標本調査を行うのか。行うとすればどのように進めるのか明らかにされたい。

八 陸軍軍医学校及び臨時東京第一陸軍病院の器材、人体標本及び図書、業務資料等が陸上自衛隊衛生学校に移管された経緯を明らかにされたい。

九 国立病院医療センター編集『創立三十周年記念誌』(一九七六年三月二十五日発行)によると軍関係資料一、三〇〇点内外を一九五四年に保安隊(現自衛隊)衛生学校に保管換えしたと記載されているが移管された事実を承知しているか。承知しているとすれば目録の有無及び所在並びにその開示方法を明らかにされたい。

十 国立東京第一病院の大橋成一病理部長が大東亜戦争陸軍衛生史・巻6に記載するところによると、軍陣病理学教室の肉眼標本を自衛隊衛生学校に寄附した(一九五八年夏)とあるが、その事実を承知しているか。承知しているとすれば、その目録の有無及び所在並びにその開示方法を明らかにされたい。

十一 陸上自衛隊衛生学校彰古館が保管する旧軍関係の器材、人体標本及び図書、業務資料等の目録の有無及び所在並びにその開示方法を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の人骨については、人体の一部であり尊厳を持って取り扱う必要があることから、国立感染症研究所の敷地内にその保管のための特別の施設を建設し、年に一度の献花や拝礼を実施するなど弔意を示しながら保管しているところである。

二について

お尋ねの「新たな調査の手がかり」については、現在までのところ、人骨の由来の解明に資するようなものは得られていない。

三について

御指摘の面談については、平成十八年六月五日の衆議院決算行政監視委員会第三分科会において、川崎厚生労働大臣(当時)から証言者の紹介の依頼があったことを踏まえ、同年六月二十三日に実施されたものであると認識している。

当該面談においては、石井十世元看護師から、�@平成元年に現在の厚生労働省戸山研究庁舎の敷地内から発掘された人骨が、発掘場所に埋められるところを見ていた、�A現在の国立国際医療センター戸山五号宿舎(以下「戸山五号宿舎」という。)が所在する場所の近辺に人骨が埋められたと聞いており、当該場所を特定することができる、�B現在の財務省所管の若松住宅が所在する場所に人骨を埋める作業を手伝ったとの話があったものと認識している。

四、五及び七について

御指摘の意見書において、国に対し防疫研究室跡地の早期の発掘調査の実施が求められているが、厚生労働省としては、同跡地にある戸山五号宿舎は、現在国立国際医療センターの職員の宿舎として使用されていることから、代替の宿舎を確保するなどにより調査が可能となった時点において、御指摘の調査について対応することとしている。

また、財務省としては、現在、若松住宅について、具体的な処理方針を検討中であり、今後、その廃止が決定された場合には、一般の公務員宿舎の廃止手続と同様、被貸与者に対する二、三年程度の退去要請期間が経過しすべての被貸与者が退去した後に、当該宿舎の用途が廃止されることとなるが、その際に何らかの調査を行うことを検討する必要があると考えている。

六について

お尋ねについては、国立国際医療センターの独立行政法人化後においても戸山五号宿舎の調査が行われるよう同センターと必要な調整を行ってまいりたい。

八について

お尋ねの移管の経緯については、確認していない。

九及び十について

御指摘の保管換え及び寄附については、「創立三十周年記念誌」及び「大東亜戦争陸軍衛生史・巻6」において記載されていることは承知しているが、その事実及び目録の有無については、いずれも確認していない。

十一について

陸上自衛隊衛生学校の彰古館においては、旧陸軍等に係る医療に関する史料を収集し、その一部については、目録を備えているところである。また、当該一部の史料及びその目録については、一般にも公開しているところである。

衆議院の原文

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